車いすで高校受験:合格しても入学できないの?悪いのは中学校長?香川県

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香川県の車いすの中学3年生の生徒が、私立高校の受験を断られ、それでも受験したいと希望したら、中学の校長が「入学しない」と確約させたことが問題になっているようです。

SNSでは様々な声があがっているようです。いったいどういう流れでこうなったのでしょうか?解説していきます。

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目次

車いすで高校受験に何があった?

香川県の中学3年の男子生徒が車いすを使用しており、私立校を受験する際「合格しても入学しない」という確約を中学の校長から求められていたことが問題になっています。

ことの次第は、こういうことです。

香川県に、一人の車いすの男子中学生がいました。高校を受験する際に、どうしても車いす問題が浮上します。

男の子は、公立高校を希望していましたが、腕試しに私立の高校も受験したいと希望しました。

ところが、その私立の高校は、車椅子の生徒を迎え入れるだけの設備が整っていません。ゆえに、入学はできないと断られました。

どうしても受験したい生徒と親は、「腕試しなんで」と中学の校長に掛け合い、校長は「それなら、たとえ合格しても入学しないでください」と、確約を求めました。

男子生徒と親は承諾した上で受験し、私立高校に合格しました。

最終的には、公立高校に合格し、入学しました。

ものすごく簡単に流れを説明しました。

何が問題になっているの?

手足が不自由で電動車いすを使う香川県の公立中3年の男子生徒(15)が、設備面などを理由に入学を断られた県内の私立高を腕試しで受験する際、交渉に当たった中学校長から「合格しても入学しない」との確約を求められていたことが30日、分かった。生徒と保護者は約束の上で1月に受験し、合格通知を受け取った。その後、公立高に合格した。

 文部科学省は改正障害者差別解消法に基づく対応指針で、正当な理由なく障害者だけに条件を付けるのは不当な差別に当たるとしており、保護者は不満を募らせている。

 中学校長は取材に「公立高の腕試しで受験することを私立高に示す意図があった。受験を認めてもらうためには致し方なかった」と話している。

やっぱ、校長が「合格しても入学しない」って約束させたことが問題なんじゃない?

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車いすの生徒を断った私立高校

この問題を受けて、車椅子の生徒の受験を断った私立高校にも非難の声が上がっています。

私立高校は、もともと車いすの生徒が学校で正常に学校生活が送れるほどの設備は持ち合わせていませんでした。

お金のない私立高校なのかしら

もともとバリアフリーで作られていなければ、仕方がないかも

そもそも、バリアフリーという言葉が日本で初めて知られるようになったのは、ここ20年から30年ほどのことです。

それまで、バリアフリーと言う言葉は、日本人には馴染みがありませんでした。

私立高校を建設するときも、バリアフリーを意識して建てたとは思えません。

新しく建設された高校は、バリアフリーは取り入れられているかもしれませんが、それも100%ではないでしょう。

ですから、高校生がどれほど優秀であっても、高校の準備が整っていなければ、お断りするのも致し方ないのかと思います。

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車いすの生徒に「入学しない」ことを確約させた中学校長

中学校の校長は、車椅子の生徒と保護者に「私立に合格しても入学しません」と約束させました。SNSでは「正しい判断」「間違った判断」と意見が分かれています。

日本の高校受験のシステムは独特です。

公立と私立併願の場合、学校を通して「こういう生徒がそちらの高校を受験しますからよろしく」的な、学校同士の確約みたいなものが為されます。

生徒が勝手に好きな高校を受験するわけではありません。

そういう意味で、もともと「車いすの生徒は受験できない」と言われている高校を「どうしても、腕試しで受験したい」と言う生徒と親がいたとしたら、非常に困るでしょうね。

もしも合格して、「やっぱり入学します」なんて言われたら、校長は高校に顔向けできなくなりますし、次年度からその中学から生徒を受け入れてもらえないかもしれません。

ですので、何らかの形で(たぶん文書で)「合格しても入学しない」という確約を取らせたのは、致し方なかったのかと思います。

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SNSの反応

では、車椅子の生徒の今回の問題を受けて、SNSではどのような声が上がっているのでしょうか。


私立高校を責めるのは筋違いでは? エレベーター等の設備がなければ受け入れは困難。
第一志望ならともかく腕試しなら尚更。
保護者の要求は現実的に無理がある。
感情論ではなく、私立の経営や設備負担も考えるべきです。

「設備面の理由で受け入れられない」は正当な理由では? その生徒一人の為に工事したり、生徒や教員を介護要員にしろと?

こうやって受かったら差別を盾に入学させろエレベーター設置しろ車椅子は職員がかつげと言い出すのが怖くて校長は確約させたのだろう 何故なら揉めると来年の入学時に自分の学校の生徒が不利になる恐れがあるからね

これ、合格出したらこの子のために施設の改修その他が必要になるからだろ 受け入れられませんで不合格にされるのを防ぐ為だったと思うが、書き方的に中学校長の善意が無視されている

騒いでる人いるけど、設備面で対応出来ないので入学を断られたのは障害者差別とは違うんじゃね? 車椅子で階段移動できないよ? 無償で毎回職員が対応するの??

圧倒的に、「仕方がない」「保護者が無理を言ってる」「校長は悪くない」という声が多いようです。

分かるけど、しっくりこないわね

そうね、やっぱり車いすの子がかわいそうだと思う

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筆者の考え

車いすの生徒が今回高校受験で「受ける」「受けられない」「入学できない」「入学をしないと約束させる」など、様々な観点から問題になっているようです。

問題の根本として、

「車いすの生徒は普通高校に入学できないの?」ということです。

今回、この記事を書くにあたって、「車いすの高校受験」について調べてみたところ、以下のブログを見つけました。

高校受験をしようとしている、リアルな車いすの生徒のブログです。

最後の部分「でも、やっぱりみんなと同じ高校が良いです 行きたいな」

ここに、本人の本当の気持ちが凝縮されているのではないでしょうか。

もしも私の子どもが車いすを使っていたら、なんとしてでも普通の高校に入れてやりたいし、高校生活を楽しんでもらいたい。

だって、高校生活って、かけがえのない時間だから。いいことも、いやなこともいっぱいあるけど、やっぱり人生を後から振り返ると、大切な時間だったと思う。

高校の校長先生も、中学の校長先生も、自分の子どもが車いすだったら、また別の行動や考え方をしたと思うのですが、どうでしょうか。

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車いすの生徒の入学が認められた例

2003年に、長崎の車いすの女子高生が入学を拒否されるという事いがありました。

2003年に、長崎県内の高校で、車いすを利用する女子生徒の受験と入学が拒否されるという事案がありました。

保護者が「おかしいのではないか」と申し立てを行い、県教委が介入して最終的に入学を認められました。

学校側は「施設がバリアフリー対応でない」「職員体制が不十分」と説明していました。

最終的に入学できたっていう事例もあるのね!

教育委員会の考え方も県によっていろいろ違うのね。香川県は遅れてるんじゃないの?理解がないんだろうね。

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車いすの生徒・親も歩み寄る努力を

この生徒がどのような障害を持って車いすの生活をしているのかは分かりません。

ですが、「電動車いす」を使っていることも大きな問題になっているようです。

電動自転車に乗ったことがある人は分かると思いますが、あれってすごく重いじゃないですか。

電動車いすも同じで、普通の車いすよりもずっと重いんですよね。高校生だと、車椅子あわせて100キロはいくんじゃないでしょうか。(電動車いすの重量は平均的に50㎏はあります

ですので、電動車いすごと運ぶのは、かなり無理があります。

であるならば、高校に行くときは、普通の車いすに変えたらどうでしょうか?それならば、みんなで力を合わせれば階段だって使えますよ。こんな風に。

車いすでも階段を登れるよ

車いすでも、普通の高校に入れてやりたいですよね。みんなと同じように授業を受け、お弁当を食べ、学園祭を楽しみ、恋愛もしたいだろうなと思います。

日本のバリアフリーは本当に遅れていますが、こういう声をどんどん上げてほしいなと思います。

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