いよいよ始まりました、日本版スカイキャッスル。日本版といちいち言われる理由は、韓国発のドラマだからです。日本版のスカイキャッスルに対して、「つまらない」という声が聞かれますが、ドラマはまだまだ始まったばかり。では、なぜ「つまらない」と言われるのでしょうか?
本記事では、実はすごく面白いのに、「つまらない」と言われるのか、徹底究明していきます。
韓国発「スカイキャッスル」は「えげつなさが」すごい
日本のスカイキャッスルをつまらないと言う人は、おしなべて韓国版を観ている人々です。
かく言う私も韓国のスカイキャッスルを観ていましたが、日本版と比べると、韓国のドラマは「えげつなさ」がすごいんんです。
えげつないとは、悪い、ひどいという表現よりも一歩進んだ「いやらしさ」「あくどさ」を表現しています。
韓国と日本のドラマ、人物設定などはほとんど同じにしていますが、おそらく韓国人と日本人の違いでしょうか、日本人ならではの「おとなしさ」「上品さ」が現れています。
戸田菜穂
みんなの憧れの的、冴島香織。長男を一足先に難関高校へ入学させた。
松下奈緒
浅見紗英。いつも3人でたむろしている。その中でもリーダー各。長女の教育に余念がない。
比嘉愛実
おとなしいが、芯が強く、才女。息子が一人いるが、冴島の娘とライバルでもある。
高橋メアリージュン
夏目美咲。いつも冴島にくっついている。ちょっとおバカでお調子もの。やはり長男を受験させたいが、どうも長男もおバカで勉強に身が入らず困っている。
こんな人たちを中心にドラマが進んでいくんですが、主役の松下奈緒さんを始め、みなさん可愛くて、憎みきれない。
韓国ドラマの演者たちは、最初から憎らしくて、本当に嫌いでしたね。だからこそ、面白かったのかもしれませんが、感情移入してしまうと、韓国のほうが自分の心が揺さぶられるので、日本版のスカイキャッスルには物足りなさを感じるのかもしれません。
豪華さが足りない?
韓国版のスカイキャッスルですが、住居の豪華さで韓国に負けているという指摘があります。下の写真は日本のスカイキャッスルですが、十分豪華だと思いますよね。こんな家に住んでみたいものです。
ところで、パーティの場面が冒頭にあるのですが、韓国のパーティはこんな感じ。お手伝いさんもたくさんいますし、画面には出ていませんが、横ではバイオリニストの女性が5名ほど、バイオリンの曲を奏でています。
そして、こちらは日本版のパーティ。同じパーティでも、浅見(松下奈緒)が自分でご馳走を手作りしています。なんだかアットホームに感じますよね。(これでも十分大変だと思いますが)
言ってみれば、韓国と日本の違いはこんな感じで、韓国版のほうが豪華絢爛という印象です。
正直言って、韓国のスカイキャッスルを観ていると「とてもこんな生活できないし、したくない」「窮屈そう」「みんな無理してる」と思ってしまうのですが、日本のスカイキャッスルは「こんな素敵な生活、できたらいいいな」と、憧れのような気持ちで観るのです。
このギャップが、日本版のスカイキャッスルに「豪華さが足りない」と言われるゆえんなのかと思います。
「お受験」に対する熱量が違いすぎる
「今の韓国を知りたければ、スカイキャッスルを観るべき」と韓国の人が口をそろえて言うほど、スカイキャッスルは現在の韓国のお受験事情をよく表しているそうです。
韓国では、SKYと言われる超難関大学(ソウル大学校・高麗大学校・延世大学校)に入るために、みな必死で小さい頃から勉強と塾に励んでいるようです。
ドラマでは「受験コーディネーター」が出てきますが、本当に韓国に実在するかどうかは分かりません。ただ、韓国の受験では、単にテストの点数で合格が決まるわけではなく、生徒会長になったとか、部活動やボランティア活動、その他さまざまな勉学以外の活動も重要視されるようになりました。
そのために、勉強を教えるだけの塾ではなく、「どうすれば合格させられるか」を教える専門の塾や仕事を持つ人がいるようです。
日本は韓国よりも大学の選択肢が多いですし、学歴もあるにはありますが、韓国ほどではありません。逆に、現在の日本はどの大学を出たということよりも、どんな人間かということが重要視されますし、転職も普通です。
そんなわけで、韓国ほどの受験熱が日本にはないので、「なぜそこまで?」と思う視聴者も少なくないのでは?と思います。
韓国のスカイキャッスルを観た後で、日本のドラマは物足りなく感じるかもしれませんが、私は全く別物だと思って観ています。
日本には日本の良さや不気味さがあると思うので、これからどんな風にストーリーを展開してくれるのか、楽しみにしていましょう。