テレビや雑誌で人気を博し、「日本を代表するタロット占い師」と称されたステラ薫子さん。彼女は2008年の嵐・大野智主演ドラマ『魔王』でタロットシーンを監修するなど、芸能界にも影響力を持つ存在でした。
しかし今、そんな彼女に“もう一つの顔”が明らかになりつつあります。なんと未払い金額は総額3億円以上。信じてお金を貸した被害者たちが次々と法廷に立ち、訴えを起こしています。
時系列でわかる「ステラ薫子3億円未払い事件」

ステラ氏が誰に何をして問題になっているのか、分かりやすく時系列で解説していきます。
2017年:最初の被害者、Aさんの悲劇が始まる

被害者の一人、60代女性のAさんは、エステサロンでステラ氏を紹介されたことがきっかけでした。占いや言葉に救われたAさんは、やがて投資や貸付の話を持ちかけられ、言われるままにお金を渡し始めます。
中でも衝撃なのは、「女優・二谷友里恵に4000万円を貸すためにお金を貸してほしい」という名目。ステラ氏は「二谷夫妻が一番のクライアント」とも語っていたそうです。
Aさんが渡した金額は最終的に25回、合計3億円以上にのぼりましたが、何の進展も見られず、2023年11月に東京地裁へ提訴。2023年12月、和解により2億8000万円の支払い義務が認められました。
しかし、現時点でわずか600万円しか返済されていません。
2022〜2023年:GFA社と飲食店オーナーBさんも被害に
ステラ氏の問題はAさんだけにとどまりません。2022年には東証スタンダード上場の企業GFAが彼女を提訴。3850万円の支払い命令が確定しましたが、現在まで1円も返済されていないといいます。
さらに、2022年9月にステラ氏の占いを受けた飲食店オーナーのBさんも「投資話を持ちかけられ」、計2800万円を貸付。裁判でのやり取りの末、2023年12月に和解し、2013万円の支払い義務が確定しましたが、1700万円以上が未返済のままです。
信用に使われた「二谷友里恵」夫妻の名前
ステラ氏は、自身が「友人」と語る元女優・二谷友里恵さんとその夫、トライグループ創業者・平田修氏の名前を繰り返し出していました。
・「4000万円を貸すため」
・「写真を見せて信用させた」
・「一番のクライアント」
ところが二谷夫妻側は完全否定。むしろ「数年前に名前を宣伝に使うなと抗議した」と明かし、「貸金や深い関係は一切ない」「我々も被害者」との立場を示しています。
実際、過去にステラ氏の“弟”とされる人物を通じて950万円の貸付をしたものの、現在も1500万円の返済が滞っていると語っています。
ステラ薫子の言い分は?
ステラ氏本人は、これらの指摘について以下のように話しています。
- 「二谷さんには貸してない、宣伝に使ってない」
- 「イシイ氏は実在する人物で、投資話は本物」
- 「エジプトクリエイト展は進行中で、自分も5000万円を投資した」
- 「自分が一番苦しい。返済も進めている」
しかし実際には、GFAへの返済は「優先順位にない」と明言し、Bさんの件については「記憶にない」と回答。言い分と実際の返済状況には、大きな隔たりがあります。
占い師の「信用力」を使った資金調達?

事件の核心はここにあります。
「占い」という心の支えとなるサービスを使い、信頼関係を築いた上で「投資話」へと持ち込む。さらに、有名人の名前をチラつかせることで信憑性を高める。この手法により、数千万円〜数億円規模の貸付が実現していたのです。
被害者の言葉が胸を打つ
Aさんは、最後にこう語っています。
「恥ずかしさや悔しさで、夜も眠れない日々が続きました。なぜお金を渡したのか……。私のように苦しむ人が増えないことを願って、今回、取材に応じました」
A子さん
ステラ薫子はタロット占いで投資詐欺?まとめ
ステラ薫子氏は、テレビでも活躍する有名占い師でした。しかしその名声の裏で、多くの人が**「信じた心」を利用され、数千万円ものお金を失っています**。
被害総額は少なくとも3億円。現在も返済が滞っている被害者が多数存在し、新たな訴訟や証言が今後も明らかになる可能性があります。
占いとお金の関係に注意。信じることと、盲信することの違いを、私たちも改めて考えなければなりません。