ハンドボール男子の試合が始まりました。対するのはクロアチア。因縁の対決と言われています。なぜ因縁の対決なのでしょうか?解説していきます。果たして、試合の行方は?
36年ぶりに自力でのオリンピック出場
ハンドボール男子の日本代表は、去年10月に行われたパリオリンピックのアジア予選で1位となり、1988年以来、36年ぶりに自力でのオリンピック出場を決めました。これは本当にすごいことです。
ですが、これでバンザイというわけにはいきませんでした。
2024年2月、監督を務めていたダグル・シグルドソン氏が突然辞任し、オリンピックの開幕まで半年を切る中で監督不在の異例の事態となっていました。7月のオリンピックを目前にして突然辞任したダグル・シグルドソンは、なんと「クロアチアの監督になる」と言い放ったのです。
なぜそんなことになったのか?知る由もありませんが、いずれにせよ、日本をオリンピックに導いてくれたのはシグルドソン氏であることに変わりはないので、感謝はしなければなりませんね(納得してないけれど)。
選手がかわいそうだなあと思いました。
新しい監督が決まった
日本ハンドボール協会は、パリオリンピックに出場するハンドボール男子の日本代表について、前任者の突然の辞任で不在となっていた監督にかつて日本代表を率いたカルロス・オルテガ氏が就任したと発表しました。
新しい監督の元、日本代表は晴れてパリへ旅立ったのです。
第一戦でクロアチアと対戦へ!
クロアチア、めちゃくちゃ強いです。金メダルを取ってもおかしくないほどの強さです。
逆に、日本はこれまでハンドボールでは世界的に強いとはお世辞にも言えない時代が続いていました。
ハンドボールは「格闘技」とも言われるほど激しい競技です。「手でやるサッカーなの?」と思う人がいるかもしれませんが、相手に身体をぶつけることが許されている競技です。
審判の観ていないところでは、引っ張ったりつかんだり、とんでもないことが行われています。
筆者は以前ハンドボールをやっていたので、試合を観るとどうしても熱くなります
前半戦は日本がリードで折り返す
なんと、奇跡的に前半は日本がリードしました。嬉しい誤算です。
日本の守備もよく、キーパーも良い動きをしています。キーパーは岡本です。この人は第一級ではないでしょうか。
先ほどは顔にボールが当たり、痛そうに倒れました。ハンドボールは故意にボールを顔に当てる反則になりますが、「故意に」というのはなかなか見分けがつかないですね。
彗星ジャパンの真価が問われる!
日本は、7メートルスローを外しているので、これはいつでも決めなければなりません。(7メートルスローというのは、ゴールから7メートルの場所からキーパーと一対一で対決するもので、サッカーで言えばPKみたいなものです。)
シュートを打つ瞬間にファウルをすると、7メートルスローになります。クロアチアは着々と点を詰めてきます。
日本は、速攻でもなんでもいいので、相手の連続得点を止めて、シュートを決めなければなりませんが、なかなかシュートをさせてもらえません。
クロアチア、実力を見せてきました。作戦を立て直さないといけないようです。オルテガ監督、どんな指示を出しているのでしょうか。
ヨーロッパは競合ぞろい
とにかく、ヨーロッパは軒並み強いので、ここで勝っておきたいところです。
クロアチアはディフェンスも固いので、その合間を縫ってシュートをしなければいけません。なかなか日本はサイドが使えないようです。真ん中ばかりに頼っていては、相手にも読まれてしまいます。このへんが、相手が経験で優っているということでしょうか。
ハンドボールは、シュートを打つ、と言います。なかなか打たせてくれませんね、クロアチアは。残り時間、まだありますが、日本は耐えきれるでしょうか。
さあ、24-24の同点になってしまいました。残りあと10分です。日本はあまり速攻が出ませんね、ていうか、速攻をさせてもらえませんし、逆に相手に速攻を与えてしまいます。
正面からのディフェンスは許されていますが、無理矢理ボールを持って突進するとチャージングを取られることもあります。ここは審判によるところで、??と思うこともしばしばです。
何しろすごい勢いで試合が進んでいきますので、止めることもできません。
試合は一点差の展開に
久々に日本に7メートルスローが与えられました。ここは…決めました!同点です。これが決まると勢いがつきます。前半は5点リードで終えました。リードする力が日本についているということです。
かたや、クロアチアは過去に2度も金メダルを取っています。本当に強いチームなんです。何しろ身体の大きさが違いますからね。ちなみに、日本の過去の最高成績は9位です。
残り5分で28-28の同点です。クロアチアとしては攻めあぐねている状況ですが、どうなりますか。
クロアチア1点取った。日本、速攻で仕掛けて7メートルスロー取った。決まった!
クロアチアはエンプティゴール。7人で攻撃を仕掛けています。(ハンドボールは7人で行う競技です。サッカーで言えば、11人で攻撃する感じですね。)
あと50秒。時間を使いながらタイムアウトを使う。残すは30秒ちょっと。ですが、数秒あれば相手が速攻で決めることも考えられます。
時間の使い方は大切です。ジグルドソン監督め、なんでクロアチア行ったんだ。
あー、最後の最後で相手に決められた。30-29。日本、破れました。これが世界との差。でも、よくやった。すごい試合だった。
クロアチアと互角に戦えることが分かった。でも、負けは負け。ここからだ。
やっぱりね、最後にシュートを決められなかったのが勝敗を決めました。相手はきっちりと決めてきました。
そこはサッカーも同じですね。
次はドイツ戦です。それにしても、悔しいな!!!!!