糸島フェスティバルは佳境に近づいた。いよいよ結たちの出し物、ハギャレンのパラパラダンスの番が来た。果たして成功するだろうか。しかも、父にバレずに?
パラパラダンスは大成功だったが
ハギャレンたちのダンス、出だしは低調だった。派手な衣装とメイクのギャルたちの印象は良いと言えず、観客もなじめない様子。
そんな雰囲気は踊っていてもすぐわかる。結も不安だった。ダンスも間違える。すると、誰かが声をかけてきた。「みーぎ、ひだり!」と、いつもの練習の時のように。
結は「笑って!」と声をかけられた。そうか、自分に足りないものは「はじけるような笑顔」だったのだ。ダンスを踊っている自分たちが楽しくなければ、見ている人たちに楽しさが伝わらない。
踊りが進むにつれ、まずは子どもたちが乗ってきた。子どもたちにつられて、他のお客さんも手を叩いたり、立ち上がったり、楽しそう。そして、みんな笑顔だ。
「ギャルって楽しい!」
結が心から思えた瞬間だった。
見に来てくれたアユ
アユは、結からメールをもらっていた。見に来て、というメッセージだ。
「来てくれたんだね」と、愛子がアユに気づく。アユは照れくさそうにしていた。ステージの結と目が合うと、恥ずかしいのか去っていった。
結の踊る姿を見ながら、アユは以前の自分と重ね合わせていた。結のはじけるような笑顔は、5歳のころ、セーラームーンの真似をして無邪気に笑っていた笑顔そのものだった。
優勝は誰の手に?
糸島フェスティバルでは、優勝者に「東京観光」のチケットが贈呈される。みんな「自分が優勝しますように」と祈るような気持ちだった。優勝は、演歌を熱唱した小学生の女の子だった。
「なんでワシやないんか」と結の祖父・永吉が怒り出して舞台はパニックになった。そのすきに、ギャルたちが「ハギャレンのメンバー募集中です!」とマイクで叫ぶ。結もついでにマイクで叫ぶ。
その声を聞いた永吉が結だと察する。聖人も「結、おまえか?」と。ついにバレた。舞台から逃げるように駆け出す結。
風見先輩の恋人は栞那(かんな)
結の前に現れたのは、結が憧れる書道部の風見先輩(松本怜生)が「すごかったよ!ダンス」と絶賛してくれた。
嬉しいと思ったその時、隣に女性が。「うん、よかった」
風見は「いや、すごかったよ。このダンス、びっくりしたよ、なあ、優里亜。じゃあまた学校で」と言い、去っていった。優里亜と手をつなぎながら。
優里亜は以前英語のスピーチコンテストで出たことがあるが、その時は風見先輩は興味ない様子だった。なぜつきあうことになったのか?関係ないけれど、気になる。優里亜役は栞那(かんな)という女優さん。漢字が難しすぎて、読める人はいないだろう。なぜあんな難しい名前を付けるのか、理解に苦しむ。検索しにくいし、名前が分かりにくいと世間にも浸透しにくいと思う。
うわー、これはショックだ。風見先輩に彼女がいたのだ。結は立ち直ることができなかった。(すごいな、高校生で堂々と手をつないでデート。しかも、大衆の面前で。意外と積極的と見た)
あんな笑顔初めてみた
海岸で座りながら、ギャルたちに慰められる結。そこに、翔太(佐野勇人)が現れた。
翔太は結に「あんな笑顔、初めて見た。だって、ここにいるときいつも寂しそうだから。なんでいつもあんなに寂しそうなんだ?」と尋ねる。
結は答えた。
「たぶんあの時から。9ねん前。1995年1月17日」
阪神淡路大震災の日だ。あの時から、結の心は閉じたままだったのだ。
来週(第5週)、ついに阪神淡路大震災がおこる。カウントダウン状態で、見ている私たちもドキドキが止まらない。特に、真紀ちゃんが気になる。真紀ちゃんが無事でいますようにとお祈りしています。