ドラマ【流星の絆】第8話:あらすじ

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静奈が仇(戸神政行)の息子、行成に恋愛感情を抱いていると知った功一と泰輔。このままだと計画が台無しになる危険性があった。14年間追い求めてきた憎き相手。どうしても自分たちの手で捕まえなければならなかった。

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目次

静奈の恋

素人の3人だけでは犯人逮捕には限界がある。警察を動かしながらのこのシナリオ、はたして成功するか?

時効まであと2週間

静香は兄二人に問い詰められていた。

「惚れてるなんて言わないでよ!今だって、別れ話してきたんだから。」

功一は、静奈の気持ちを考えると、ノートを戸神家に置いてくる計画が失敗しそうで怖かった。

「やるよ!私、やるよ。失敗しないから。信頼してよ!」

計画実行だ。

刑事、戸神家で遺留品をみせる

柏原と萩村は、戸神家を訪問した。政行に、盗難車で見つかった遺留品を見せるためだ。

時計の「アリアケ7周年記念」という刻印には全く心当たりがないという政行。この口紅は自分のではないという妻。

柏原:何かすごくいい匂いがしてきたな。

政行:ハヤシライスですよ。

柏原:呼ばれちゃって、いいですか?

政行はちょっと戸惑ったが、いいですよと返事をした。

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ハヤシライスの味

柏原と萩村は、戸神家のハヤシライスをご馳走になった。

ハヤシライスを食べながら柏原が話す。

「以前は、とがみ亭さんは出前もされていたとか。桜木町のニュー・フロンテという喫茶店。そこの店長から聞いたんですよ、とがみ亭さんから出前を取っていたと。この時計の持ち主がね、ニューフロンテの常連だったんですよ。会ったこと、あると思うんだけどなあ。」

行成が、ムッとしたように言った。

「いきなり押しかけてきて、なんなんですか、失礼です。不愉快だ。せめて、何の事件かだけでも教えてくれないと。」

「殺人事件ですよ。」柏原は言った。「この時計の持ち主、有明夫妻が、14年前に殺されたんです。」

それだけを言い残して、刑事たちは戸神家を後にした。

行成、カレー屋で功一にあることを伝える

行成がカレー屋に来た。自分なりにインターネットでアリアケの殺人事件について調べてみたのだ。

横須賀、功一の実家も洋食屋だった、そして親が殺された、まさか同一人物か?

「冗談ですよ」と功一。それを聞いてホッとした行成だった。

行成は続けた。「今度、佐緒里さんを、留学前に家に招待するんです。そのあと、彼女にプロポーズするつもりです。」

今度は功一が凍り付いた。

アリアケのノートと戸神家

静奈、ノートを持って戸神家へ

いよいよ、決行の日だ。「頼んだぞ」功一は静奈にアリアケのノートを渡した。「くれぐれも指紋を残さないように。」

戸神の家に着いたとたん、静奈は驚いた。これほど立派な邸宅だとは。

玄関に入ると、母親が着物姿で出迎えた。

戸神の家の前に、青い見慣れない車が停まっていた。車の中にいるのは柏原だ。

泰輔に柏原から電話がかかってきた。「これから戸神の家に乗りこんでいくから、お前も来い。」

柏原は静奈が戸神の家へ入っていくのを見ていたのだ。

一方、静奈は行成の母となかなかウマが合っていた。母も静奈(ここでは佐緒里)のことが気に入ったようだ。母は「佐緒里さんに」と、パリで買った香水をプレゼントした。

こんなことをしてもらっていいのだろうか。いいわけない。自分は身分を偽っているのだ。そして、これでこの家に来るのも最後だ。結婚することもない。静奈は、この家での幸せな結婚生活を頭に思い描きながら、罪悪感と悲しみでいっぱいだった。

そこへ、政行が帰ってきた。仕事を切り上げて、静奈に会うために帰ってきたようだ。

この人が犯人?

政行は、うちのハヤシライスと同じ味の店を知っているそうだが、その店の名前は?「ありあけ?」と聞いたが、静奈は「たしか、横文字でした」と。不審そうな顔をして、政行は着替えに部屋に入っていった。

静奈は家の中を案内してもらった。広いゲストルーム。そして、次は書庫だ。まるで図書館を思わせるような立派な書庫に、静奈は圧倒されていた。

どこにノートを隠そうか。どうやって隠そうか。そう思っていると、母親が二人を呼びに来た。部屋に戻る途中で、静奈はトイレを借りた。もちろん、書庫に戻るためである。静奈は、先ほど目をつけておいた場所に、ノートを隠した。

一方、柏原に呼び出された泰輔は、逆に柏原をキャバクラに誘う。ついでに兄も。もちろん、戸神家を回避するための口実だ。

「いつもは真面目一本の功一が、なぜ急にキャバクラに?オレも誘って?」不審に思う柏原だった。

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消すことのできない気持ち

静奈は行成に車でアパートまで送ってもらった。

「一度、留学するまえにゆっくりお時間を作っていただけますか?お話したいことがあって。」行成は静奈に言った。

「はい」静奈は答えて車を降りた。

部屋へ向かう足取りは重かった。もう、これで行成に会うことはない。これが最後なんだ。そう思うと静奈は、自分の気持ちを抑えることができなかった。

静奈は振り返り、行成の元へ駆けつけ、抱き着いた。悲しみの心とともに。

行成は驚いたが、「おやすみなさい」と言って、二人は別れた。

一致した指紋

「この時計から、戸神さんの指紋が検出されました」

警察署で、柏原が戸神に言った。

あくまでも知らないという政行。この時計以外に指紋はどこからも出なかったのはおかしいと言う。殺された有明幸博の写真を見せても、覚えがないという。

このままでは警察は動くことができない。それを聞いた功一は言った。「家宅捜索はできないんですか?」

14年間進展しなかった捜査が、ここにきていきなり状況証拠がそろった。いや、そろいすぎている。柏原は、これは何者かによって警察が誘導されているのではないかと思っていた。

柏原:この間さ、戸神のところでハヤシライス食った。なんか、おまえんちのハヤシライス思い出した。うまかったよなあ、おやじさんの作ったハヤシライス。

「犯人わかったらどうする?」と柏原。

「殺しますね。」

出かける静奈はどこへ

功一と泰輔は、夜の道をアパートへ向かって歩いていた。

功一「しーはどうしてる?」

泰輔「泣いてる。酒ばっかりのんで。もう4日だよ。」

功一「あれ?」

二人の先には、アパートから出かけてどこかへ行く静奈の姿があった。

二人は彼女の後をつけた。静奈は麻布に来ていた。行成の店、麻布店がある場所だ。その時、静奈の肩を後ろから強い力で押さえつける誰かがいた。後ろを振り返ると、それは…高山だった。

「カナダに行ってるんじゃないのか?こんなところで何してる。」

絶体絶命。万事休す。功一が助けに行こうとすると…

「手を放しなさい!」行成が登場した。「女の子に手荒な真似をするなんて。」

行成は続けた。

「彼女に貸している金を、君が肩代わりするなら大歓迎だ。今度事務所に来てもらおう。金額は、2000万だ。」

じゃあ、今日は帰るわとすごすごと帰る高山。

「下手な芝居を打ちました。あれでよかったですか?」と行成。

「実は、あなたに見せたいものがあるんです。」と、行成は鞄から何かを取り出した。

それは、静奈が戸神の書庫に隠したはずの、アリアケのノートだった。

「正直に答えてください。あなたは一体、何者なんですか?」

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