ドラマ【流星の絆】第9話:あらすじ

当ページのリンクには広告が含まれています。
スポンサーリンク

無事にアリアケのノートを戸神家に隠したと思った静奈だが、行成に見破られてしまった。絶体絶命のピンチ。はたして、この場面を切り抜けることができるのか。

スポンサーリンク
目次

アリアケのノート

行成が静奈に差し出したのは、静奈が書庫に隠したはずのノートだった。なぜ彼がこれを持っているのだろうか。

時効まで一週間

「正直に答えてください。あなたはいったい、何者なんですか?」

静奈:私、知りません。

高峰さん、いや、それもあなたの偽名ですね。志穂さんですね。留学の件も嘘ですね。このノートを家に隠すために、あなたは私に近づいた。最初から僕を陥れるつもりで。

見ていられない功一と泰輔。でも、彼らには近づけない。

行成は続ける。「一昨日、調べ物をするために書庫に入ったら、このノートが出てきました。アリアケと書いてあるので驚きました。何より驚いたのは、においでした。

わかりますか?香水です。母がプレゼントした香水。あなたは指紋を残さないようにしましたが、香水の匂いが移ってしまった。問題は、なぜあなたがこのノートを残そうとしたのか。答えは、ハヤシライス。やっとわかりました。あなたが子供のころに食べたのは、アリアケのハヤシライスということです。

あなたは幼馴染の名前を、矢崎さんと答えた。でも、本当はアリアケさんですね?警察が、私の父を疑っています。もし、僕よりも先に警察がこのノートを発見していたら、決定的な証拠になると思った。父が、アリアケの味を盗むためにアリアケさんを殺した、と。それが志穂さん、あなたの目的だった。なぜです?志穂さん。」

静奈は叫んだ。「私は志穂じゃない!志穂なんて呼ばないで!」

「じゃあいったい、何て呼べばいいんです?」

「しずな」

「え?矢崎静奈さんですか?」

「違います。アリアケしずな。有明静奈。私の名前です。殺されたのは私の両親です。事件の夜、兄は犯人を見ています。戸神政行。あなたのお父さんに間違いないと、兄が言っています。しかも、ハヤシライスの味が全く同じだった。それは、単なる偶然だと私には思えません。」

「あなたも、父親が犯人だと。」

「ごめんなさい。もう会わないつもりでした。今度会ったらプロポーズされると思っていたからです。」

「ボクはそのつもりでした。あなたがカナダへ行く前に、プロポーズするつもりでした。これを作るために書庫に入ったんです。あなたにあげるために。まさか、こんなことになるなんて。」

彼が静奈に見せたのは、手作りのレシピノートだった。

「静奈さん、最後にひとつ聞いていいですか。深夜、子供たちが出かけている間に事件がおきたと、当時の新聞に書いてありました。なぜ、夜中に子供たちだけで?」

「流星です。しし座流星群を、みんなで見に行ったんです。」

スポンサーリンク

ノート作戦失敗

作戦が失敗に終わり、3人は意気消沈していた。

功一が言った。「問題は、行成がノートを持って帰ったってことだよ。彼が警察に届けたりしたら、オレたちはそこで終わりだ。証拠捏造から足がついて、俺たち3人は詐欺容疑で逮捕される。」

まず、父親に聞いて確かめるのではないかと、静奈は予想した。嘘をついているのかついていないのか、少なくともそれぐらいはわかるよね、と。

功一は言った。「俺が一番恐れているのは、彼が何もしないことだ。父親にも言わない、警察にも言わない。ただ、時効が過ぎるのを待つ。それどころか、ノートも処分するかもしれない。」

3人は、柏原を味方につけることにした。

スポンサーリンク

柏原を呼び出す

功一と泰輔、静奈は、柏原を屋上へ呼び出した。

柏原は静奈に会った。14年ぶりだった。すっかり大人になった静奈に驚いたようだった。

功一は、自分たちの詐欺について告白した。様々な詐欺を働いてきたこと。きっとどこかで、被害者の息子なんだから何してもいいって、開き直っていたのだと思ったこと。生きていくためにやった。誰のことも信用できなかった。こいつらに、これ以上辛い思いはさせたくなかったから。すみませんでした。

続きがあった。

実は、詐欺のターゲットを探す過程で、ある男にあった。功一は行成と政行のことを話した。あの男にそっくりだったこと。ハヤシライスの味がそっくりだったことなど。

「確かに、あのハヤシライスの味は似ていたな。」

そして、功一は腕時計や口紅の証拠偽造の話もした。切り札のノートが敵の手に渡ってしまったことも。正直、もう打つ手がない。

「で、俺に何してほしいんだよ。お前たちのでっち上げた証拠じゃ、家宅捜索は難しい。俺たち警察が握っている証拠は、ひとつしかない。だよ。」

「犯人が忘れてったビニール傘?」

傘は指紋が拭き取られていた。証拠にはならない。だけど、脅しに使うくらいはできるんじゃないのか?

はたして、脅しとは…功一は気が付いた。

「今日の話は、聞かなかったことにするよ。」

3人、柏原に頭を下げた。

息子と父の対決

行成は父に、ノートを見せようとした。有明のあの古いノートではなさそうだ。母が来たので、話をすることもなく行成は出かけることにした。

その時、行成の電話がなった。静奈からだった。「兄と、会っていただけないでしょうか。」

場所は、カレー屋だった。なぜカレー屋だろう。

いつものようにカウンターに座った行成の前に、いつものように功一が立っていた。

「有明功一です」

「嘘でしょう」

「本当です。」

行成には、思い当たる節がいくつもあった。

本音の話し合い

功一、泰輔、静奈、そして行成。もう身分を明かしてしまった3人は、行成と本音で話し合うことになった。

行成は、ノートを見て以来、自分の父親が味を盗んだことは認めざるを得なかった。だが、父は人を殺すような愚かな存在ではないという。

泰輔は、自分は行成の父の顔をあの夜見たと証言した。

だが、ノート一冊だけでは殺人の証拠にはならない。功一は言った。

「こっちには、もうひとつ切り札があるんです。犯人が、現場に忘れていったものがある。いや、置いていったというほうが正しいのかもしれない。指紋が拭き取られていたので、証拠にはならなかった。14年前はね。でも、今は汗や手の脂でDNA鑑定できる。」

すると、行成が思いもかけない提案を持ち出した。

「もう一度やってみませんか。ノートを置くのはもう無理です。でも、今度は僕も協力します。もちろん、僕も父が殺人犯だなんて信じたくない。でもそれ以上に、真実が知りたいんです。」

実は、僕もあの夜、しし座流星群を見に行ってたんです。僕と父は、天体観測日記をこのノートに書いていたんです。ノートの半分、左が僕、右が父。でも、あの日、しし座流星群を見た日、僕は7。父は、何も書いていないんです。

あの夜、父はいなかったんです。夜中に雨が上がって流星が見えたのに、あの夜父は家にいなかった。父にはアリバイがないんです。やりましょう、有明さん。作戦をたてましょう!

スポンサーリンク

行成のシナリオは

戸神行成の人間力

行成は、父と話す。刑事が来て、DNA検査をしたいと言われたので、とりあえずオヤジの歯ブラシと髭剃り、渡しておいたと言った。

政行は「かまわん」と言ったが、少し躊躇した言い方だった。

柏原に状況を説明する功一。「自分たちだけで何とかしようと思うなよ。何かあったら必ず連絡しろ。携帯はつながるようにしておくから。」

功一は柏原に感謝していた。もうすぐ14年か。「よくがんばったな」柏原は言った。

「食いに来てよ、ハヤシライス。また作るからさ。いつでも作るからさ。」

時効当日

柏原と萩村は、静奈を車で迎えに来た。功一と泰輔は、戸神家に向かった。

「俺たちのこと、刑事に見えるかな」

行成のシナリオである。

ニセ刑事は戸神家へ行き、鑑識のふりをした。遺留品の取っ手から検出したDNAが、政行のDNAと一致したと報告した。

「そんなはずないでしょう!お父さん、弁護士を今すぐ呼びましょう!」と行成。

「まあ、座りなさい。」

「あの夜あなたは、横須賀に行かれましたか?取っ手に触ったという証拠がある以上、署でお話を聞かせてください。」

「ちょっと待ってください!それが父の触った物だったとしても、犯人が父から盗んだかもしれないじゃないですか。そうだ、お父さん、あの時盗まれたって言ってたよね。使いやすくて気に入ってたじゃないか。」

「そういうことがあったような。そんな昔のこと、覚えてないよ。そんな、無くした傘のことなんか。」

全員沈黙。

行成が父に言った。「どうして?遺留品が傘のことだなんて、誰も言ってない。それなのに、なんで知ってるんだよ。」

「俺たちは刑事なんかじゃない。」と功一。

「殺された、有明夫妻の息子さんだよ。」

「あの夜、オレ、見てんだよ、あんたの顔。」

「父さん、しし座流星群を一緒に見ようと約束したのに、父さん、出かけてたよね。言いたいことはひとつだ。頼む、自首してくれ、自首して罪を償ってくれ。」

「外で刑事が待ってる。せめて自分から自首したほうが罪が軽くなる。」と泰輔。

すると、功一が言った。「なんで殺した。なんで父さんや母さんを殺した?」

「なるほどね」と政行は立ち上がっていった。「あの高峰さんというお嬢さんも、何か関係してるんだろう?」

「妹です。」そこに、静奈が立っていた。「お母さん、ごめんなさい。私、ウソついてました。私の名前は、有明静奈です。」

そこへ、二人の刑事も入ってきた。

「想像どおりだよ。うちの味は、有明さんが作ったものがベースになってる。いや、私は、お父さんの味を盗みました。」

政行は行成に、部屋に行ってファイルを持ってくるように言った。

「君たちのお父さんは、偉大な料理人だった。だが、料理以外のことに関心が強すぎた。それさえなければ、とがみ亭ではなく、アリアケが有名店になっていただろうね。」

「桜木町にいたころ、出前先でお父さんともめたことがあった。私は、悔しいからお父さんのお店に食べに行ったんだ。衝撃的だったよ。それまでの固定概念をくつがえされるほど。」

「私は、レシピを売ってくれと土下座して頼んだんだが、もちろん断られた。ところが一か月くらいしてから、おやじさんのほうから、レシピを買ってくれと連絡があったんだ。」

そこへ、行成がファイルを持ってきた。そこには、アリアケのレシピどおりのものが書いてあった。確かに、君の言うとおりだ。私は、アリアケのレシピを受け取りに、家に行った。だけど、これだけははっきり言っておく。君たちの両親を殺したのは、私じゃない。」

「私が行ったとき、君たちの両親は、すでに殺されていたんだ。」

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次