山田裕貴が金・暴力・欲望を鋭くえぐるダークヒーローに 映画『闇金ドッグス』シリーズ全9作の最終編。
今回の主役は相棒の青木玄徳。安藤のもとで自分の闇金業を始めた司だが、ヤクザと友情が芽生えてしまう、という展開。
闇金ドッグス9:キャスト
安藤忠臣(山田裕貴)
須藤司(青木玄徳 あおきつねのり)
矢作まもる(長村航希):チンピラ。将来はのし上がってやろうと思っているが、人を殺す度胸はない。
陣内弘樹(野中隆光):まもるの親分。まもるから上納金をせしめるが、自分も上納金に苦しんでいる
デリヘル嬢の間宮マミー(龍野りな)
清水次郎(大賀太郎):相対する組の陣内と手を組み、頭を倒して自分たちが成り上がろうとする
釜玉組の頭・岡田義和(鈴木隆仁):ドラマの冒頭、安藤に金を借りに来る
武田玄(ダンカン):陣内から上納金をせしめる
闇金ドッグス9:あらすじ
女の扱いに絶対の自信を持つ須藤司(青木玄徳)は、女性専用の金融システム「ウィーメンダイヤル」を立ち上げ、順調に金貸し業務に精を出していた。
次々と女が金を借りにきたが、実は素性を隠していた
最近はヤクザも闇金から金を借りる世の中になってきた。銀行口座を作れない組員は、消費者金融からも借りられず、闇金から借りるしか方法がなかった。
下っ端のヤクザ矢作まもる(長村航希)は、自分の親分である若頭の陣内への上納金に頭を痛めていた。40万から60万と一気に跳ね上がった上納金を工面するために、まもるは自分が仕切っているデリヘル穣たちに身分を偽ってウィーメンダイヤルから金を借りさせた。
女たちから巻き上げた金は、親分への上納金に充てていた。実は、親分の陣内もさらに上の組長(武田)への上納金に頭を悩ませていたのだ。(ヤクザ組織はピラミッド型)
次々に現れる女たちに気前よく金を貸した司だったが、もちろん金を回収することができない。女たちに電話をかけても連絡が取れず、回収に苦戦してしまう。
マミーとの待ち合わせ場所に現れたまもる
ある日、ようやくデリヘル穣の間宮マミーに連絡を取り付け、待ち合わせ場所に出向いた。だが、そこにいたのはマミーだけではなかった。まもるも司を待っていたのだ。
まもるは司を脅したが、司は「ヤクザが闇金に金を返さなかったら、闇金業界に一気に噂が広まり、二度と金を借りられなくなる。それどころか、金を返さない組として、組の名前に泥を塗ることになる」と言い放った(これは安藤から教えてもらったテクニックだったが)。
シャブに手を出してはいけなかったのだが
童組の陣内は、実は敵対する大山彦組の次郎と、シャブのやりとりをしていた。もちろん、組長に隠れてやっていることだ。
陣内は、次郎から「うちの組長をやりたいんだが、そっちで誰か懲役に行けるやついないか」とけしかけられた。
そんなとき、マミーがネットにシャブの写真と共にまもるの写真をアップしてしまった。
自分もシャブをやっていたことが陣内にバレると大変なことになる。まもるはただ震えていた。
当然のごとく、まもるは陣内にマミーと一緒に呼ばれた。陣内は、落とし前を付ける条件として、大山彦組系南天竜組の組長をやってこいと、拳銃を渡す。
呆然と部屋を出たまもるが目にしたものは、手下によって残虐に亡き者にされていたマミーだった。もう逃げることはできない。
金を返せと催促してきた司
そんなこととは知らない司は、まもるを捕まえ、金を返せと迫る。まもるは、自分がこれからやろうとしていることを司に告白し、立ち去っていった。
まもるが罪を犯すことをやめさせようとする司は、警察に通報した(この部分はあくまで推測)。
まもるは、道を歩いているところを警官に職務質問され、拳銃所持でその場で逮捕された。、まもるは「ラッキー」と泣きながら叫んでいた。
司は、少し離れた場所からその場面を見ていた。
司は回収できなかった金を安藤に返そうとするが
まもるは逮捕されたので、回収できていない18万円を自分で安藤に返した。だが、安藤は「いらねえよ」と言い、「行くぞ!」と立ち上がった。安藤と司は陣内の事務所に出向いた。
陣内に「お前んとこのガキが金を返さないから、代わりに18万円返せ」と安藤が迫る。陣内は「なんのことだか」とシラを切る。
ここからネタバレなので、知りたい人だけクリック
安藤は、陣内が相手の組の次郎と手を組んで、お互いの組長を葬り、自分たちがのし上がろうとしていた。それを知っていた安藤は「いいんですか」と陣内をにらみつける。この際、金を返しておいたほうが得だと判断した陣内は、安藤に18万円渡す。安藤は金を受け取り、司と帰途に着くのだった。(やはり、最後は安藤の出番でした)
安藤は司に、人をちゃんと見て金を貸すよう指示した。司は、女を見る目はまだまだ甘いようだ。
最後に:「闇金ドッグス9」の公開延期について
私は「闇金ドッグス」を1から連続で観ていたのですが、9話があるはずなのに、どこにもないことに気づき、あわてたことがあります。もう何年も前のことです。
なぜ9話がないのだろうと調べてみると、どうやら司役の青木玄徳が何かやらかしたのだと知りました。詳細は分かりかねますが、道で後ろから女の子に抱き着いたとか、そんなことです。本人、酔っ払っていたのかもしれませんが(どうやら酔っ払っていたようです)、とにかくその事件が2018年。悪いことに、その年は闇金ドッグス9が公開される年でした。
そんなわけで、闇金ドッグス9は公開中止となったのです。まったく、何をやってんだか青木玄徳!せっかく主役を務めたのに、自分でダメにしました。もしかしたら、主演になって調子に乗っていたのかもしれませんが、真相は闇の中です。結局、起訴されずに終わりました。示談になったのかもしれません。
私はそれを知り、「山田裕貴やその他の出演者や関係者」が本当に気の毒だと思いましたね。一人のやったことで、全員が迷惑を被ります。
今回、私は別の記事を書いていたのです。「極悪女王」の記事です。面白いのでまだ観ていなかったらぜひ観てください。Netflixに入っていなかったら、入ってくださいと言いたいです。(私は地面師たちを観たいがために、Netflixに入りました。)
極悪女王は女子プロレスのダンプ松本の半生記ですが、ダンプの父親役が「野中隆光」で、彼の演技があまりにも素晴らしいので、他のドラマ、何に出てるかなーと調べてみたら、なんと闇金ドッグス9にヤクザの役で出ているということが分かりました。
そして、U-NEXTで調べてみたら、なんと!「闇金ドッグス9」が配信されているではありませんか!「New」と書いてあるので、おそらく最近こっそり配信されたのです。
そういうわけで、私はさっそくこのドラマを観て、野中隆光さんもしっかり観て、こうして記事を書けたというわけです。(陣内役の野中さん、よかった!)
ったく、よかったね!司!ちゃんとやれよ!
と私は心の中で叫んでいます。
いやー、闇金ドッグスは面白いドラマです。世の中の「裏側」がよく分かります。表だけ見ていてもどうしようもありません。何事も裏が大事です。
では~