東京都知事選ですっかり有名になってしまった石丸伸二さんですが、彼は以前何をしたのでしょうか?詳しく、わかりやすく解説していきます。
石丸伸二 ポスター代金未払問題
石丸伸二は東京都知事選でいちやく全国的に有名になりましたが、次点で落選しました。
彼はその前に、広島県安芸高田市の市長をしていました。ことがおこったのは2020年。
石丸伸二は2020年に市長選に立候補しましたが、その際に選挙ポスターの制作など、報酬代金の一部が未払いでした。
請求金額を全額払ってもらえない印刷会社が、裁判で訴えたということなのです。
そもそも、代金未払ってどういうこと?
そもそも、ポスターの代金が一部未払とはどういうことなのでしょうか。時系列的に、わかりやすく見ていきましょう。
つまり、見積もりを石丸氏側は了承し、ポスター制作したってことですね。
安芸高田市の条例では、ポスターに使える税金は35万円が上限って決まってるんですね。
当然だと思います。
石丸氏側「いやいや、最初から35万円で作るって言ってくれたじゃないですか」
つまり、石丸さんは差額分を払ってくださいね、という判決です。
一審、二審ともに敗れて「差額の73万円を印刷会社に払うように」と判決が出て、それでも「オレは間違ってない」という石丸氏は、ついに最高裁に進むことに!
最終的に、石丸氏は未払いの代金73万円を印刷会社に支払うことが決定しました。
二審判決は、双方のやりとりなどから「業務内容に見合う額を報酬額とする共通認識を持っていた」と判断。見積額にも相当性があるとし、石丸氏に差額分を全額支払うよう命じた一審広島地裁判決を支持した。石丸氏側が判決を不服とし、上告していた。
引用:東京新聞 2024年7月8日
石丸氏の言い分
石丸氏は、都知事選での敗戦ののちに、この判決に関して、X(旧Twitter)で業者とのメールのやりとりの一部を公開しました。
そして、「断片的な情報がよくわからない評価を生んでいると感じました。合意のない(公費負担を超える)金額を業者から請求されたので、異議を申し立てたという事案です。合意した金額に後からクレームを言った訳ではありません」とつづりました。
このツイートに関して、批判的な声が多く寄せられました。一部を引用します。
申し訳ないが、裁判所が払えと命じたことが重要で 経緯はどうでもいいし、どうでもいい上で、 言い分を読んでもいったい何をいっているのかわからない あと、都知事選のときにも思ったのですが このレベルの金額の取引でトラブルが起きるような人に 兆の金を動かすことができるのか不安というのが正直なところです
そもそも100万円以上の見積書を出して、発注している時点で、公費負担が幾らだからとかは根拠にならない訳で、要は其処は単なる債務不履行に過ぎないと普通は判断します。 それを第三審まで持って行ったのは、流石に呆れますけれどもね。
石丸伸二 ポスター代金未払事件のまとめ
訴訟の背景:前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が、2020年の市長選の際に選挙ポスターの製作代金の一部を未払いとして、広島市の印刷会社から約73万円の支払いを求められていた。
最高裁の決定:最高裁第2小法廷は、石丸氏側の上告を受理しない決定をし、石丸氏に全額の支払いを命じた二審広島高裁判決が確定した。
請求と支払い:印刷会社はポスターと法定ビラの製作代金として約108万円を請求したが、石丸氏側は公費負担の上限額約35万円のみを支払った。
裁判の判断:二審判決では、「業務内容に見合う額を報酬額とする共通認識があった」とし、石丸氏に差額分を全額支払うよう命じた一審判決を支持した。
石丸氏の経歴:石丸氏は2020年8月の市長選で初当選し、2023年6月に都知事選への立候補のため市長を辞職した。
石丸伸二のポスター未払い問題:感想
判決で出たのは「まだ払っていない73万円を、広告会社にちゃんと払ってくださいね」という、一般人でも十分納得できる結果となりました。
裁判というものは、私も訴えをおこしたことがあるのでわかるのですが、めちゃくちゃお金がかかります。裁判一回やるだけで、70万くらいもろもろかかってきます。時間もめちゃくちゃかかります。
すごく簡単な裁判で、こちらが100%勝てると分かっている裁判でも、いちいち書類を相手に送付し、それが返ってくるまで3週間ぐらいという、このネットのご時世、メールも何も使わず、ただ書類を郵送するという行為のみで進んでいきます。
つまり、何かひとつ質問するのに、弁護士や司法書士に頼んで書類を制作してもらい、それを送ってもらう。相手に届いても、相手がすぐに返事をしてくれるわけでもなく、しかもそれも書類の郵送です。相手の返事が返ってこない場合も多々あります。相手に言い分がない場合など、相手は書類を無視します。
それを、こちらはずっと待っている必要があります。3週間ぐらい待って、返事がなかったら、次の行動に移るというわけで、いったい何時代なのかと思うほど時間がのんびりと過ぎていきます。その間、こちらのストレスが倍増し、心臓に悪いことこの上ないです。
石丸氏を訴えた印刷所は、最高裁まで裁判をして、いったいどれくらいお金と時間がかかったのでしょう。もう、73万円取り返したところで、金銭的には大赤字です。
それでも、やっぱり正義を貫きたかったのでしょうね。ポスターの制作費未払いがこのままでいいとなれば、次も、また次も、犠牲になる印刷会社が出てきます。そんな先例は絶対に作ってはいけない。
その思いひとつで、裁判を続けたのだと思います。本当にお疲れ様でした。正義は勝ちました。
最後に:石丸氏も裁判が長引けば公務に支障があったのでは?と思う人が多いかもしれませんが、裁判には一度も出廷しなくてもいいんです。代理人(弁護士)を立てればいいわけですから。自分は時間を使わず、お金だけ使う。お金はあるでしょうから、裁判は意地で進めたのでしょう。なんの意地かわかりませんが、不思議なプライドで凝り固まっているのかと思われます。
安芸高田市長を辞任し、都知事選でも敗退した石丸氏。これからは、お得意の「ネットやメディアに刺さる」言葉でコメンテーターにでもなるかもしれませんね。