総合格闘家として活躍し、現在は政治の舞台でも注目される須藤元気さん。そんな彼がかつて通り魔に刺された過去があることをご存じでしょうか?
事件が起きたのは2003年の渋谷。バイクに乗った男が、わずか10分間に5人を刃物で襲うという前代未聞の無差別事件でした。
その中の一人として、当時25歳の須藤元気さんも右脇腹を刺され、軽傷を負いました。
この記事では、この通り魔事件の詳細、犯人の正体、そして17年後に明らかになった驚きの事実まで、わかりやすくまとめています。
渋谷通り魔事件とは?──須藤元気が刺された夜

事件が起きたのは2003年7月24日午後10時40分ごろ。東京都渋谷区桜丘町で、バイクに乗った男が通行人を次々とナイフで襲う連続通り魔事件が発生しました。
この男は、コンビニの店内にまで被害者を追いかけて刺すなど、非常に異常で攻撃的な行動を取っていました。
被害者は5人にのぼり、その中にいたのが、当時格闘家としてK-1などで活躍していた須藤元気さん(25歳)でした。
須藤さんは、バイクで移動中に突然襲われ、右脇腹をカッターナイフのようなもので刺されるも、幸い軽傷で済みました。翌日には記者会見を開き、冷静に事件の様子を語っています。
犯人は誰だったのか?──薬物と暴力の過去
事件から約2週間後の2003年8月6日、警視庁は30歳の男を傷害容疑で逮捕しました。
男は当時、覚せい剤も所持しており、事件当時も薬物の影響下だった可能性が高いとされています。
この男は、事件後にも飲食店でトラブルを起こし、ナイフを店員に突きつけて脅すなどの危険行為を繰り返しており、「何をするかわからない男」として渋谷の飲食店関係者の間では有名な存在だったそうです。
逮捕後の取り調べでは「ムシャクシャしてやった。相手は誰でもよかった」と供述。
典型的な無差別犯行でありながら、薬物依存や反社会的な行動歴が背景にあったことが徐々に明らかになりました。
そして17年後──落書きで再逮捕、明らかになる素顔

事件から17年後の2020年7月29日。この同一人物が、東京都渋谷区のビルに落書きをしたとして器物損壊容疑で逮捕されました。
取り調べでは「30年以上落書きしていた」と供述し、描いた場所を覚えていないほどだと語ったとのこと。
そしてこの時、ネット上の反応や報道から、再逮捕された男が2003年の渋谷通り魔事件の犯人であることが改めて知られることになります。
さらに衝撃だったのは、彼の名前「神原雅行容疑者」が、人気漫画『闇金ウシジマくん』に登場する“鰐戸三兄弟”のモデルとしても知られていたという事実です。
一部のネットユーザーの間では、「伝説的な関東連合系の人物」「反社のリアルモデル」として有名だったという証言もあります。
須藤元気さんのその後──事件をどう乗り越えたのか
この事件について、須藤元気さん自身は後年、「自業自得だった」と語る場面もありました。これは自分を責める意味ではなく、当時の自分の生き方を反省し、より良い人生を送るための気づきだったという意味です。
事件から数年後、須藤さんは総合格闘技を引退し、ダンスパフォーマンスや執筆活動、大学教員を経て政治の世界へ。
2019年には立憲民主党から参院選に出馬し初当選。
2025年7月には、国民民主党から再び参院選に立候補する予定です。
須藤元気:渋谷通り魔事件まとめ
須藤元気さんが巻き込まれた2003年の渋谷通り魔事件。
当時は未解決かと思われたこの事件も、犯人の逮捕とその後の再犯によって、より深い闇が明らかになりました。
ただの“通り魔”ではなく、薬物・暴力・反社会勢力といった複合的な問題が背景にあり、被害に遭った須藤さんもその後の人生で多くを語らずに抱えてきたのかもしれません。
様々な人生を経てきた須藤元気さんは、今年7月の参議院選挙に国民民主党から立つということで、世間では賛否両論が散見されます。
果たして、須藤さんは国会議員として活躍することになるでしょうか、注目していきましょう。