「アンナチュラル」(UNNATURAL)は、2018年1月12日から3月16日までTBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送されたテレビドラマ。主演は石原さとみ。脚本は野木亜紀子。素早いテンポで繰り広げられる「遺体解剖」という珍しいテーマは、回を重ねるごとに謎が謎を呼び、高評価を得た。
この記事では、「アンナチュラル」のレギュラーメンバー(UDIラボ、葬儀社、雑誌編集者や家族など)についてわかりやすく解説する。
UDIラボとは
「アンナチュラル」は、架空の研究機関「不自然死究明研究所(UDIラボ)」を舞台にしている。UDIラボは、日本において解剖されない不自然死(アンナチュラル・デス)が多い現状を改善するために設立された機関である。警察や自治体からの依頼に基づき、年間約400件の遺体を解剖している。いわば「物言わぬ死者」の声を聞き、被害者の無念を晴らすために戦う法医学者の物語である。
ドラマは、法医解剖医の三澄ミコトを中心に、ベテラン解剖医の中堂系、検査技師の東海林夕子、記録員の久部六郎、所長の神倉保夫たちが協力し、多様な死の謎や事件を解明していく内容である。
UDIラボのメンバー
UDIラボ(不自然死究明研究所)のメンバーを紹介する。
三澄ミコト(みすみ みこと 33歳)= 石原さとみ
主人公。UDIの法医解剖医であり、「三澄班」の執刀医。解剖実績は1,500件ほど。元の名前は雨宮美琴で、「雨宮総合病院」院長夫妻の娘。24年前の9歳当時、母親が起こした「浦和市一家四人無理心中事件」で、1人だけ生き残った。その後、叔母の家に引き取られ、養女として育てられた。
中堂系(なかどう けい 41歳)= 井浦新
1年前からUDIに所属している法医解剖医であり、「中堂班」の執刀医。解剖実績は3,000件ほど。8年前、殺害された恋人である糀谷夕希子の解剖を担当したが、関係性を明かさずに解剖したことで証拠隠滅を疑われて殺人容疑で逮捕されるものの、証拠不十分で不起訴処分となった。「クソ」や「バカ」を多用するなど言葉遣いと態度が悪いため、組んだ者は長続きせずに辞めてしまう。
久部六郎(くべ ろくろう 26歳)= 窪田正孝
三澄班の新人記録員。アルバイトとして雇われ、解剖時の写真撮影や解剖記録の整理業務を担っている。医者の息子として生まれ、3浪して医大生になったが、医者となる意味を見いだせないまま休学を延長し続けており、現在はUDIで働いている。「週刊ジャーナル」の記者として、編集部にUDIのネタを提供したり、自分で記事を書くこともあるが、もちろんUDIのメンバーには知らされていない。
東海林夕子(しょうじ ゆうこ 35歳)= 市川実日子
澄班の臨床検査技師。ミコトとは気の合う同僚でもあり、友人でもある。合コンが好きで、自らを「異性間交流会」と呼んでいるが、後からちょっとしたトラブルに発展することになる。正確は、ミコトと同じでサバサバ系。久部(くべ)をよくからかっている。
坂本誠(さかもと まこと 50歳)= 飯尾和樹(ずん)
中堂班の臨床検査技師。ムーミンが大好きで、ムーミンのツボ押しグッズを愛用している。中堂班に入ってからは、中堂の暴言によるパワハラに耐え切れなくなり、UDIを去る。最終話で中堂班の臨床検査技師に復帰する。
神倉保夫(かみくら やすお 55歳)= 松重豊
UDI所長。元厚生労働省医政局職員。19歳と17歳の2人の娘がいる。中堂の過去とUDIラボに来た理由を知っている。UDIでの信頼は厚い。
木林南雲(きばやし なぐも 28歳)= 竜星涼
UDIのメンバーではないが、遺体の搬送でいつも登場する「フォレスト葬儀社」の社員。「赤い金魚」の件で中堂と私的に協力している。
メディア関係
末次康介(すえつぐ こうすけ 45歳)= 池田鉄洋
週刊誌『週刊ジャーナル』の編集者。ネットで記事を書いていた久部六郎をスカウトし、彼が医大生であることを利用して、UDIに送り込み、内部の情報を探らせている。
門松(かどまつ)= 今井隆文
『週刊ジャーナル』の記者で、末次の同僚。モジャモジャのヘアスタイルで、メガネをかけている。
宍戸理一(ししど りいち 43歳)= 北村有起哉
フリー記者。汚い手を使ってでもネタを収集し、金のために記事を書く「マスゴミ」の一人。ミコトが一家心中の唯一の生き残りであることも知っている。
警察関係
UDIは警察との連携も不可欠だ。UDIは犯人を特定することはしないが、警察に重要な証拠を提供しており、警察もUDIには好意的だ。
毛利忠治(もうり ただはる 39歳)= 大倉孝二
UDIラボに解剖を依頼する「西武蔵野署」の刑事。ミコトや東海林に対して皮肉を言ったりするが、態度は良く、上からモノを言うこともない。
向島進(むこうじま すすむ 34歳)= 吉田ウーロン太
「西武蔵野署」の刑事。毛利の部下で相棒。おっちょこちょいで、案件が「事件」になることを嫌がる毛利とは違い、UDIの言うことによく耳を傾け、乗せられてしまう性格。
ミコトの家族
ミコトの本当の家族はもう亡くなってしまったが、養女として引き取ってくれた叔母と息子がいる。
三澄夏代(みすみ なつよ 53歳)= 薬師丸ひろ子
ミコトの養母。ミコトの父の妹にあたる(叔母)。「坂の下法律事務所」で弁護士をしている。主に離婚や労働問題が得意。夫は長期出張中。ミコトとは本当の親子のように仲が良い。ミコトが結婚できるかを案じている。
三澄秋彦(みすみ あきひこ 25歳)= 小笠原海(超特急)
ミコトの義弟。予備校の講師をしている。母とふたりで実家住まい。ミコトからは「秋ちゃん」と呼ばれており、姉弟仲は良い。ミコトの家族の心中事件は知っており、ミコトのことを心配している。