優秀な営業マンだった杉村は、倒産寸前だった父親のパチンコ店を引き継ぐ。資金繰りに苦しみながらも、「俺はカジノ王になる」と豪語する杉村にあきれながらも愛情を注ぐ妻・優子と、右腕的存在の垣内のおかげで、やがてパチンコ店は大会社へと成長していく。
この物語はノンフィクション。事実を元にして書かれたものです。
この話は、パチンコ屋を立て直す話ではありません。マーケティングの基本として、マーケッターも心して観ることをおすすめします。
数字を見るのではなく、人を見る。お客様を見る、従業員を見る。金貸しは、借り手という人間の本質を見る。それらを見抜く力があるかどうかが、成功の秘訣と言えるでしょう。
AIが全盛を極める世の中、決してAIにはできないだろう「人に焦点をあてて将来を見据える」という人にしかできないことを描いた映画でもあります。
「大阪カジノ」は「大阪」と「カジノ」という一見派手なふたつの単語でできています。しかし、映画は決して派手でもなく、暴力的でもありません。
しかし、観たあとに心にじわじわと来るものがありません。暖かいじわじわが押し寄せてきます。さわやかで温かい気持ちにさせてくれる「じわじわ」が。
杉村勝利(木原勝利)

杉村勝利(しょうり)。大阪生まれ、大阪育ちの35歳。家族代々ギャンブル好きで、杉村の夢もカジノ王になることだ。見栄を張ることや贅沢に一切興味がない。保険の営業成績はトップだが、自分の夢を語っても全くとりあわない上司とぶつかって会社を辞める。
銀行の返済は待ってくれない。そのためには、お客様のことを第一に考え、楽しんでいただくことを最優先する。従業員の教育は必須だ。
垣内:杉村の右腕(大宮将司)

どうせつぶれるだろうと思っていたパチンコ屋をみるみる立て直していく杉本に従い、名実ともにナンバー2に成長する様は圧巻だ。
体格もよく、杉内を力づくで助けることになる。
杉村の妻(橘さり)

パチンコ屋を立て直すために貯金の600万使っていいかと尋ねられた妻は、少し考えて「いいよ、やるんやったら中途半端はあかんで」と夫の背中を押した。
男なら誰しもこのような妻を持ちたいと思うことだろう。
言いがかりをつけるヤクザ・右の人物(海道力也)

このような凄みのある人物が豊富にそろっているのが大阪映画の素晴らしいところだ。東京の映画では決して表すことのできない大阪ならではの言葉は、いつまでも大事にしてほしい。
東京の映画が決して大阪の映画に勝てない部分はこのような言葉にある。そして東京人は大阪人を尊敬の目で見ているのだ。
大阪には東京に真似のできない「かっこよさ」がある。誇りに思ってほしい。
銀行の貸付係(堀江祐未)

パチンコ屋の従業員・水野(川上茉緒)

パチンコ屋の仕事に誇りを持っている。この仕事に理解を示さない父親と言い争いになるが、杉本がある提案をする。
杉村の次女・写真真ん中(岡祈里)

長女とともに、二人で父親の心の支えとなる。昭和の子供のように素直で愛らしい娘たちだ。
夜、店に愛妻弁当を二人で届け、その後に無人のパチンコ屋で駆け回ったりパチンコ台で遊んだりするのが大好きな二人。
岡崎・杉本の敏腕秘書(合アレン)

杉本の提案でコスプレの衣装に着替える、秘書の岡崎。役員会議で披露し、役員たちを驚かせる。岡崎自身、この衣装を気に入っている。かくして、女性店員によるコスプレはパチンコ屋の目玉となり客の動員の成功につながった。
言いがかりをつけるヤクザ(福山俊朗)

裏切りのパチンコ屋店員

店長から降格され、思いもかけない行動をとる。
大阪府警のマルさん(パラゴンつよし)

大阪府警捜査4課の刑事。「マル暴」なのでマルさんと呼んでいる。杉村が証券会社の営業をやっていたころに親しくなり、そこから飲み友達だ。
先生(ひと:みちゃん)

杉本が銀行に30億の融資を頼みに行くと、謎の先生が登場。この先生が大型の融資をするかどうかを決めるのだが、なんといっても存在感に圧倒される。
この後、銀行員たちを罵倒する場面がこの映画の再骨頂とも言えるだろう。
パチンコ屋店員:写真真ん中(鍋海光)

あまりに長時間労働なので、待遇改善を杉本に申し出るが・・・
保険会社の上司

杉村の父親

パチンコ屋のガラの悪い客

パチンコ屋の店員(片山大輔)

ヤクザもんにいちゃもんをつけられてもひるまず、客を追い返す。大阪のパチンコ屋は店員も強くなければ生きていけない。
金貸しのおっちゃん

最後に
本当はまだまだ登場人物がいますが、いくら調べても俳優さんの名前と劇中の人物をつなげることができず、ここに記載できませんでした。
力が足りず、申し訳ありません。
画像を並べただけで、俳優さんの名前が書いていない方は、それでも劇中で非常に印象深く、大切な役をされていたので、せめて画像だけでもと載せさせていただきました。
関西の方は皆さんの顔と名前が一致しているのかもしれませんが、何分関東の人間なもので、ここまでとさせていただきます。
