【豊田兼】男子400mハードル:脚を痛めてもゴールまで走り抜いた!パリ五輪

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2024年パリオリンピック。8月5日17時過ぎ(日本時間)。いよいよ400mハードル、豊田兼(とよだ けん)の登場です。

どんな走りを見せてくれるのか、期待しましょう。お父さんの生まれ故郷のこのフランスで、思いっきり自分らしい走りをしてほしいです。

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目次

豊田兼、最終第5組に登場

日本選手権では脚の違和感を訴えていた豊田選手。ここまでどんな調整を行ってきたでしょうか。

110mハードルと400mハードルの二刀流。通常では考えられない挑戦をしている豊田です。

110mハードルは、村竹、泉谷、高山の3人が今回オリンピック代表になりましたが、この中で戦ってきた豊田選手。400mハードルも非常に競争の激しい分野ですが、110mハードルも同じくらい国内のレベルが高い。

結果的に110mハードルには選ばれず、400mハードルだけに出場することになり、種目も一種目に絞れて集中できるようになったのではないでしょうか。

もしも110メートルハードルに出ていたら、400mハードルのすぐ前に予選が行われていたわけで、これは厳しかったでしょう。もともと、二刀流の選手が来るということは想定していないハードルのスケジュールなのです。

選手は、この時間に合わせて一日のスケジュールを作り、調整してきています。

筆者の意見

どんなスケジュールなんだろう。朝ごはん何食べるとか?いや、そんなことじゃないよね、すみません…想像もつかないもので。

初めてのオリンピックの豊田選手。今はスタートからの足さばきをイメージしているところでしょう。

解説:豊田選手は13歩で進めていきます。最後、直線の2台は15歩で行くということですね。

4レーン、豊田兼選手。

すごい観客の数です。人、人、人が埋め尽くしています。こんなところで走れるなんて、誇らしいですね。

上から見たサーキットも、非常に美しい。

解説:この組、豊田選手の実力を持ってすれば、しっかりと(予選)通過できると思います。

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いよいよ、スタート!

スタートです。

スタートしました。豊田兼、初めてのオリンピック。隣の選手は走るのをやめました。豊田選手、序盤、いい形です。スムーズに入っていますね。

解説:ちょっとバランスを崩しましたね。

あ!一人転倒しました!

ちょっと、豊田は足が鈍いかもしれません。

解説:やはり、走れていないようですね。

ジェームズ・キング先頭。ドイツ、イギリス。追い上げてくるのはブラジルのリマ。

あー、脚がつってしまった、豊田、苦しい。

豊田が脚を引きずりながら、今フィニッシュラインを越えました。

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足を痛めていた豊田選手

解説:いやー、やはり万全ではなかった、もしくは日本選手権の後、治りきっていなかったでしょうかね。

解説:いやー、それにしても豊田選手、残念ですね。やはり、こういう本番で力を発揮できる状態にないっていうのも、もちろん、選手にとってはケガであったり、コンディションの部分ていうのも、本当に紙一重の部分で戦っていますので、悔しいでしょうね。

今、チャイニーズ台北の肩を借りながら、インタビュールームへ向かおうとしています。

解説:自分のコンディションを分かっていながらも、レースに出るという選択をするという、チャレンジはね、たたえたいと思いますし、無理だと分かっていて、おそらく臨んだでしょうからね。

まあ、アスリートたちはそういった、ギリギリの身体を磨き上げてきたというところになります。

ああ、今、 筒江選手が迎えに来ますね。

解説:チームジャパンとしてのこういったところは、ちょっと感傷的になってしまいますね。

(リプレイを見ながら)

力が、入っていないですよね。特に、このバックストレートあたりから、脚が苦しくなってきたという状況だったかもしれません。

身長195㎝。父の故郷のフランスで行わている、このパリオリンピック。

ただそれでも、途中で走ることを止めなかった。

この姿ですね。

解説:もちろん、こんな状態で走るのかっていうことも、意見としてあるかもしれませんけど、ただ本人は行くことに、自分の目指していた価値があると。その部分をたたえたいと思います。

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豊田選手の堂々インタビュー

深々と、このフィニッシュラインに一礼をして、インタビューエリアに来てくれました。

ー 脚の状態はどうたったんですか?

「そうですね、フランス来てからの練習で、ちょっと痛めてたところが再発してしまって、本当に厳しい1か月間でした。」

ー それでも400メートルは走り切りました。その思いはどういうものだったんでしょうか。

「やっぱり、初めてのオリンピックで、この、辛い、挫折のような経験が、今後自分が成長していく上で、前を向いていけるような、そういう大会にしたいなと思って、コーチと相談して、出場することにしました」

ー 最後、また痛めましたけど、走り切りましたね。

「なんとかそこは、もう、ここまで来て、集大成を見せたかったので、走りきるっていうのを目標に。」

ー ルーツのあるフランスで、スタッド・ド・フランス、満員でした。雰囲気いかがでしたか?

「本当に初めての体験で、また新しいスタートラインがこれで切れたかなと思ってます」

ー お疲れ様でした。

「ありがとうございました」

手すりにつかまり、足をひきずって帰っていく豊田選手。立派でした。かっこいいと思いました。

「新しいスタートラインに立てた、という言葉」

解説:すごいですね、あの状況になっても、これだけ冷静に話ができる豊田選手の人間性という部分も、垣間見えたと思います。本当にね、本人にとってすごく意味のある、価値のある大会になったのかなと思いますので、今後、どんな活躍を見せてくれるか。しっかり足を治して、来年に東京で行われる世界選手権に向けて、スタートになっていくと思いますけども、応援していきたいですね。

そうですね。

豊田選手に感謝の言葉

オリンピックって、本当にいろいろなドラマがあるんですね。

良いドラマも、あまりありがたくないドラマも。

豊田選手はフランスで足を痛めてしまったにもかかわらず、集大成という形で私たちに彼の生きざまを見せてくれました。

足を無理矢理前に動かしながらの、彼のゴールラインを切る姿は忘れることができません。

私たちは、メダルだけを望んでいるわけではありません。

むしろ、精一杯出し切って負ける姿こそ美しいと思うのです。そんな姿を見て、自分もまたがんばろう、自分の努力なんて大したことないじゃないか、もっとできる、そう自分を叱咤激励することができるのです。

オリンピックは4年に一度。選手は、出るか出られるか保証もないそのオリンピックに、明日からまた過酷な練習を続けていくのです。

私たちは、4年に1回だけテレビをつけて、たまたまその競技を見るだけと言っても過言ではないでしょう。それを見て、あーだのこーだのと言う権利、私たちにあるでしょうか。

選手の皆さんの血のにじむような努力をほんの少しでも感じ取って、ずっと応援していきたいと思います。

豊田選手、お疲れ様でした。まずは足を治して、来年の世界選手権に臨んでくださいね。

いつまでも応援しています。ありがとうございました。

おまけの感想

いやー、それにしても、実況のアナウンサー伊藤さんとと解説の片平さんは、すごいですね。

放送の解説は、2008年北京オリンピック4×100メートルリレー、銀メダリストの高平慎士さんです。実況は伊藤隆佑介さんです。

400メートルハードル、あっという間に終わっていました。本当に、口をポカっと開けている間に、すべてが終わっていました。

その間、豊田選手の調子もうかがいながら、全体の流れをしっかりと把握し、一位だれだれ、二位だれだれ、隣のレーンの人が走るのをやめた、途中で転んだとか、あの一瞬で正確に実況しています。

当たり前だと言われればそれまでですが、よくあんなにわかりやすく、しかも日本人の状況も報告しながら、レースをまとめられますね。まったく信じられません。

私なぞは、NHKの録画を見ながら、いちいちストップして、実況を聞きなおし、何度も戻っては同じ場面を見て、ようやく状況を把握することができるという情けない人間です。

解説の片平さんも、何が起こるか分からない本番の直後に、適切に豊田選手の心境を私たちド素人に教えてくださって、ありがたいと思いました。

プロフェッショナルの仕事を垣間見た瞬間でした。

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