【エンジェルフライト】(5) 那美 vs. 究極の悪女:あらすじ

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目次

【エンジェルフライト】エピソード5:キャスト

エンジェルハースのメンバーと家族: キャスト

伊沢那美(米倉涼子):エンジェルハースの社長
柏木史郎(遠藤憲一):エンジェルハースの会長
高木凛子(松本穂香):新入社員
柊秀介(城田優):遺体処置担当
矢野雄也(矢本悠馬):若手社員
松山みのり(野呂佳代):手続き担当
田ノ下貢(徳井優):運転手

足立幸人(向井理):那美の恋人(まだ謎に包まれている。行方不明)

伊沢航(織山尚大):那美の息子役・少年忍者/ジャニーズJr.
伊沢海(鎌田英怜奈):那美の娘役

高木塔子(草刈 民代):凛子の母親

エピソード5の特別キャスト

遠山ゆり/リリー(松本若菜):モロッコの大富豪サリムの後妻

谷田歩:警視庁捜査一課

遠山ゆり(リリー)、日本に帰国

空港は大騒ぎだった。遠山ゆり、通称リリーが新しい夫を連れて日本へ帰国したのだ。報道陣が殺到している。

ワイドショーを見ることのない凛子は彼女を知らなかった。ちょうど仕事で空港に来ていた那美たちは、リリーに出くわしたのだった。リリーと夫は、またたくまに消えていった。

帰社すると、スタッフがリリーの話題で持ち切りだった。

矢野「あー、いっときすごい話題になってましたよねー。タイプなんすよね。」

柏木「ったく、すごい女だよな。遺産狙いで次々と金持ちの旦那殺して。」

「殺したは言い過ぎですよ。」とは、噂好きのみのりの弁。「結局逮捕には至らず、黒に限りなく近いグレーですから。」

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リリーの履歴

遠山ゆり。ホステス時代の源氏名から、リリーと呼ばれるようになる。

ホステス時代に年上の資産家と結婚し、その夫がすぐに病死。彼女は多額の遺産を手に入れた。

3年後に、また資産家と結婚。今度は事故死。マスコミは連日、おもしろおかしく取り上げた、疑惑の女だ。

那美は言った。「まあ、実際会ったら大したことなかったよ。」

「新しい獲物はモロッコの大富豪サリフ氏。」

「悪女も海外進出する時代っちゅうこっちゃな。」と、柏木。

ご遺体到着

さあ、そろそろご遺体が到着するぞ。

空港でご遺体を待ち受けているエンジェルハースのスタッフたち。どうも那美の様子が変だ。

遺体を確認するため、棺を開けた。一瞬、那美の目には遺体の顔が行方不明の幸人に見えた。次の瞬間、別人とわかってホッとする那美。

いたたまれなくなって、部屋を飛び出す那美であった。

行方不明の幸人

8年前。テレビでニュースを見ていた那美は凍り付いた。キューバでフェリーが沈没し、日本人の名前として幸人の名前が書いてあったのだ。

それ以来、幸人の安否が分からないまま8年が経っていた。彼の生死が分からないまま、今も那美は心のどこかで幸人を待ち続けていたのだ。

リリーの夫、遺体で発見される

リリーの夫がホテルの浴槽に沈んでいるところを発見された。遺体の搬送をエンジェルハースが受け持つことになった。ホテルに急ぐ那美と凛子。

遺体に付き添っているのは、モロッコ大使館の男性。那美とは旧知の中だ。

那美と凛子はリリーにお悔やみを言いにいく。リリーはなんとホテルを移り、タバコを吸っていた。

今回ご遺体をモロッコへ搬送することになりましたと、書類を那美が取り出したとたん、リリーは那美のペンをもぎ取り、那美が最後まで言い終わらないうちにサインした。

那美はぐっとこらえながら、「後ほど、棺の種類などもご相談させていただき…」

「まかせるから!さっさとモロッコへ送って。」

そこへ、男性二人が凛子の元へ通される。

「警視庁の黒崎と言います。奥さん、いくつかお聞きしたいんですが、よろしいですか?」

リリーはそのまま警察署に連行されていった。

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身長190センチ用のウェディングドレス

一方、エンジェルハースの事務所では、もうひとつやっかいな案件が舞い込んできた。

日本で亡くなった外国人女性に、遺族が「ウェディングドレスを着せてあげたい」と要望しているのだ。

秀介が言う。「ヨーロッパでは未婚の女性が亡くなった場合、ウェディングドレスを着せて送り出す習慣がまだ一部ではあるんだよ。」

「身長190センチだそうです。このサイズのウェディングドレス、日本で既製品ありますかね?」

一同、顔を見合わせた。エンジェルハースのスタッフたちは、大慌てでドレスを探し始める。さて、どうなりますか。

リリー、事情聴取を受ける

「しっかし、次から次へ男を…うらやましいですね。ご主人とはどこで知り合ったんですか?」

「どうせ私がやったと思ってんでしょ。あ、出会い?前の旦那が死んだとき、とあるパーティで。」

モロッコでのパーティで、リリーを見たサリムは一目ぼれしたのだった。

モロッコから第二夫人来日

なんと、モロッコからサリムの第二夫人が到着したと連絡があった。

「早く夫をモロッコに連れて帰りたい」と報道陣の前で涙する。

リリーは、サリムの第三の妻だった。第一夫人のナディアはすでに死亡。第二夫人は今回来日したマハだ。

サリムの遺産は500億。遺産目当ての殺人と言われても仕方あるまい。真実はまだ闇の中だ。

「で、第一夫人は元ミスモロッコですって。若い頃の写真が、これ!」

「なに?マジ?」「そっくりじゃん!」

そう。リリーはナディアの生き写しだったのだ。サリムがリリーに一目ぼれした理由が分かった。

リリー、第二夫人と対決

リリーは来日した第二夫人のマハとホテルの部屋で相対していた。マハは言った。

「主人の搬送も葬儀も、私がやる。あんたは関わらないで。あなたはただの愛人。だからあんたには遺産は入らないのよ。」

「知ってるよ」とリリー。

筆者の意見

え?遺産は入らないんですね。

どうせあんたは第一夫人に顔が似ていただけ。必要だったのは、その外見だけ。」

マハのその言葉を聞いてカッとなったリリーは、彼女につかみかかろうとした。必死で止める那美たち。

結局、遺体処理の書類にサインしたのはリリーなので、リリーが依頼主であることはその場で決定した。

矢野の悩み

実は、矢野にも悩みがあった。ウェディングドレスも見つからず、イライラしている矢野に、スタッフが「何かあったんですか?」「彼女と別れたとか?」「そろそろ結婚を考えてたんじゃなかったですか?」

エンジェルハースにはプライバシーはないようだ。

「いや、そうなんすよ。それでこの前結婚の話切り出したら、今の仕事じゃ親に言えないって言われちゃって。結婚と仕事、どっちを選ぶんだって話ですよ。」

それを聞いた柏木は言った。「葬儀屋っちゅうたら昔からそういう扱いじゃ。」

サリムはなぜ死んだのか?

サリムの遺留品から、抗認知症薬が発見された。「認知症だったのか。」

「ボケた旦那を利用して、金を巻き上げたんじゃないんすか?」若い刑事が言った。

那美とリリー、ホテルで話し合う

「ご遺体の搬送に関して、もろもろご相談したいんですが。」

「どうでもいいよ、好きにして。あのババアにやらせたくなかっただけだから。」

「あなたは、本当はご遺体を見るのがつらいだけなのでは?ご遺族の中には、どんな状態でもいいから会いたいという人と、突然の死を受け入れられずに、会いたくないという人もいらっしゃいますよ。どちらも、愛の深さは変わらないんです。」

は?という表情で、リリーは語り始めた。

「あの人はね、私を愛してなんかいなかった。一度も私の名前を呼んでくれなかった。いつも、ナディア、ナディアって。私のことをナディアだと勘違いしていたのよ。彼が見ていたのは、第一夫人だけ。」

那美は自分の過去を振り返る

那美の最初の夫は、どうしようもない男だった。二人目の子供が生まれてすぐに、別れてしまった。その次に出会ったのが、幸人だった。幸人は素晴らしい人間だったが、キューバに行ったときに海難事故にあい、それっきり遺体が上がってきていないのだった。

那美は8年前のあの日のことを思い出していた。

「なんでそんな大事なことを、今まで黙っていたのよ!子供たちに、新しいお父さんが前科者だなんて、言えるはずないじゃないの!」

「すまない…」

那美は幸人からプレゼントされた指輪を投げつけて、部屋を出ていった。

次の朝、那美が目を覚ましたとき、幸人はもう出ていった後だった。指輪とメモを残して。

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リリーに保険金殺人の疑惑

警察署から出てきたリリーは、メディアの記者に追いかけられた。そのままジュエリー店に入っていくリリー。「ご主人が亡くなったのにショッピングですか?」という声を後に。

警察署では、再度取り調べが続いていた。

「解剖の結果、ご主人の首に内出血の跡がありました。何者かに首を絞められたようです。あなたが首を絞めたんですか?」

「それで死んだの?違うんでしょ?」リリーは勝ち誇ったように笑みを浮かべた。

「死因は、溺死です。認知症の薬と一緒に、大量の睡眠薬も発見されました。あなたのアリバイも確認が取れています。」

警察は、あくまでもリリーを疑っていた。サリムには、多額の保険金がかけられていた。受取人はリリーだったのだ。

それを知った第二夫人は、保険金殺人でリリーを告訴するとリリーに告げた。

那美、リリーにお願いをする

那美はリリーの部屋を訪ね、ご主人に最後のお別れをしてほしいとお願いした。

それを突っぱねるリリーに、那美はじぶんのことを話し始めた。

「私の愛した人はね、8年間帰ってきてないの。海外に行ったとき、海に転落して、そのまま。私は、その人が帰ってきたら伝えたいことがある。でも、もう帰ってこない。あなたは、何か伝えたいことないの?」

「あなたにはそれを言える人が、まだいるじゃない。考え直してほしい。言わないと、絶対後悔するから。」

リリー、サリムに最後のお別れをする

那美は、サリムの遺体が安置されている場所へリリーを案内した。

リリーはこれまでのことを思い出していた。

ナディア(第一夫人)との思いでが詰まった場所だから、日本に行こうと誘われたこと。認知症が進み、日本のホテルで「お前はナディアではない」と怒鳴ら田こと。「なんでナディアのネックレスをしてるんだ」と、ぶたれて、ネックレスが切れて真珠が床に転がったこと。

それからお互いに喧嘩になり、リリーはサリムの首を絞めたが、部屋から逃げ出してクラブで踊っていたこと。

サリムは棺の中で静かに横たわっていた。

リリーはバッグの中から、真珠のネックレスを取り出した。壊れてバラバラになったネックレスを、リリーはジュエリー店で修理してもらったのだ。ネックレスは、ナディア(第一夫人)の大切な想い出の品だった。

「これ、直してもらったよ。」

筆者の意見

ショッピングしていたんじゃなかったんだね。

警察がリリーに手渡したさりむのスマホには

そのとき、警察がやってきた。

「保険金は現地に問い合わせたところ、確かに、サリムさんの元で契約されたものでした。それから、これを。」

そういって、刑事はスマホをリリーに渡した。サリムのものだった。そこには、リリーにあてた最後のサリムの動画が残っていた。

「さっきはすまなかった。でも、君のおかげで最後に楽しい旅ができた。ありがとう、リリー。」

最後にリリーと呼んでくれた。ナディアではなく、リリーと。

「お互い、バカだよね。ありがとう。」そう言って、リリーは最後に口づけをした。

それを待っていたかのように、捜査二課が現れた。経済犯担当である。

「遠山ゆりさん、あなたに2017年の詐欺事件で逮捕状が出ています。」そう言って、リリーを連行していった。

まにあったウェディングドレス

190センチのウェディングドレスは、なんとか間に合って女性に着せてあげることができた。秀介はきれいにお化粧し、女性の遺体は本当に美しい花嫁になった。

「仕事が丁寧になったな」秀介は凛子に言った。

「社長の話を聞いたからですかね。」

「最後にご遺体と対面することがどんなに大事か、社長ほどわかっている人はいない。」

「とってもきれいですよ。」凛子は遺体に声をかけた。

「なんだかうれしそうですね。」「そうだな」と秀介。

矢野が言った。「おれ、この仕事、好きっすわ。」

凛子と母親

凛子が母のお見舞いに行ったとき、医者から、もう母が長くないことを告げられた。凛子は、自分から母に伝えると言い残したまま、帰ってきてしまった。

幼い頃からあまり関係がよくなかった凛子と母。

凛子は、母から認めてもらっていないと感じていた。このまま母が逝ってしまって、自分は母の死を悲しむことができるのだろうか。

答えが見つからないまま、時間だけが過ぎていった。

一方、家に帰った那美は、幸人が残していった手紙と、プレゼントされた指輪を触っていた。後悔の念とともに。

このドラマの舞台、「エンジェルハース」は、実在の会社「エアハース」の協力と監修を受けています。

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