【宙わたる教室】第7話 浮遊惑星のランデブー あらすじ

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科学部の「火星のクレーターを作る」実験は佳境に入っていた。箱の落ちる重力を利用して、鉄の玉を落とし、クレーターを再現する。

あと少し、あと少しだった。光がそこまで見えてきた科学部だったが…

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目次

大学の研究院としての藤竹

藤竹は、午前中は大学の研究室にいることが多かった。高校教師ではあるが、藤竹はまだ大学の研究室に籍を残している。大学でなければできない研究があった。

「もうあの人は研究員のピークが終わってるんだよ」と陰でささやかれていることも知っていた藤竹だったが、彼は研究に集中していた。

もちろん、藤竹を信頼する研究生もいた。

多忙な藤竹を心配する教師たち

高校では、木内や佐久間が藤竹の多忙を心配していた。定時制が終わるのが23時。藤竹は朝の8時から大学で研究をしたり、論文を書いたりしている。海外の発表は夜中になることもあり、藤竹は徹夜することも多かった。

「生徒たちも同じですよ」と藤竹。「だって、生徒たちも、もともと二足の草鞋でやってるようなものじゃないですか」

どうやって弾を打ち込む?

クレーターボックスはあと少しで成功しそうだった。

あとは、このクレーターボックスが落ちて火星になっているとき、どうやってこのボックスに弾を打ち込むか、だった。かなりの難題だ。

「形状と素材の問題だな」と、こういうことに詳しい長嶺が発言する。

岳人と長嶺は、発射装置の準備。

アンジェラと佳純は火星の土の準備担当だ。

火星の土を作るには、ドライアイスを土に混ぜたらどうかという佳純の提案に、「ドライアイスならうちにあるよ」と頼もしい答えのアンジェラ。

ここでは、各々の人生経験が誰かの役に立っている。素晴らしいことだ。

伊之瀬先生からのメール

藤竹のところに、久しぶりに井ノ瀬先生からメールが届いていた。井ノ瀬は元教授で、藤竹と相澤の恩師でもある。

一方、JAXAが“はやぶさ2”に続く新しい惑星探査“しののめプロジェクト”を発表した。宇宙科学のエリートが集まったプロジェクトのリーダーに藤竹(窪田正孝)の大学時代の同期である相澤(中村蒼)が就任した。

だが、なかなか実験がうまくいかない相澤は焦っていた。5か月以内に成功させろと石神教授に言われたが、あまりにも短すぎる。

相澤は絶望的な気持ちになり、一緒に実験を重ねる研究員たちにも怒鳴りちらす日々だった。

相澤は、藤竹の力を借りたかった。藤竹と一緒に実験をしたら、うまくいくはずだ。相澤は、藤竹の力を信じていた。

クレーターの実験は佳境に入っていく

岳人は昼間から長嶺の工場で発射台の実験に明け暮れていた。お金も時間もない中、なんとか工夫して二人で乗り切ろうとしていた。

一方、アンジェラと佳純は土の中にドライアイスをくだいて入れる実験を行っていた。

ドライアイスを入れすぎると土が凍って固まってしまう。かき氷のように小さくして、少しずつ入れてはどうだろう。

火星の土も、完成へと一歩一歩近づいていた。

伊之瀬先生

相澤は、藤竹と伊之瀬先生を呼び出し、久しぶりに3人で酒を飲みながら歓談していた。昔話に花が咲くが、どうやら藤竹は以前石神教授とトラブルがあったようだ。もともと、大学卒業後に藤竹は石神教授の研究室で研究をしていたのだが…。

伊之瀬先生は、今でも田舎で研究に没頭していた。今回東京に出てきたのも、何等かの用事があったのだ。翌日、伊之瀬先生は外国人の教授・ラングレーと待ち合わせをしていた。

伊之瀬先生も、今回の「しののめ」の研究において、何か考えていることがあるようだ。

要も登場、科学部の実験

科学部に顔を出したのは、コンピューター部の天才部長、丹羽要だ。もう、岳人ともすっかり仲良くなっている。

佳純も、要にデータの解析方法のアドバイスを求めている。この二人、なんだか雰囲気がよさそうだ。

藤竹と石神

藤竹は、一度研究を見に来てくれと相澤に頼まれ、大学へ足を運んだ。ちょうどそのとき、石神が相澤の部屋にやってきて、藤竹をバッタリ会った。

「あら、もうあなたは研究から足を洗ったのかと思っていました。本当に、おかしなことをする人ですね。伊之瀬先生そっくり」

以前のトラブルを根に持っている石神は、藤竹に嫌みを言うばかりだ。

「ボクにはボクの信念があります。それを証明するだけです」

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