ドラマ【柚木さんちの四兄弟。】第14話から第16話:あらすじ

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せっかく仲間ができた湊だったが、椿を傷つけてしまったと悩んでいた。椿が嫌っている桜(椿の姉)と親しくしているところを見られてしまったのだ。

だが、桜はそれほど悪い人間にも見えなかったし、それどころか好印象だった。オレはどうすれば…と悩む湊。

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目次

【柚木さんちの四兄弟。】第14話:あらすじ

椿が家に帰ると、桜が夕飯を作っていた。

「椿、お帰り。シチューを作っておいたから、一緒に食べよう。」

「いらない。」そっけない態度の椿。笑顔はない。

「椿、最近おかしいよ。お父さんの病院にもいかないし、成績もすごく下がってる。」

「お姉ちゃんには関係ない。」

「お父さんの入院で、お母さんは毎日帰りが遅い。お母さんに心配かけちゃだめだよ。」

ついに椿の怒りが爆発する。「どうせ私が全部悪いんでしょ。私なんかいないほうがいいんだ。一生、おかあさんのご機嫌とりしてれば?」

部屋に引きこもる椿。

桜、尊に妹のことで相談する

偶然一緒に居合わせた桜と湊、うた、二階堂が話している。

「最近、椿がおかしいんだよね。」

「え?妹さんと仲いいんじゃないの?」

「中学に入るくらいから、急にしゃべらなくなっちゃって。私への当たりは特にきつくて。お父さんが入院して、お母さんが仕事増やして、あまり帰らなくなっちゃったから、寂しいのかな。」

「寂しいんなら、お姉さんと仲良くすればいいのに。」と、うた。

「そう単純じゃないんだよ」と、二階堂君。

それを聞いていた尊が、自分のことを話し始めた。

「ボクたち兄弟も、いがみあっていた時もありましたよ。オレの物を取ったり、狙ったり、鬱陶しいと思ったときもあって。」

尊は当時に想いを馳せていた。

尊と湊、小さい頃の話

湊は小さいころから暴れん坊でいたずらもよくする。しかも、すぐに熱を出して母は湊にかかりっきりだった。

ある日、尊は幼稚園のひらがなのテストで「はなまる」をもらった。嬉しくて早くお母さんに見せてほめられたかった。

ところが、同じテストで湊は全滅だったのだ。

尊のはなまるを見た湊は、赤いクレヨンで答案をぐちゃぐちゃにしてしまったのだ。

怒った湊は「湊なんて大嫌いだ!」と言って出ていった。

お母さんが、尊と話す。

「湊はね、尊のことが大好きで、尊の真似をしたいんじゃないかな。尊に憧れてるんだと思うよ。でも、どうしてもできないから、ああいう態度になっちゃんじゃないかな。」

部屋では、湊がクレヨンを一生懸命消そうとしていた。

「ごめんね、全然消せなくて」
「いいんだよ、さっきはひどいこと言って、ごめん」

それからは湊のことを弟として受け入れられるようになり、優しくできるようになった。

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【柚木さんちの四兄弟。】第15話:あらすじ

尊の話を聞いて、「私ももっと妹に優しくできたらよかったのかな」と思い悩む桜。

一方、湊は椿にもう一回話してみようと思っていた。

朝、湊が登校したとき。上履きのヒモが切られているのを発見した。それを見た二階堂とうた、尊。

「ねえ湊。私たちに、何か隠してないか?」とうたが聞くと、湊はあわてて逃げていった。

「どうもおかしい」と勘繰る3人だった。

湊の靴紐を切った犯人を捜すべく、捜索に乗り出す3人。証言はなかなか見つからなかった。

ふと、尊が言った。「そういえば、まえは湊はよく天原さんのところに行っていたけど、最近は行かなくなった」

そのとき、階段の上から桜が下りてくるのを見た3人は、靴ひも事件のことを桜に話してみた。

「椿が、湊くんの靴紐を?」

「まだ、確証はないんですけど。」

「わかった、椿に話を聞こう」

4人は歩きだした。

湊、椿のもとへ

湊は、椿がいる教室を見つけた。「ここにいたのか。」

「ごめん。」と湊は言った。「天原が、オレのことウソツキって言った気持ちが分かるから。だから、ごめん。」

そこへ、うた、尊、二階堂の3人が入ってきた。

湊の靴紐を切ったのかと問い詰められ、椿は言った。

「向こうが悪いだよ、仲間だって言って、私をだまして。先に私の気持ちを踏みにじったのは向こうでしょ。そいつなんかより、私のほうが何倍も傷ついてるんだから。」

二階堂が言う。「自分が傷ついてるからって、湊に当たるなよ。劣等感の矛先を、湊に向けるのは間違ってる。」

尊も言う。「それって、ただの八つ当たりじゃない?」

「分かってるよ、私だって、私が悪いって。」

湊、椿と二人で話し合う

湊と二人だけになり、椿は自分の気持ちを正直に話した。

お父さんが病気になって、生活が苦しくなり、姉のように特待生になれば学費がかからず、母も楽になるだろうと思い必死で勉強したが、結局特待生にはなれなかった。

せっかく合格したからと、母はこの学校に入れてくれたが、結局高い授業蝋でよけい負担をかけるようになった。

お姉ちゃんと自分を比べると、自分なんていないほうがいいと思ってしまうのだ。

椿の言葉を聞いて、湊は言った。

「それは違うよ!オレだって、同い年なのに、なんで兄ちゃんができて、オレはできないんだって思うことあるよ。でも、モノの見方って、意味づけなんじゃないか?見方によれば、自分なんかいらないって意味づけを、自分でしてるってことだ。」

「自分で?私にもできるかな。」

「俺たちは、自分以外の者にはなれないけど、自分でどうなりたいかは、自分で決められるよ。」

オレもがんばるからさ、一緒にがんばろうと、湊は手を差し出した。

「靴紐、ごめん。ありがとう。」

二人の友情が復活した瞬間だ。

筆者の意見

湊、いいこと言うなあ。二人が仲良くなって、本当によかった。

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椿、姉の桜に謝る

椿は姉の後姿を見て、走って後を追いかけた。

「お姉ちゃん!今までごめんなさい。私、特待生になれなくて、自分が嫌になって、お姉ちゃんに当たってた。」

「うん、いいよ。」と答える桜。

「今日、お父さんのお見舞いに行ってもいい?」

「お父さん、椿に会いたがってる。行こう。」

補習も追試もうまくいった。うたも湊も飛び上がらんばかりに喜んでいたが、なんと椿が満点だった。みんな大喜び。

「おい、遊びに行こうぜ!天原も!」

みんなのこの笑顔。笑顔は最高だ。笑顔は人々を幸せにする。

また平和な日常が戻ってきた。

【柚木さんちの四兄弟。】第16話:あらすじ

湊の悩みも無事解決し、柚木家はいつものドタバタな毎日で大忙しだ。

隼は同窓会へ出席する

「ゆっくりしてきて。せっかくの同窓会なんだから。」と、3兄弟に送り出されて隼は同窓会へ宮本と出かけた。

会場に着くと、懐かしい顔があって再開を喜びあう隼。高校の同窓会だった。会場では先生の挨拶、乾杯、記念撮影と楽しく運んでいった。

隼が歓談していると、友達が言った。「ねえねえ、関口って覚えてる?」「誰だっけ?「あいつあいつ。」「あいつ今、社長なんだって。」

皆が言う方向を観ると、関口が女の子の囲まれて談笑していた。「起業して成功したんだって。」

女子たちが隼のいるテーブルへやって来た。今何してる?会社無理無理、満員電車きついわー、などと盛り上がっていたとき。みんなでキャンプに行くと言う話が出た。

「隼君も行かない?」と言われ、「あー、ちょっとキャンプは無理かな」と隼。

「大学の時に両親死んじゃって、弟たちが3人。家事がめっちゃ大変でさ、米も10キロ。最近米も高いのよー。」

そこから弟たちの話が止まらなくなって、引き気味の女子。弟たちの話が長すぎて、みんな散らばっていってしまったのだった。

隼は、女子たちが自分のことを話しているのを聞いてしまった。「隼君、昔はかっこよかったけど、なんか背中に哀愁ただよってるね。」「うん、じじくさいっていうか。」

それを聞いた隼ががっくりと肩を落としたのは言うまでもない。

一方、宮本が会場の外へ出て柚木家へ電話している。「そっちどうよ?」

「ちょっと難航している。」「非常事態だ!」

「大丈夫だよ、こっちは盛り上がってるから、まだまだ帰らないよ。」

筆者の意見

宮本と3兄弟は、何を企んでるの?

宮本は、隼が「もう帰る」と言うのを聞いてあわてて止めようとする。

そこへ、偶然隣の家のさきさんが通りかかった。宮本は、さきさんに隼を呑みに連れて行ってくれと頼み込み、自分は同窓会へ戻って行った。「俺、同窓会の二次会があるんで。」

実は宮本は、あることをするためにこの後柚木家へ向かったのだった。あることとは?

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隼、さきさんと沖縄料理で呑む

沖縄料理店は今日もにぎやかだった。

「同窓会で子育てトークしたら、恋愛対象から外された、と。」さきさんが呑みながら隼に言った。

「はい。」

実はさきさんも、同僚に長々と子育ての話をして、嫌がられた経験があった。

「職場の先生や宮本君にも、子育ての話はしてるけどちゃんと聞いてくれてるでしょ。その人たちは、話の内容というよりも、隼君の話だからちゃんと聞いてくれてると思う。だから、大丈夫。」

ちょっと気持ちが楽になった隼であった。

隼は昔の話を始めた。自分が小さい頃は、父は売れない小説家だった。母は働きながら家計を支えていた。父の小説が売れるようになってから、今の家に引っ越し、弟たちも生まれた。それからは、母は専業主婦として、おいしい料理を食べさせてくれるようになった。

母は、貧乏なころに隼にあまり手の込んだ料理を食べさせてやれなかったことを後悔していた。

そのことに気づいた隼は、両親が死んだとき、母親が子供にしてやりたかったことを自分がしようと、心に決めた。

だから、家事も料理も、できる限り頑張っているのだった。

隼とさきさんは、子育て談義に花が咲いた。

隼、家に帰る

「ただいま。」暗い部屋で上着を脱ぐ隼。

そのとき、明かりがついた。

「ハッピーバースデー!」3兄弟がクラッカーを鳴らした。

「おれ、誕生日だっけ?」隼が後ろを振り向くと、そこには誕生日の飾りが散りばめられていた。

じゃーん!と運んできたのは、なんとデコレーションケーキ。隼、24歳になりました。

「スポンジは買ったけどね。」と尊。
「俺、チョコペンで字を書いた。」と湊。
「ボクは、クリームを泡立てた。」と岳。

実は、宮本もこのサプライズに協力してくれたのだった。

「みんなで写真撮ろうぜ!」

隼のこれまでの苦労も悩みも、すべてがハッピーに変わってしまう瞬間だった。

本当によい兄弟たちだ。両親がいないという現実を思うと、いつまでもこの幸せが続きますようにと、祈らずにいられない。

だが、どんなことがあっても彼らなら力を合わせて乗り越えられるだろう。人生には様々な壁が待ち構えている。一緒に力を合わせて乗り越えていってほしい。

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