ホリエモンがフジ・メディア・ホールディングスの株を買って、フジテレビの株主総会に乗り込むと息巻いています。
「日枝、出てこい!」とYouTubeでホリエモンから名指しされた日枝久氏とはどのような人物なのでしょうか?
この記事では、ホリエモンとフジテレビの深い因縁について分かりやすく解説します。
「日枝出てこい!」と言ったホリエモンと爆笑問題
爆笑問題の場合
2025年元旦、フジテレビでは毎年恒例の「爆笑ヒットパレード」が放映されていました。
その中で、爆笑問題の太田が爆弾発言を連発して、会場は不思議な笑いに包まれました。芸人たちは爆笑もできず、観客は大笑い、テレビの前の視聴者も大笑いのネタでした。
「この番組、長く続いていますね!でも、来年はないかも」
「その前にフジテレビ潰れます」
「新しい番組が始まるんですよ、誰かto誰か」
「みんないなくなっちゃから!」
「Aプロデューサーって誰?」
「日枝出てこい!」
太田が最後に「日枝出てこい!」と言ったときは、さすがに相棒の田中も焦りまくっていました。台本にはなかったのでしょう。
フジテレビ 爆笑ヒットパレード
— Tokyo.Tweet (@tweet_tokyo_web) January 1, 2025
爆笑問題の放送事故のようなネタ。
「その前にフジテレビ潰れます」「誰かto誰か」「みんないなくなっちゃから!」「Aプロデューサーって誰?」「日枝出てこい!」 pic.twitter.com/2jndL24zla
このネタで田中は、「本当の責任者は日枝久である」ということを、公然と言ってのけたのでした。
ホリエモンの場合
ホリエモンは20年前に、フジテレビを買収しようとして失敗に終わった苦い経験があります。
今回、ホリエモンは6月に行われるフジテレビの株主総会で発言するために、フジメディアHDの株式を取得しました。
ホリエモンが逮捕されたとき容赦なく追及してきたフジテレビ。
ですが、今回追及される番にまわったフジテレビは「報道させない」姿勢を示したことを、ホリエモンは「卑怯である」と言い放っています。
そして、フジサンケイグループのトップである日枝久氏に「日枝出てこい!」と宣戦布告したわけです。
フジ・メディアHDの株買いました。#日枝久出てこいhttps://t.co/Dsk4VQxXh9 pic.twitter.com/XhBTcItP0c
— 堀江貴文(Takafumi Horie、ホリエモン) (@takapon_jp) January 18, 2025
先日フジテレビの記者会見で発言したのは、フジテレビ社長の「港浩一」氏です。
であるならば、なぜ「港出てこい!」と言われないのでしょう?
日枝久氏はフジサンケイグループのトップ
実は、フジテレビはフジサンケイグループの数ある企業のひとつにすぎません。
すごく簡単に言えば、「フジメディアHD」の下に、フジテレビやニッポン放送などがあります。
先日記者会見で日本中から大ブーイングを受けてしまった港浩一社長は、大きな組織の中の一つのコマにしかすぎません(日枝久氏から見れば)。
フジテレビが属する「フジサンケイグループ」は、グループを束ねる巨大企業なのです。
フジサンケイグループ(FUJISANKEI COMMUNICATIONS GROUP 略称 FCG 代表:日枝 久)は、78社、4法人、3美術館、約13,000名の従業員からなる日本最大級のメディア・コングロマリットです。
フジサンケイグループのHPより
日枝久氏は、巨大企業「フジサンケイグループ」のトップです。いわば、フジグループのドンですね。
「日枝出てこい!」とはどういう意味?
今回、中居正広から端を発したフジテレビの「接待問題」は、フジグループそのものの体質とも言えます。
フジテレビの社長や、その他グループ内の社長たちは、何か問題があると「トカゲのしっぽ切り」として役職を追われ、次の社長が就任する。そんな流れが連綿と続いてきました。
グループ会社の社長は「雇われ社長」ですから、問題が起きたときに責任を取って辞任するだけのコマに過ぎません。
グループ全体の体質を健全化するためには、トップの「日枝久」氏を交代させないと、何も変わらないのですね。
そのことを、ホリエモンと爆笑問題の田中が公表したのです。他の人たちは、知っていても怖くて口に出せないでしょう。
特に爆笑問題は、この件でフジテレビから出禁になるリスクもあったのですが、見事にやってのけました。その意気込みはさすがとしか言いようがありません。
日枝久氏は株主総会に出てくる?
ホリエモンはフジメディアHDの株主総会で、フジテレビの上層部の退陣を要求することが考えられます。
その際、フジサンケイグループのトップ日枝久氏の責任も追及すると思われますが、日枝氏は株主総会に出席するのでしょうか?
もちろん、通常ならばフジメディアHDのトップでもある日枝氏は株主総会へ参加するはずですが、今回は旗色が悪すぎるので、「体調不良」を理由に欠席することも考えられます。
日枝氏は辞任する?
日枝久氏は現在87歳。もう、とうに引退されてもおかしくない年齢です。
大企業は、長く続けば続くほど仕組みが複雑になり、巨大化して、一般社員にとって上層部の人間は「雲の上のような存在」となっていきます。
そうなっては、社内の風通しが良いとはとても言えないでしょう。
大企業には社会を良くしていく「責任」があります。その役目を担うためにも、この際上層部は責任を取って辞任し、新しい世代に会社をゆだねることも必要ではないでしょうか。
フジテレビを長く愛される会社に戻すためにも、日枝氏は会長を辞任されて、後輩へ道を譲るのが賢明ではないかと思います。