ニューヨークの貿易センタービルに飛行機が2機も突っ込んで多数の死傷者を出した、あの事件からもう25年も経つのか。
当時、日本でもニュースステーションで速報として直後の映像が映し出された。
「アルカイダの計画した凶悪テロ事件」とされているが、いまだにこの事件を「あれは嘘」「フェイク」で「映像はCGである」と信じて疑わない人々がいる。
いわゆる「陰謀論者」だ。
実は私の友人の女性もその一人。彼女は一見、どこにでもいる普通の奥様だ。経済的にも裕福で、特に仕事もしていない、ヒマな主婦である。
イマドキそんな主婦いるの?と思うかもしれないが、そんな主婦は実際に多く存在する。
そんな彼女は、ヒマなのでいつも自分が輝ける仕事を画策しているが、常に計画の途中で頓挫している。
彼女はコロナまでは普通の主婦だった。だが、コロナが始まって、「外に出ないように」という政府のお達しがあってから、彼女は家にこもるようになった。
そんな中、彼女は一日中パソコンの前に座っていたようだ。
おそらくは、最初はブログやSNSやYouTubeを観て気晴らしをしていたのだろうが、どこかで陰謀論的な投稿、あるいは動画を見てしまったのだろう。
普段何も考えていない人ほど、誰かの主張にハマりやすい。常日頃から自分の意志や主張を持ち合わせていないからだ。
やがて彼女は、テレグラムに引き込まれ、他の媒体からは一切情報を仕入れないようになった。
陰謀論者がどこから来たのか、世の中のどこに潜んでいるのかは分からない。YouTubeで顔を出して発信しているウマヅラさんなどはマトモなほうだ。
さて、陰謀論にドはまりしている彼女は、
「知ってる?9.11って全部ウソなのよ」
と私を含めてまわりに吹聴している。
その結果、家族からは「イカれている」と馬鹿にされ、相手にされなくなった。まわりの友達も離れていった。
「今、私の友達はあなただけよ」
と言われている私はどうなのだろうか。
陰謀論は、ストーリーとして聞いている分には、できの悪いフィクションのようで面白いと言えば面白い。
だが、現実は人が大勢亡くなっている。その家族もいる。
彼らに失礼ではないのか?
そう心の中で思うのだが、9.11は実際の出来事なんだよ、と彼女を説得できるだけの材料を持ち合わせていない自分ももどかしい。
なぜなら、陰謀論者はどんな材料を並べても「みんなフェイク」のひと言で片付けてしまうからだ。
テレビでは「間違った情報を広めないようにしましょう。ファクトチェックを忘れずに」と言うが、
ファクトチェックってどうやってやるの?
「政府などの広報機関のサイトを見るようにしましょう」
「大手メディアが報道しているか調べましょう」と言うけれども、
彼らが流している情報は、すべて本当なのか?
そもそも、政府や大手メディアが信じられなくなっている私としては、いったいどうすればよいのやら。
こんな私はおかしいのかと思ってしまうが、いや、私のような人間は意外と多いのかもしれない。
それやこれやを悶々と考えていても日が暮れるだけだから、さて、今日の買い物に行くとしよう。
あなたはどう思う?
