2024年7月25日、Netflix配信スタートと同時に絶賛の嵐が吹き荒れた「地面地たち」。見る者を堪能させてくれる豪華なキャスト、そして贅を尽くした大道具、小道具の数々。
いったいどれほどのお金をかけて作られたドラマだろうと思わずにはいらせません。
この記事では、地面師たちにかけられた「お金」について解説していきます。
「地面師たち」は1話1億円という豪勢な制作費
今回、「地面師たち」を制作・配信したNetflixは、その制作費が突出していることで有名です。
「地面師たち」の場合、1話1億円という金額をかけて作られています。
通常、日本の放送局で制作されるドラマは、1話3000万円前後と言われています。地面師たちが、いかに壮大なスケールで作られているかが分かります。
ハリソンルームのテーブルの値段は500万円
「地面師たち」にしばしば登場するハリソンルーム。ハリソン山中(豊川悦司)を中心に、地面師たちが悪だくみを相談する部屋ですが、ここに大きなテーブルがドンと置いてあります。
このテーブルの上に、地上げする地所の写真や、確認書類やなりすまし人の写真などを並べるのですが、このテーブルが特注で、値段はなんと500万円です。
いったいどこでどうすれば500万のテーブルになるのか、私のような庶民には皆目見当がつきませんが、この値段だからこそ、私たちにドラマの重厚さが伝わってくるのでしょう。
テーブルも、ドラマにおいて重要な「役割」を担っているのです。たかがテーブル、されどテーブル。
テーブルの色、質感、どっしりとしたたたずまい。
テーブルを運んでくるときも大変だったでしょう。おそらくは、重くて大人が4人がかりでようやく持てるほどではないでしょうか。
ハリソンルーム、左奥のウィスキーはすべて本物
画面左の奥のほうに、ウイスキーが何十本も鎮座しています。
私はこれまで、「地面師たち」に限らずドラマに出てくるウイスキーは、小道具さんが入手したウイスキーの瓶に麦茶など、色のついた水を入れたものだろうと思っていました。
ですが、地面師たちのウイスキーは違いました。すべて本物だそうです。
ハリソン山中が集めているヴィンテージ・ウイスキーはすべて本物であり、劇中に登場する棚に並ぶ総額は4,000万円ぐらいなのだとか。ウイスキーに関するエピソードが会話にも盛り込まれていたり、エンドクレジットには“ウイスキー監修”まで登場して、本気度がうかがえます。
「本物」から漂ってくる重厚感が、こちらにまでひしひしと伝わってきました。並んでいるウイスキーのボトルを見るたびに、不気味な「恐ろしさ」を感じました。
こういうところにも、惜しみなくお金をかけているのですね。
一般のドラマの制作費はいくらぐらい?
大好評を博したTBSの日曜劇場「VIVANT」を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。あのドラマは1話1億円という法外な費用をかけています。まさに、TBSが「社運をかけて」取り組んだ力作ドラマと言えましょう。
TBSは昔からドラマに力を入れており、他のドラマでも1話3000万くらいかけているようです。
アマプラ(Amazonプライム)も高額
映像制作関係者によると、Netflixに対抗する動画配信サービスとして、Amazonプライム・ビデオも負けていないそうです。
「2023年3月に配信が開始されたドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』の制作費は、1話あたり約9千万円とされています。主演は米倉涼子さん(47)で、彼女の出演料は約1千万円に上ると報じられています。
フィリピンや韓国でのロケも行われたそうです。動画配信サービスの作品は、テレビ局の連続ドラマと比べて一日の撮影量が少なく、スケジュールに余裕があるため、撮影の日数が増え、その分人件費もかかる傾向にあるようです。
筆者も「エンジェルフライト」は大好きで見ていました。ドラマの内容から、海外ロケが普通に行われていて、かなり大がかりだなと思いながら見ていました。心を打つ名作ドラマです。
NHKドラマにも潤沢な制作費が
動画配信サービスに次いで、潤沢な制作費がかけられているのは、NHKの看板番組である大河ドラマです。NHKが公表している「収支予算と事業計画の説明資料」(令和5年度)によれば、1話あたりの制作費は約7千900万円とされています。
「NHKの出演料は、過去の出演作への貢献度によって決定され、民放と比べて2~3割ほど低い傾向にあります。しかし、時代劇の撮影にはセットや衣装などに莫大な費用がかかります。
時代劇はすごくお金がかかるから、民放ではやらなくなったと聞きましたが、本当だったのですね。京都の「太秦映画村」は、修学旅行で行きました。
朝ドラも同様で、1本あたり約1千350万円の制作費がかかり、1週間で7千万円近くに達することになります」と、テレビ局関係者は述べています。
朝ドラって、1回15分しかやらないのに、1350万円もかかるの?ひぇーーー。それって私たちの払ってる「受信料」から使われてるんだよね。なんとも複雑な気分だ…
TBS以外ではドラマ制作費が減額に
一報、TBS以外の局では、ドラマ制作費の大幅な削減が進んでいるとのことです。
1990年代に『月9』の制作に1話あたり5千万円をかけていたフジテレビも、現在では3千万~3千500万円でドラマを制作しています。
また、テレビ朝日は2千万~3千万円、日本テレビは約2千万円、テレビ東京は800万~1千万円で制作を行っているそうです」と、先述のテレビ局関係者は述べています。
「孤独のグルメ」はいくら?
深夜ドラマの予算はさらに限られているようです。先述のテレビ局関係者は次のように述べています。
「1本あたり300万~500万円で制作されているそうです。特に、テレビ東京の人気深夜ドラマ『孤独のグルメ』は、1本わずか200万円という“超低予算”で制作されており、松重豊さん(60)のギャラは約30万円だとか聞いています。」
番組の面白さって、必ずしも制作費に比例しないのかもしれませんね。孤独のグルメは、家族全員大好きです。松重さんがいい味出してますよね。
以上、女性自身さんの記事をまとめさせていただきました。