メジャー移籍初年度から注目を浴びているロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手。
しかし、現地時間5月13日に「右肩インピンジメント症候群」により負傷者リスト(IL)入りしたことで、思わぬ騒動が巻き起こっています。
“隠していた”右肩の違和感

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督によれば、佐々木が右肩に異変を感じていたのは「数週間前から」。しかし、チームがその事実を知ったのは5月10日の登板後だったといいます。
これが「故障を隠していたのではないか?」という疑惑に発展。
実際、佐々木本人も「投手陣にケガ人が多く、責任感から投げ続けた」と語っており、右肩に違和感を抱えながらも登板していたことを認めています。
ロッテ時代から続く肩の不安

さらに問題を複雑にしているのは、佐々木がロッテ時代にも同様の症状を抱えていたという点。2024年シーズンには「右上肢のコンディション不良」で2か月間登板を回避した過去があり、これが今回の症状と関連している可能性も。
この「以前からの自覚症状」が、メジャー契約時に明らかにされていなかった場合、「契約違反では?」との声がSNSなどで飛び交う事態となっています。
アメリカは“契約社会”、過去にもトラブル例あり

MLBは契約社会です。たとえば、前田健太投手は移籍時に右肘の不安を指摘され、契約内容が大幅に見直されました。

岩隈久志氏に至っては、メディカルチェックの結果で移籍自体が白紙に。
そのため、佐々木が「肩に不安を抱えながらも、それを隠して契約した」となれば、大きな問題に発展する可能性もあったわけです。
ドジャースはどう見ている?

しかし、ドジャース側は冷静です。編成本部長アンドリュー・フリードマン氏は、「手術が必要な重大なケガではない」「肩の炎症を抑え、強化すれば問題ない」とし、契約自体に問題があるとは捉えていません。
また、佐々木の才能については「サイ・ヤング賞を獲れる投手」とまで高く評価しており、今回の件が将来に影響を与えるとは考えていないようです。
佐々木朗希の「若さゆえの学び」

ロバーツ監督は「今回の出来事はロウキにとって勉強」とし、今後は選手とチームがより良いコミュニケーションを取る必要があると指摘しました。
「知らされてないことは分かりようがない。伝えてくれたら選択肢が生まれる」
ドジャース ロバーツ監督
「チームのために投げ続けたい」という佐々木の気持ちは尊重されるべきですが、同時にMLBというシビアな世界では“報告義務”も重要。若さゆえの判断ミスが起きたとしても、それを糧に今後へとつなげてほしいところです。
佐々木朗希これからどうなる?
「契約違反なのか?」「わがままだったのか?」という声も一部で上がる佐々木朗希ですが、ドジャース側はそれを“問題”とは見ていません。
復帰はオールスター前後になる見込みですが、MLBという大舞台で再び160キロ超の豪速球を投げ込む日をファンは待ち望んでいます。
批判を跳ね除ける圧巻のパフォーマンスで、佐々木朗希の“正しさ”を証明する日がきっと来るはずです。