女優・永野芽郁さんが、俳優・田中圭さんとの“不倫疑惑”に加え、韓国俳優との“二股交際”報道まで浮上し、世間を大きく騒がせています。
週刊誌による連続報道が波紋を広げる中、永野さんとCM契約を結んでいた11社のうち10社が動画削除や契約見直しに踏み切るという異例の事態に発展しました。
しかしその中で、SK-II(P&G)とプラダの2社だけは、契約を継続したまま静観の構えを崩していません。
この記事では、なぜSK-II(P&G)とプラダが永野芽郁との関係を保ち続けているのかを、掘り下げて解説します。
この記事は、以前電通で働いていた広告関係の人間(二人)にインタビューしてまとめたものです。
欧米と日本で異なる“不倫スキャンダル”

2024年春、人気女優・永野芽郁さんをめぐるスキャンダルが芸能界に衝撃を与えました。
週刊誌によって俳優・田中圭さんとの不倫疑惑、さらには韓国俳優との“二股疑惑”まで報じられたことにより、彼女と契約していたCM11社のうち10社が動画を削除または契約を停止。
その背景には、日本と欧米の「コンプライアンス感覚」「個人の尊重」「ブランド価値観」の根本的な違いがあるのです。
日本企業が「すぐに切る」のはなぜか?

P&GはCMのスポンサー、プラダは公認のアンバサダーとして永野芽郁を起用しています。
とくに女性タレントに対しては、「清廉性」「無垢なイメージ」が強く求められがちであり、不倫や二股といった報道は、たとえ真偽がはっきりしなくても“企業イメージの毀損リスク”として扱われます。
また、SNS時代においては、たった1件のクレームが瞬時に拡散され、企業炎上に発展するケースも。こうした「炎上回避」が優先され、事実確認よりもスピード重視の対応に走る企業が多いのが現状です。

永野芽郁を使い続けるなら、SK-IIはもう買わないっていう女性も多いです!
欧米では“私生活”と“仕事”は別


一方で、P&G(アメリカ)やプラダ(イタリア)といった欧米のグローバル企業では、こうした報道に対するスタンスが根本から異なります。
彼らが不倫や恋愛スキャンダルに寛容なのは、単なる放任ではありません。そこには、次のような文化的背景が存在します。
- 私生活=個人の自由
- 恋愛と職業的評価は切り離すべき
- ジェンダー平等と表現の自由
つまり、不倫や二股といった行動は、道徳的には議論の余地があっても、即座に職業生命を絶つような“社会的制裁”にはなじまないというのが欧米の基本的な考え方なのです。
フランスの元大統領、ミッテラン、シラク両大統領に愛人がいるのは「公然の秘密」でした。ミッテラン大統領には隠し子までいましたが、政権末期の1994年に報じられるまで、一切、表沙汰にはならなりませんでした。報道する際も、本人の了解を取ったといわれています。
ミッテラン大統領に、記者会見の場で報道陣が「愛人がいますよね?」と追及されたとき、ミッテランは「それが何か?」と答えたのは有名な話です。
日本だったらえらい騒ぎですよね。現に宇野 宗佑(うの そうすけ)元総理大臣は、愛人問題で2か月で総理大臣を辞任しました。
日本市場では通用しない?


ここで重要な視点があります。それは、「どこの文化圏に向けた広告なのか?」というマーケティング戦略です
たとえば、SK-IIやプラダが永野さんを起用しているキャンペーンが日本市場に向けたものであるならば、たとえグローバル基準では問題ないと判断しても、日本国内の消費者に受け入れられなければ意味がありません。
日本の消費者は、芸能人のスキャンダルに敏感で、イメージの“傷”が商品への信頼低下に直結することも多い。
この点を無視すると、「企業の姿勢」に疑問を持たれるリスクも出てきます。
つまり、いくら欧米的な価値観で“問題なし”と判断しても、日本の文化に合わなければマーケティング的に失敗する可能性があるのです。
永野芽郁は果たして起用され続けるのか
- 日本企業は「即座に距離を取る」ことでブランドのリスク回避を選んだ
- 欧米企業は「人格と仕事は別」と捉え、長期的な価値を見据えた
どちらが正解というわけではありませんが、ここには企業の哲学や文化的な側面が表れています。
いくら「欧米では不倫問題はあまり話題にならない」とは言え、日本をマーケットとしてとらえている以上、P&Gもプラダも考えを改めざるを得ないでしょう。
まとめ:世界基準と日本基準で永野芽郁はどうなる
P&Gとプラダが永野芽郁さんとの契約を続ける判断を下したのは、単に“不倫容認”だからではありません。
欧米は個人主義が強いので、プライベートと仕事は別物、という考えがあります。
しかし、同時に日本市場で活動するなら、日本人の感性や文化的価値観にも耳を傾ける必要があります。
グローバル企業が日本で成功するためには、この“文化の橋渡し”が今後ますます重要になるのではないでしょうか。

