叔父からの電話で、突然祖父の家に呼び出された四兄弟。隼は祖父に「話がある」と部屋に連れていかれたが…
さて、今回で最終回です。最終回の記事を書くのはつらいですが(終わってしまうから)、さっそく行ってみましょう!
祖父に連れていかれた部屋
四兄弟の騒ぎでかけつけた叔父と叔母。そこに祖父が現れて、「隼、ちょっと来なさい」と言われる。
ついに、柚木家の跡取りの話をされるのだろうか。隼は黙って祖父の後をついていった。
洋風のドアをあけると、そこは8畳ほどだろうか、こじんまりとした部屋だった。本棚には本がたくさん並んでいる。
祖父の部屋ではなさそうだ。
祖父:ここは、春一の部屋だ。
なんと、父の部屋だった。父はこの部屋で暮らしていたのか。
祖父:春一が家を出てから部屋はずっとこのままだ。私も、この部屋には入れないでいた。つい先日、やっと入ることができたんだ。そうしたら、このノートが出てきた。お前たちで持っていなさい。
祖父が手渡したのは、黒い小さなノートだった。そっと開けてみると、父の丁寧な字でびっしりと埋め尽くされている。
『僕はこの家と家族が嫌いなわけではない。むしろ、好きだ。だが、僕が長男で、この家の跡取りとなるわけだが、僕よりも弟の夏次郎のほうが跡取りに向いている。僕は跡取りにはならない。もう限界だ。明日出ていく。』
祖父は、春一が本が好きだということ、文章を書くのが好きで、作家になりたいことなど、何も知らなかった。知っていれば、もう少し違った対応をしていただろうと語った。跡取りだからこそ、厳しく教育してしまったと。
祖父は、春一の気持ちを知らず、悪いことをしてしまったと悔いていた。そのまま会えずに亡くなってしまい、悲しみにくれるあまり葬式にも行けなかった。
今回、四兄弟をこの家に呼んだのは、このノートをわたすためだったのだ。
二人の話をじっと聞いていた、叔父、叔母、弟たち。
岳:隼にいさん。オレ、やっぱり隼兄さんと一緒にいたい!
岳は隼にしがみついた。湊、尊も隼のそばに行き、四人でしっかり抱き合った。
感動の場面でした
乱入者、現る
そこへ家政婦がやってきた。お客様だという。
今頃、誰?全員がいぶかしがると、向こうで「湊!」と聞き覚えのある声が。
「湊!どこだ?湊!」
なんと、宇多だった。宇多が広い部屋を駆け回って、湊を探している。
湊だけではない。咲さんも、和歌もいる。そしてなんと、虎次郎さんまでも!
「この人たちは誰ですか?」叔父が聞く。
「この方たちは、うちのお向かいさんの、霧島家の方々です」
宇多:私たちは、霧島家のみんなと離れたくないんです!お願いします!お願いします!
隼から相談を受けた咲さんが、そのことを家族に話してしまい、心配した霧島家の面々が駆け付けたというわけだ。
隼:あ、それ、オレの勘違いだったみたいです
そういうわけで、みんな大笑い。湊も宇多も踊り出してしまった。
霧島家も一泊
翌朝。霧島家のみんなも泊まらせてもらい、虎次郎は祖父に礼を言う。
祖父:これからも、兄弟たちをよろしくお願いします
虎次郎:こちらこそ、こんな素晴らしい親戚がいたとは知りませんでした。本当に安心しました
虎次郎たちは早々に去っていった。
年が近いこともあり、虎次郎と祖父は気があうようだ。
朝食はオムレツ
湊が起きると、尊、湊、岳はまだグーグー寝ている。まるで自分の家のように安心している。
「こら、起きろ!」と一人ずつ布団をはがす。
そこへ叔母がやってきた。かごに卵が入っている。
「これ、産みたての卵なの。朝ごはん、何がいい?」
それを聞いた湊は「オムレツ!」
「オムレツ?朝から?」叔母は笑っている。
隼:オレ、手伝います!
朝ごはん。それぞれのお皿には、大きなオムレツ。おいしそうだ!
叔母:これ、隼君が作ったんですよ。
いっただきまーす!
テーブルには祖父も一緒だ。
岳:卵の味が濃厚ですね。
湊が、自分のオムレツをひとくち分スプーンに乗せ、祖父に差し出した。
「じいちゃん、おいしいよ!食べて!」
祖父も喜んで湊のスプーンからオムレツを食べている。湊はその場のみんなを幸せにする天使だ。
#夜ドラ【#柚木さんちの四兄弟。】
— NHKドラマ (@nhk_dramas) July 17, 2024
父の実家を初めて訪れた四兄弟。
夕食は天ぷらやお刺身など、とっても豪華。
カメラが回っていなくても食べ続ける2人をパチリ📸
隼が東京に戻らなくてはいけなくなり、うっすら嫌な予感…?
本日もよる10時45分から。#藤原大祐 #山口暖人#最終週#柚ドラ pic.twitter.com/H7mayCBbrg
春一のノート
いよいよ出発の時間になった。
「楽しかった、また来るね!」
「いつでもいらっしゃい」
皆が別れを惜しんでいるとき、隼が春一のノートを祖父に差し出した。
「これは、おじいさんが持っていてください。読みたくなったら、また来ますから」
隼の、祖父に対する優しさでもあった。祖父は大事そうに、ありがたくノートを受け取った。
いつもの生活
四人は柚木家に戻ってきた。学校生活が始まった。
いつものように、湊は朝「筆箱がない!」と大騒ぎ。学校では、宇多と一緒に、二階堂にノートを写させてもらっている。
岳は学校から帰ると、虎次郎さんと将棋だ。そばでお菓子を食べていた和歌ちゃんも、「ボクも将棋をやりたい」と言い出した。二人は大喜びだ。
岳:山が動きましたね
隼は帰り道で咲さんに会う。
「今日はきんぴらごぼうですか?うちはひじきの煮物です」
「いいわね。あ、じゃあ、おかずをトレードしない?」
「いいですね!」
ご近所づきあいって、いいなあ
隼、尊、湊、岳に、いつもの生活が戻ってきた。ドタバタしながらも、助け合ったり、笑ったりして、毎日が過ぎていく。
何もないが、これが幸せだ。平凡な毎日を生きることが、どんなに難しいことか。そして、それがどんなに幸せなことか。
このドラマは全編を通じて、普通の幸せの大切さを私たちに教えてくれた。
今日、無事に生きたこと。当たり前のことではない。とても大事なことだ。
両親は事故で二人ともいなくなってしまった。この重い事実をまだ子供の兄弟は受け止めねばならなかった。どれほどつらかったことか。
辛かった経験があるからこそ、これほど優しく、思いやりのある人間になれるのだろうと思った。
このドラマのことを思うと、胸が暖かくなり、気持ちが穏やかになる。こんなドラマは本当に珍しい。気持ちが落ち込んでいる人、心が折れている人は、このドラマを観て自分を癒してほしい。
柚木家の4人の兄弟、そして、霧島家の家族に、心から感謝してこの記事を終えます。ありがとうございました。