【正体】真犯人・足利清人の怖さ:有名になりたくて人を殺す?役者は桜田通

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ドラマ「正体」は、殺人犯として死刑を宣告された、鏑木(亀梨和也)の逃亡劇だ。だが、もうひとつ重要で、ショッキングな展開が待っていた。「足利清人」だ。

このドラマを観たあと、「足利って誰?」「足利のインパクトが強すぎる」と、亀梨と同様に注目を集めたのが足利清人。

この記事では、足利という人物にスポットを当て、さらに足利を演じた役者「桜田通(さくらだどおり)」についても解説する。

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目次

足利清人(あしかが きよと)は何をしたか?

足利清人は29歳、無職。群馬県太田市で、夫婦を殺害したとして逮捕された。足利は「鏑木に憧れて」反抗を真似したと供述する。

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足利はなぜ笑ったのか?

逮捕されたとき、メディアに向かってニヤっと笑う足利が大きくニュースで取り上げられた。人々は恐怖に震えた。

足利は、なぜ笑ったのか。その理由は、「どうだ、今度はオレが注目されてるぞ」という気持ちの表れだったのだ。世間に対して、メディアに対して、そして鏑木に対しての意思表示だった。

どういうことなのか?

実は足利は、鏑木の模倣犯ではなかった。東京都杉並区における井尾夫妻殺害事件も、足利の犯行だったのである。

当初は「足利に憧れて」群馬県で夫婦を殺したと証言していた足利。だが、次第に世の中では「鏑木に憧れて」「鏑木の模倣犯」「鏑木の犯行を真似た」と、鏑木ばかりがクローズアップされるのに我慢ならなくなっていった。

ゆえに、今度は自分が「世間に認められるため」に、再度反抗を行ったのである。

足利の最初の犯行

足利は29歳で無職である。何をしても中途半端で、長く続かない。もはや働く気力もなくなっている。自暴自棄になった足利は、自分とは何の関係もない夫婦を殺害した。「東京都杉並区 井尾夫婦殺害事件」がそれだ。計画は成功した。

目撃者もいない。捕まることはないだろう。だが、足利の目に飛び込んできたのは、「鏑木慶一逮捕」という衝撃的なニュースだった。

さらに、鏑木が死刑判決を受けた後に逃亡し、ますます注目を集めることになった。足利は腑に落ちなかった。自分がやったことなのに、なぜ鏑木がこんなにも注目されるのか。

井尾夫婦の殺人事件は、足利にとって「勲章」のようなものである。何もない自分が、唯一なし得た「勲章」。その勲章を、まったく関係のない鏑木に奪い取られたのである。

足利は納得できなかった。足利の心は、どんどんゆがんだ方向へ導かれていったのだ。

足利は、次の犯行を行う決心をした。それが冒頭の「群馬県太田市 夫婦殺害事件」である。

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足利の「注目されたい」という願望

群馬県で夫婦を殺害し、逮捕された足利。当初は「鏑木に憧れて」反抗を行ったと供述していた。

だが、世間では死刑囚として逃亡していう鏑木への注目がますます高まっていった。

足利は焦った。このままだと、自分は世間からどんどん忘れ去られ、鏑木という大きな存在の影になり、このまま死刑を迎えてしまうだろうと思った。

足利は、杉並の殺害事件も自分がやったと供述することを考え始めた。そして、「実はまだ殺している」と匂わせる発言を始めたのだった。

足利の心理を上手に引き出した沙耶香と渡辺

それを聞きつけたライターの沙耶香(貫地谷しほり)と弁護士の渡辺(上川隆也)は足利に面会に行く。

井尾夫妻を殺害したのが足利である証言を引き出されば、鏑木の冤罪も証明される。ただ、足利に「あなたは杉並区でも夫婦を殺しましたか」などとストレートに質問をぶつけても、跳ね返されるだろうことは分かっていた。

二人には秘策があった。

足利と対面した渡辺は、「こちらは、フリーライターの安藤さんです。あなたのことを本にしたいそうです」と、沙耶香を紹介する。

「フリーライター?」と食いついた足利。

自分のことが本になる。まさに、足利が思い描いていた理想の形だ。足利は嬉しさのあまり笑いが止まらなかった。

沙耶香は足利に語り掛けた。「でもそのためには、新しいネタがないと」

沙耶香「あなたが群馬県でおこした殺人事件、あれは模倣だという人がいますが、実際のところは、どうなんでしょうか」

足利「杉並の夫婦殺し、知ってるよな」

足利は大声で笑い始めた。

沙耶香「あの事故も、もしかしてあなたの犯行なんですか?」

足利は、あの夜のことを思い出して、さらに笑いが止まらなくなった。

井尾の夫が帰宅したところを刺したこと。そして、そのまま家を出たこと。

足利が家を出たとき、偶然通りかかったのが鏑木だった。

「証拠がほしいか?」と笑い続ける足利。警官に抑えられてそのまま部屋から連れ出されてしまった。最後の自白まではいかなかったが、渡辺と沙耶香は、確かな手ごたえをつかんだ。

この後、足利は鏑木の再審の過程において、杉並区の井尾夫妻殺害も自分がやったと自供したのであった。

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鏑木清人役は「桜田通(さくらだ どおり)」

この難解な「足利清人」を演じたのは、俳優の「桜田通(さくらだ どおり)」である。

生年月日: 1991年12月7日 ( 32歳)
出身地: 東京都
血液型: B型
身長: 180cm

2005年のドラマ 「瑠璃の島」で映像デビュー。
ミュージカル版 「テニスの王子様」の主人公・越前リョーマ役に抜擢される。

ドラマ「正体」では、足利(桜田通)が出演する場面は3話と4話。3話では逮捕された映像のみ、そして4話では、刑務所での面会のみだ。視聴者が足利を知るのは、本当に短い時間だけなのだが、このわずかなシーンで圧倒的に心に残る演技をやってのけた、桜田通。彼の不気味な笑い声は、心にずっと残ってなかなか消えてくれないほどだ。


最近では、ドラマ「クールドジ男子」やドラマ「コーヒー&バニラ」で主演を務め、世界的に人気の高いNetflix 「今際の国のアリス」シリーズに出演をきっかけに、グローバルに活動している。


精力的に音楽活動も行い、2023年にポニーキャニオンが運営するearly Reflectionの新レーベル “Pandrec”より楽曲 「MIRAI」でメジャーデビュー。

10代での映像デビュー以降、数々のドラマや映画に出演し研鑽を積み上げてきた役者業はもちろん、自身のSNSでの影響力がファッション業界などで高く評価され、有名メゾンをはじめ、様々なクリエイターやファッション感度の高い若者からも大きな支持を得ている。Instagramフォロワー数は140万人を超える。

「桜田通」という名前の由来

桜田通(さくらだ どおり)という名前は、面白いと思う。もちろん芸名なのかと思いきや、なんと本名だった。

本名でもある「」という名前は「桜田通り」に由来する

Wikipedia

ご両親、ユーモアセンスがバツグン!

ちなみに、桜田通りって本当にある。東京都千代田区霞が関に「桜田門」という交差点があり、そこから続いているのが通称「桜田通り」だ。

歴史の授業で、「桜田門外の変」というのをやったことを覚えている人も多いと思うが、その「桜田門」だ。(幕府の老中、井伊直弼(いいなおすけ)が水戸藩士らに暗殺された)

日本人にはなじみのある「桜田門」、そして、本名が「桜田通」。一度聞いたら忘れられない、ユニークで、しかも歴史のある名前だと思う。

桜田門の、これからの活躍が楽しみだ。

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