2025年6月7日、群馬県を訪れた石破首相のある発言がSNSを中心に大炎上しています。
「北関東って聞いただけで何か怖そう。群馬県って聞くとなんか怖い人たくさんいそうみたいなところがあってですね、あと女性強そうみたいな」
石破首相
この発言が「差別的だ」「ステレオタイプすぎる」と批判される一方、「ある意味、間違ってない(笑)」という地元民(や元地元民)のリアルな声も上がっています。果たして“群馬=怖い”は本当なのか?背景や地域性から検証します。
「怖い」と言われる背景とは?石破首相の真意は…

まず石破首相はこの発言の直後、以下のように釈明しています。
「“かかあ天下とからっ風”ってよく言うけど、来てみると違うよねってことがたくさんある。そこに差別という意識はまったくありません。」
石破首相
とはいえ、言葉が一人歩きして「群馬=怖い」が独り歩きする結果になってしまいました。
そもそも「かかあ天下とからっ風」とは?
群馬県といえば「かかあ天下とからっ風」が有名です。
- かかあ天下:女性が家庭を主導する、頼れるお母ちゃんが多いというイメージ。実際に戦後、群馬の女性は養蚕業などで家計を支えた背景もあり、「働き者で気丈な女性像」が形成されてきました。
- からっ風(上州のからっ風):群馬の冬の風物詩ともいえる冷たくて強い北西風。「赤城おろし」とも呼ばれ、県民にはおなじみの存在。
つまり、強い女性と荒々しい自然環境。この組み合わせが「群馬は怖そう」というイメージにつながっているとも言えます。
実際に“運転マナー”が怖い?群馬ドライバーのリアル

さて、ネット上で「怖い」の具体例として挙げられるのが群馬の運転マナー。
SNSや口コミでよく見られるのが、次のような指摘です。
● ウィンカーを出さない
特に信号のない交差点では、ギリギリでウィンカーを出す車が多く、「予測不能で怖い」という声も。
● 横断歩道で止まらない
信号のない横断歩道で、歩行者が待っていてもスルーする車が続出。小学生が立ち尽くす場面に居合わせたという体験談もあります。
● 信号無視と急加速
赤信号に“滑り込みセーフ”する車も少なくなく、歩行者信号が青になっても安心できないという声が…。
● 無灯火、片目ライト、爆音車
暗くなってもライトをつけない車が多かったり、片目(ライト切れ)の車が多かったり…。夜間は“スリル満点”という感想もちらほら。
● 「車優先文化」の影
群馬県は車保有率が全国トップクラス。通勤も買い物もほぼ車。「歩行者ファースト」の意識が薄いと言われるのは、環境による部分も大きいでしょう。
“怖い”のはイメージ?それとも現実?
結論から言えば、「群馬は怖い」はあくまで一面的な印象にすぎません。
確かに、車社会ゆえの独特な交通文化や、歴史的背景に根付いた「強い女性像」などが、“怖そう”な印象を与えている面は否定できません。
しかし、石破首相も言っていた通り、実際に訪れてみれば「全然違う」「人が優しい」という声も非常に多いのが事実。
群馬県=怖いというレッテル貼りはナンセンスですし、その土地のことを理解するには「現地で感じる」ことが一番大切なのです。
まとめ:石破発言炎上から見える“地域のイメージ”と向き合うことの大切さ
石破首相の「群馬って怖い」という発言は、確かに軽率に聞こえる面もありました。
しかし、そこから私たちが考えるべきなのは、「なぜそういうイメージがあるのか?」「本当にそうなのか?」という視点の深堀りではないでしょうか。
ネット上の一部の印象に振り回されるのではなく、実際の地域性や人々の暮らしに目を向けてみれば、群馬には温かさやユニークな文化がたくさんあることに気づけるはずです。
“怖い”のは、知らないことそのものかもしれません。