2024年10月24日、ドラフト会議が行われた。話題はもっぱら慶応大の「清原正吾」選手。言わずとしれた、清原和博の息子だ。
会議開始から3時間半後、育成ドラフトが終了しても清原の名前が呼ばれることはなかった。だが、救世主が現れた。「くふうハヤテ」だ。
さて、くふうハヤテとはいったい何者?
この記事では、野球に詳しくない人にもよくわかるように、くふうハヤテについて、そして清原を希望する理由について解説する。
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指名されなかった清原
ドラフト会議の会場は静かな熱気にあふれていた。ドラフト会議はいつも興奮と静寂の中で行われるが、今年は「大物」が存在する。清原正吾だ。高校野球と大学で大活躍したと言えばウソになるが、何しろ父親(清原和博)が大物だ。息子にも華がある。清原はどこが指名するだろうか。話題はそのことで持ち切りだった。
会場には、9台のテレビカメラ、約60人の報道陣が見守っていた。一巡、二巡、三巡。今か今かと待ち構えるが、清原の名前は最後まで呼ばれることはなかった。育成ドラフトが終了してもついに「清原」の名前を聞くことができず、ドラフト終了時と同様に会場に落胆の声が上がった。
清原選手はプロ野球志望届を提出していた。横浜市内の慶大校舎内に用意された記者会見場にはおよそ60人の報道陣が集まっていた。だが、清原の名前は最後まで呼ばれず、ドラフト会議は終了し、清原選手が会見場に姿を現すことはなかった。
清原はドラフトをどう思っていたのか
そもそも、清原はドラフト前に何を思っていたのだろうか。
清原は9月11日にプロ志望届を提出した際、「指名漏れした場合はどうするか」という問いに対して、「そこまでは本当にまだ(考えてない)です」と語っていた。さらに、「父親である清原和博の背中を見てきて、やっぱりプロは夢のある舞台ですし、1%でも可能性があるなら挑戦してみたい」と話していた。
だが、予想だにしないことが起きてしまった。今回のドラフトで父と同じ道に進むことはできなかったのだ。
現在、慶応大野球部の堀井監督は「本日のドラフトで指名がかないませんでした。そういう状況と皆さまへの御礼をあいさつさせていただきました」と語り「まだシーズン中で、まずはリーグ戦に集中したい。その先のことはまだ決まっていない、と申しておりました」と続けた。
「くふうハヤテ」が名乗りを上げる
清原和博氏の長男は、中学・高校時代に野球を離れていた6年間のブランクがあるものの、今後の成長が期待される選手として注目されている。今季からNPBウエスタン・リーグに参加した「くふうハヤテ」チームが、彼を獲得する方針を固めているということだ。
「くふうハヤテ」は、2024年からプロ野球の二軍リーグ(NPBウエスタン・リーグ)に参入した新しいチームです。静岡県を本拠地とし、地元密着型の運営を目指しています。名前の「くふう」は、スポンサーである「くふうカンパニー」との提携に由来し、「ハヤテ」は地元企業であるハヤテグループが運営に関わっています。
このチームは、選手たちが他のNPBチームに移籍したり、独自に選手を育てたりすることを目的にしています。選手は元プロ選手から大学生、外国人まで幅広く、プロ野球界で新たな挑戦をする場となっています。
清原正吾の伸びしろに期待
今回ドラフトには指名されなかったが、球団関係者からの清原に対する評価は高い。
清原は、中学はバレーボール、慶応高ではアメリカンフットボール部に所属し、野球からは遠ざかっていた。大学で野球部に入部するまで、なんと6年ものブランクがあるのだ。
清原は大学野球で活躍している。6年間のブランクがありながらも、清原には非常に高い潜在能力があることを証明している。さらに、父親の背中を見て育ったこともあり、プロを目指す強い意志も感じられる。
もしも「くふうハヤテ」チームに加入すれば、1年以内にドラフト候補となる可能性が高く、豊富な試合数で経験を積む絶好の機会を提供できるだろう。
また、別のBCリーグの球団も獲得を検討しており、そのリーグの強みは、勝利を目指すだけでなく、プロ入りに向けた出場機会を豊富に提供できる点である。
清原正吾の今後はどうなる
清原は、今春リーグ戦では「4番・一塁」でベストナインを獲得している。今秋のリーグ戦では2本塁打も放った。
指名漏れのショックは計り知れないが、野球を続ける道は用意されるだろう。すでに復讐の球団から獲得の意志が表されている。11月9日からの早慶戦終了後にも下される決断に、注目が集まる。
【追加】7球団で争奪戦
今季からウエスタン・リーグに新規参入したくふうハヤテが、慶応大学の清原正吾内野手(22)の獲得に向けて動いていることが判明した。2024年10月28日、くふうハヤテは慶大側に対し正式に獲得意思を伝えた。同時に、四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスも清原へのオファーを出しており、慶大出身の未完の大器を巡って、7球団が争奪戦を展開している。
くふうハヤテの山下大輔GM(72)は、元大洋ホエールズの内野手であり、慶大OBという縁もある。ウエスタンリーグ初参戦の今季、チームは打率.227、ホームラン20本と長打力不足が課題であり、清原のパワーはチームにとって貴重な戦力となる。清原は24日のドラフトで指名を受けなかったが、その後、四国IL香川やオイシックス、BCリーグの栃木、神奈川、山梨からもオファーが届いている。いずれの球団も1年後にはドラフトでの指名が可能となる見込みだ。雨の中で練習に励む清原は、今後の進路について慎重に検討することになりそうである。