【極悪女王】第1話:少女からプロレスラーへ あらすじ どこよりも詳しく

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女子プロレスラー・ダンプ松本が仲間たちとの友情と戦い、さまざまな代償や葛藤を抱えながらカリスマ的人気で1980年代に女子プロレス旋風を巻き起こし、日本史上最も有名なヒールに成り上がっていくさまを描く。

タイトルの「極悪女王」とは、ダンプ松本の愛称。

ゆりやんレトリィバァが稀代の悪役レスラー・ダンプ松本役で主演を務めるNetflixシリーズ「極悪女王」(9月19日世界独占配信)。本作に登場するクラッシュ・ギャルズ、ビューティ・ペアら女子プロレス団体「全日女子プロレス」所属の“レジェンド”たち。

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目次

1974年 松本香 小学生

少しぽっちゃり体系の、素直で優しい女の子。それが松本香(かおる)。このかわいらしい女の子が、将来「孤高のヒール」として最高の憎まれ役になるとは、誰が予想しただろう。

妹と二人で、ビール瓶を集めて酒屋に持っていき、お金に替えている。そのお金で食べ物を買ったり、ごほうびのソーセージをもらって母親にあげたり、貧しい中でも楽しく暮らしていた。

母親の里子(仙道敦子)は工場で働きながらミシンの内職をし、家計を支えていた。

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飲んだくれの父親と外の女

父親の五郎(野中隆光)は飲んだくれでほとんど家に帰ってこない。働きもせず、女の家にいりびたりだ。たまに帰ってくるかと思うと、金をせびるのが目的。子供たちの給食費まで奪っていく、ろくでなしだ。

五郎が取って行った給食費を取り戻すため、女(田畑智子)のアパートを訪ねる里子と香。すると、女が赤ん坊を抱えて出てくる。顔を出した五郎に金を返せと言うが、五郎は帰れと取り合わない。

女は「やめなよ!香が泣いちゃうじゃん!」と怒鳴る。なんと、五郎は他の女に産ませた子どもにも「香」と名付けていたのだ。

あまりのショックに走り出す香。気が付くと、土砂降りの広場に膝をついて泣いていた。それを見ていた男が、タオルを持って来てくれたのだが…そこは「女子プロレス」の練習場だった。

女子プロレスとの出会い

香は、リングの上での壮絶なプロレスを見て、言葉も出なかった。

特に、いくら打ちのめされても立ち上がる、青いシャツの女に、香の目は釘付けになった。その女が、後に「ビューティ・ペア」の片割れ「ジャッキー佐藤」となり、女子プロレス界のトップにまで上り詰めたのだ。

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1979年

それから5年後。香は高校生になっていた。楽しみはジャッキー佐藤のプロレス観戦だ。あれから女子プロレスにすっかり魅了され、ジャッキー佐藤は憧れの存在と化していた。

ビューティ・ペアとして「マキ」と組み、プロレスのメインイベントを飾り、歌も歌うというトップスターに君臨していた。もはや女子プロレスは、単なる「プロレス」の枠組みを超え、日本女性が憧れる「スター軍団」へと変貌していた。

絶大な人気を誇っていたビューティ・ペアだが、ちょっとしたことから仲たがいし、それを利用したプロモーターが一対一で戦わせ、負けたほうが引退という、メチャクチャな企画を立ち上げた。

試合は上場の入りだった。結果は、ジャッキー佐藤の勝利。誰もがマキが勝つと思っていたが、ジャッキーの逆転勝ちだった。

マキはプロレスを引退したが、このことがジャッキーの心に禍根を残すこととなった。

パン屋に就職することになった香

香はもうすぐ卒業だ。母親の里子が、近くのパン屋に就職をお願いしてくれた。「お姉ちゃん、よかったね!」と喜んでくれる妹の広美(西本まりん)。

だが、香の手元には「全日女子プロレス 新人オーディション」の案内があった。香はプロレス観戦だけでなく、自分がプロレスラーになりたいと、心の中では思っていたのだった。

だが、安定した仕事について母を助けたいという気持ちもあり、パン屋で働くことを決めた。

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「やりたいことをやる」と決めた日

パン屋の移動販売で働き始めた香。

そこへボールがコロコロ転がってきた。女の子にボールを手渡す。女の子の母親が「香」とその子を呼ぶ。その時思い出した。あの時のアパートの女だと。

この女の子、香ちゃんを演じているのは「永尾柚乃」ちゃんです

思いもかけない偶然だった。女は話し出した。「五郎はろくでなしだった。あれからすぐに追い出した。あなたも、自分の好きなことをして、あの男を見返してやりなさい」と。

おりしもその日は女子プロのオーディションの日。覚悟を決めた香は、その場からオーディション会場に猛ダッシュで走り出した。

女子プロレスのオーディション会場

時間ギリギリで受け付けてもらったオーディション。

オーディションは、基礎体力を見るための様々なテストが行われた。普段スポーツをしていない香にとって、とても良好な出来とは言えなかったが、香はなんと合格した。

家に帰ると、パン屋から報せを受けた母親は、妹の広美と黙ってうどんを食べていた。申し訳ないと謝る香に、だまってお箸とお椀を差し出す里美。母親は香の気持ちをとうに分かっていた。

うどんをすする香の目からは、大粒の涙がいく筋もこぼれ落ちた。

練習の足を引っ張る香

プロレスの練習は過酷だった。ランニングはいつも香がビリ。

オークションに受かったからと言ってプロになれるわけではない。ここからみっちり鍛え上げて、1か月後にプロテストを受ける。

練習を受け持つのはこの男、松永俊国(齋藤工)。スパルタに耐えられなけば辞めるしかない。

最初のプロテスト

1か月経ち、最初のプロテストが行われた。対戦形式で行われる。

見込みがあるのは北村智子剛力彩芽)。後にクラッシュギャルズのライオネス飛鳥として大人気になる。

この日は北村と、あと一人大森(後のダイナマイト・ギャルズ)の二人だけ合格となった。合格するとリングに正式に上がれて、あとはプロデビューを待つのみだ。

香と長与の友情

香はある日、長与千種(ながよちぐさ=唐田えりか)がリング下で寝泊まりすることを知る。泊まるところがなく、ろくな食事もしていないと知った香は、小さい頃を思い出し、二人でビール瓶を集めて金にすることを始めた。

二人とも、練習生の中では成績がいまひとつだ。2回目のプロテストにも不合格だが、プロレスへの思いは人一倍だ。「強くなるしかない」と二人で誓い合った。

長与千種は、後に「クラッシュ・ギャルズ」として、ライオネス飛鳥(剛力彩芽)と組み、一世を風靡することになる。

家に帰ると、父の五郎が来ていた。これからここに住むという。母親にも妹にも当たり散らす五郎。おまけに、プロレスの修行をしている香のこともバカにする。

母や妹に乱暴をはたらく父に我慢できず、香は初めて父に逆らい、思いっきり押したところ、父は2階の壁を突き破って下に落ちてしまった。

父の仕返しを思うと、もう香は家にいられなかった。練習場に向かい、リング下で長与と寝る香。プロテストにも受からず、帰る家もなくなった香。もうあとには引けなくなっていた。

北村と大森のデビュー戦で

いよいよ、今日は北村と大森のデビュー戦だ。試合の前に、プロテストが始まった。

心配そうに見守る北村と大森。先にデビューが決まったが、ここにいるみんなは同期生だ。ライバルでもあり、仲間でもある。心の奥底では、彼らの合格を誰よりも願っていた。

いつもながらどんくさい試合をする松本。投げられ、叩かれ、立ち上がることもできない。

体を返される香。自分から技を仕掛けることがどうしてもできない。

自ら降参した香だったが、もう1回やらせてくれと松永に頼み込む。次の対戦相手は親友の長与だ。

長与にも技をかけられず、リングサイドに倒れこみながら、鼻血を出す香。だが、香は自分の血を見た途端、何かがはじける気がした。

そこから香の猛攻が始まった。危険とも思える技が繰り広げられた。対する長与も負けてはいない。猛烈な殴り合い。まさに死闘だ。あまりの香の変わりように、まわりの人間は呆然とするばかりだった。

香はプロテストに合格した。

「極悪女王」第一話:感想

私はリアルでビューティ・ペアやダンプ松本をテレビで観ていた人間だ。確かにあの時代は女子プロレスが華々しい活躍をしていた。

日本はその前からジャイアント馬場、アントニオ猪木、大木金太郎など、男のプロレスが大人気。新日本プロレス、全日本プロレス、国際プロレスなどの団体に分かれ、テレビ中継も頻繁になされていた。

女子プロレスが誕生したのも、自然な流れと言ってよいだろう。(男子サッカーから、女子サッカーのなでしこが誕生したように。)

男子プロレスは団体がいくつかあったが、女子プロレスは団体がひとつだ。つまり、全員が同じ仲間で、ライバルでもあるということだ。友情も、妬みも、嫉妬もあったろう。そこを乗り越えた人間だけがプロとしてリングに上がる。応援しながらも、相手を倒さなければいけない葛藤もあったろう。

ビューティ・ペアがリング状で歌を歌ったときは「ここまで来たか」と感慨深いものがあった。すでにプロレスを超えてアイドル化していたからである。

男子プロレスと女子プロレスの大きな違いは、「声を出すかどうか」である。男は淡々とプロレスをするが、女はひとつの技ごとに「ギャー!」とすごい声を出す。これがまた、リアル感を演出していたのだと思う。

第1話を見て驚いたのは、ゆりやんレトリィバァがダンプ松本そっくりなこともあるが、剛力彩芽がプロレスラーとして出演したことである。

私のイメージでは、か弱くてかわいいいだけのイメージだった剛力は、どうしてもプロレスラーになる想像ができなかった。

だが、実際にドラマが始まると、剛力の真剣さが伝わってきた。同じことは唐木にも言える。二人とも、1年をかけてプロレスの技と体型を作り上げ、10キロ増量した。

また、ゆりやんレトリィバァに至っては、撮影中に頭と背中を痛め、医者から2か月の安静を宣言された。まさに命がけの戦いである。

「プロレスなんてしょせん興行。適当にやっているんでしょ」と思う人が多いのだが、このドラマでその考えは見事に覆るだろう。

下記は、実際のドラマの映像をNetflixがコンパクトに仕上げたものである。ぜひご覧いただきたい。

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