フジテレビで起きた元アナウンサーX子さんと元タレント・中居正広さんの性的トラブルは、放送業界を大きく揺るがす事態となりました。その中で注目を集めているのが、事件の“パイプ役”とされた中嶋優一氏の処分内容です。
「なぜ懲戒解雇されなかったのか」「なぜ今もフジテレビに在籍しているのか」――その背景には、フジテレビが直面している深刻な事情があるようです。
フジテレビが中嶋優一氏を解雇できない理由

当初は社内でも「懲戒解雇もあり得る」との声が多かった中での、この“軽い処分”に、疑問の声が上がっています。その裏には、中嶋氏が放ったとされる次の一言があったと言われています。
「クビになったら会社の内情をすべてぶちまけてやる」
中嶋優一
この発言が、フジテレビ上層部にとって“爆弾”と化し、彼を守るという選択を取らざるを得なかった理由だと関係者は語っています。
4段階降職とは?
「4段階降職」とは、管理職の役職を一気に4つ下げる処分です。たとえば部長職であれば、課長、主任、係長を飛び越えて、実質的に一般社員へと降格されるほどの内容です。
社内の権限や責任、待遇に大きな影響があるため、名目上は「厳しい処分」として打ち出されていますが、世論からは「実質的なお咎めなしではないか」と厳しい批判が寄せられています。
処分後の年収はいくら?
気になるのは、処分後の中嶋氏の年収です。フジテレビ関係者によると、降職と減給が行われたものの、それでも年収は約1,000万円前後を維持しているとのことです。
業界の慣習として、報道や制作に関わる社員は高待遇であることが多く、今回のような処分でも生活水準が大きく変わることはなさそうです。
中嶋優一氏は退社に追い込まれるのか?
処分を受けたとはいえ、中嶋氏の社内での立場は厳しい状況です。
- 関連番組からの事実上の降板
- 社内外からの信頼喪失
- 広告出稿減など企業イメージへの影響リスト
このような背景から、今後、中嶋氏が「自主退社」という形で幕を引く可能性もあります。フジテレビとしても、これ以上のダメージを避けたいという思惑があると見られています。
清水社長の発言に見える“身内びいき”
処分発表の場で、清水社長は中嶋氏の行為について「女性の被害感情を認識していなかった」と説明しました。
しかし、調査報告書では中居氏から事件の詳細を聞いた上でX子さんに見舞金を届けたことなどが記載されており、「知らなかった」は通用しないとの見方が強まっています。
第三者委員会と経営陣の見解の“ズレ”は、社内の危機管理能力や説明責任の欠如を露呈していると言えるでしょう。
フジテレビの体質改善は進むのか?
この一連の騒動は、単なる一社員の問題ではありません。
構造的なハラスメント体質、内部の隠蔽体制、身内優遇の人事――。
メディア企業として公正性や透明性が求められる中、フジテレビがこのまま同じ姿勢を取り続ければ、視聴者や広告主、そして株主からの信頼はさらに失われてしまいます。
まとめ:中嶋氏の処分は“終わり”ではない
中嶋優一氏が解雇されなかったのは、単に処分が甘いというだけでなく、「会社の裏側を知られたくない」というフジテレビ側の事情が透けて見える結果となりました。
このまま処分で幕引きができるのか、それとも今後さらに退社や追加処分などが続くのか――フジテレビの動向から目が離せません。