高速道路の逆走はなぜ起きる?65歳以上の運転事故が7割というデータも!

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8月のお盆の中、東北自動車道で悲惨な逆走事故が続いています。なぜ、高速道路での逆走がこうも頻繁におこるのでしょうか?。その原因を探っていきます。

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目次

東北道で逆走車がバイクに追突、ひき逃げ事件として捜査

栃木県の東北自動車道で、逆走してきた乗用車が大型バイクと衝突する事故が発生しました。この事故は8月6日午後8時15分頃に起き、バイクを運転していた東京都渋谷区の31歳の男性は、右足を複雑骨折する重傷を負い、病院に搬送されました。

事故を起こした乗用車は現場から逃走しましたが、約30分後に栃木県佐野市内の駐車場で発見されました。車内にいた81歳の男性は、警察の調べに対し「オートバイとぶつかった」と事故を認めました。現在、警察はこの事故をひき逃げ事件として捜査しています。

また、事故の直前には、「北関東自動車道を逆走している車がいる」との通報が7件相次いでおり、警察は逆走の経緯についても調べを進めています。

なお、東北自動車道では8月15日にも逆走による重大な事故が発生しており、2人が死亡、2人が重傷を負う事態となっています。

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お盆などの祝日期間に多い逆走事故

元交通捜査官の熊谷宗徳さん(交通事故鑑定人/交通事故調査解析事務所 代表)は、以下のようにコメントしています。

お盆等の大型連休は、帰省等で普段は運転しない方が多く運転します。 そのため、乗り慣れていない車、走り慣れていない道路を走行する車両が多くなり、普段とは違う交通状況となります。

大型連休中に事故が多発する原因の一つと思います。バイク運転者は両足に重傷を負ったということですが、車とバイクが高速度で正面衝突した場合、足だけの負傷では済まないと思いますので、バイクは正面衝突を回避しながら衝突した可能性も考えられます。

逆走事故は、逆走車側の一方的過失が問われますが、被害者を救護せずに逆走車が立ち去ったのであれば、悪質な「ひき逃げ」事件の被疑者となり、検挙は時間の問題と思います。

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高速道路で逆走はなぜ起こるのか?

逆走事故は、ほとんどのニュースで「高速道路」で起きているように強く感じますね。なぜなのでしょうか。

私も運転はうまいとは言えませんが、だからこそ、いつも左側の走行車線で皆さんの迷惑にならないように走り、事前に十分降り口は調査し、頭の中で何回もシミュレーションします。もちろん、隣にはナビゲーターとして家族も乗っています。

それでも、降り口を通り過ぎてしまうことがありました。でも、次で降りればいいじゃないですか。ていうか、そのほかにどんな選択肢がありますか?

降りたとしても、また高速に乗ればすぐです、高速道路ってそういうものです。

おそらくは、あわててしまうんでしょうね。標識も大きく書いてあるはずなのですが…何か標識に問題があるのでしょうか。

Xの投稿に、「高速道路の逆走はこうして起きる」という、すごくわかりやすい動画があったのでこちらでご紹介させていただきます。

高速道路の逆走は65歳以上が7割とのデータがある

全国の各高速道路株式会社が調査・分析した資料によると、高速道路の逆走の約7割が65歳以上の高齢者による事案であると公表されています。

判断力の低下:標識の見逃しや行き先の誤りによるパニック

運転診断サービス エールドライブ

現在のシニアの方々は元気でしっかりしている一方で、加齢による認知機能の低下が運転に悪影響を与えることが避けられないようです。

国土交通省の調査によると、高速道路での逆走事故は、通常の高速道路の事故に比べて死傷事故となる割合が約5倍、死亡事故となる割合が約40倍にのぼることが明らかになっています。

高速道路の逆走事故の約6割がインターチェンジやジャンクション付近で発生しており、その要因の約5割が「行き先の間違いに気付いて戻ろうとした逆走」であることがわかっています。

加齢により判断力が低下すると、想定外の出来事に直面した際にパニックになりやすくなります。

通常であれば、高速道路上での行き先の間違いに気付いた場合、次の出口まで走行するのが安全な判断ですが、判断力が低下すると、その判断が難しくなり、逆走につながる危険な運転をしてしまうことがあります。(バックをしたりUターンをしたり)

認知機能の衰え:逆走の認識がないまま走行してしまう

国土交通省のデータによれば、高速道路を逆走したドライバーの中で、「高速道路の走行や逆走を認識していない、認知症の疑いがあるケース」が16%、「逆走の認識がない、認知症の疑いがあるケース」が4%となっています。

つまり、逆走したドライバーの5人に1人は、認知機能の低下が逆走の原因となっていることがわかります。

高速道路を逆走したドライバーの中には、入ってはいけない流出路から入り、最後まで逆走を認識していないという非常に危険な状態にある方がいます。

これは「自分がどこを走っているのかわからない状況」で逆走しているため、事故のリスクが高まります。

また、逆走を最後まで認識しなかったドライバーの約9割が65歳以上の高齢者であったという調査結果からも、加齢による認知機能の衰えが逆走に深刻な影響を与えていることがわかります。

運転技術の過信:身体機能の衰えに無自覚なまま運転

高齢ドライバーは長年の運転経験から自信を持っていることが多く、加齢による心身の衰えを認めることが難しいという共通の心理もあります。

そのため、突然の事態に自分本位の判断をしてしまい、逆走のような危険運転に繋がる可能性も考えられます。

高齢者による事故は、高齢者自身が「自分の運転は危ない」「自分の運転が人に迷惑をかける確率が高い」と自覚することから防げるのではないでしょうか。

特に、高齢者になったら高速道路の運転は止めたほうがいいのではないかと感じます。いくら「自分は大丈夫」と思っていても、事故をおこしたら後悔してもしきれません。一生背負う罪になります。家族にも迷惑をかけます。

せめて、運転は、自分のよく知っている近所だけにとどめておくほうがよいのではないでしょうか。」

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