NHK火曜ドラマ「宙わたる教室」は観るたびに心を打つものがある。登場人物一人ひとりにストーリーがあり、ドラマを観る私たちは心を揺さぶられる。
そんな登場人物の一人に、天才プログラマーの丹羽要（にわかなめ）が現れた。一見クールだが、壮絶な過去を持つこの高校生を演じるのは、俳優の南出凌嘉（みなみで りょうか）。
この記事では、丹羽要という人物について、さらに、演者の南出凌嘉について解説する。
コンピュータ部の天才 丹羽要
丹羽要（にわかなめ）は東新宿高校の2年制。全日制の2年制だ。コンピュータ部の部長を務めている。
定時制の科学部で、火星のクレーター再現実験のために、コンピュータ部の部室を貸してほしいと藤竹から頼まれるが、「集中できない」と拒否される。
クレーターを作るために、なるべく実験装置を高い場所から落とす必要があったが、このコンピュータ部の部屋の天井が一番高かったのだ。
要は、偶然にも岳人が書いたデータのグラフを見つけ、それらの数値を導きだすための数式を岳人に教えることになった。要の使った数式は、大学で学ぶものだった。
要は家に問題があった。両親の仲が悪く、父親が家を出てから弟が引きこもり状態になった。弟は家で暴れ、家の中は荒れ放題だ。要は家に帰るのが嫌で、毎晩学校が終わってから近くのカフェで遅くまでプログラミングの勉強をしていた。
ひょんなことから要の弟が暴れる現場に居合わせた岳人。要は岳人に心を許すようになり、自分のことを話し始めた。さらに、要は科学部の実験を見学しに行き、彼らが真剣に実験に向き合い、心から楽しんでいることに感動する。
それからは、要は主にデータの解析をしている佳純を手伝うようになる。
要が登場するのは第6話から。それ以降、毎回要がキャストとして登場するようになるのは嬉しい限りだ。
一見冷徹で、何者にも心を動かさない要が、岳人や科学部の部員たちと交流を温めていく。最後は、コンピュータ部の部屋をひとつ明け渡し、科学部の実験に協力する。
要はすでに、半分科学部の部員のようなものだった。データの解析に悩む佳純には、要は無くてはならない存在になっていた。そして、要も純粋な佳純と一緒にいることで、心の安らぎを感じているようだ。
南出凌嘉 どんな人？
南出凌嘉 みなみで りょうか
生年月日： 2005年8月10日 現在19歳（2024年現在）
身長： 170㎝
所属：スターダストプロモーション
2012年NHK朝ドラ「純と愛」で子役デビュー。
南出さんは、子役からの俳優さんなんですね。さすが、演技がうまいと思いました。
これまでに、数えきれないほどのドラマ、映画、CMに出演しています。19歳という若さで、これだけの経歴を持っているのはひとえに「演技力」の高さが理由でしょう。
2012年NHK連続テレビ小説「純と愛」でデビュー。2016年には映画『妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン！』で初主演。主な出演作としてドラマ「ウロボロス-この愛こそ、正義。」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「落語元禄落語心中」「姉ちゃんの恋人」「ひきこもり先生」、映画「キングダム」「ザ・ファブル」「糸」などがある。
スターダストプロモーション
2022年に放送された日本テレビZIP!朝ドラマ「泳げ!ニシキゴイ」では長谷川浩之を演じ、2023年にはNHK土曜ドラマ「やさしい猫」にナオキ役で出演。
2024年8月23日公開の映画『サユリ』では主人公・神木則雄役を演じる。
大阪出身ですが、現在は東京で暮らしています。
関西弁はもちろん得意中の得意ですから、南出さんの大阪弁をぜひ聞いてみたいと思っています。
特技はドラムです。いつの日か、劇中でドラムを叩く日が来るかもしれません。そちらも期待したいですね。
ドラマの途中から出演するのは難しい
ドラマ「宙わたる教室」は全10回。第6話から登場した要役の南出さんは、かなり緊張したことでしょう。
なにしろ、科学部の部員をはじめ、定時制の先生たちもひとつのグループになって団結しています。そこへ入っていくことは、一人の演技者としても勇気のいることです。
ですが、スタッフや演技者一同温かく南出さんを迎え、とても素晴らしいチームだったと語っています。
6話からの登場とは思えないほど存在感のある南出さん。6話が終わったときは、もう南出さんは出ないのかと残念に思いましたが、なんと次の回からも登場してくれて、とても嬉しく思いました。
私の中では、「要＝南出さん」としか思えないほど強烈な印象なのですが、それだけ色濃い俳優さんということですね。別のドラマでの南出さんも、ぜひ観たいと思います。
NHKの連ドラに出るということは、演技力がお墨付きということなので、他局でも引っ張りだこになることでしょう。
これからも南出凌嘉さんのご活躍をお祈りしています。