【マドンナ・ヴェルデ 】松阪慶子主演のNHKドラマ完全ガイド

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2011年に制作された「マドンナ・ヴェルデ」というドラマを覚えていらっしゃる方は少なくないでしょう。当時、まだ日本ではタブーとされていた「代理出産」というテーマに鋭く切り込んだNHKの連続ドラマです。

このドラマで主演の母親役を演じたのが松阪慶子さんです。まさに、彼女の演技力の真骨頂とも言えるのではないでしょうか。この記事では、マドンナ・ヴェルデのストーリーとともに、松阪慶子さんの名演技の魅力に迫ります。

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目次

NHKドラマ「マドンナ・ヴェルデ」の主役は松阪慶子

タブーとも言える代理出産のドラマにあえて挑戦したNHKのドラマ制作者。このドラマを見ながら「NHK、攻めてきたな」と思ったのは私だけではないでしょう。

2011年に見たドラマですが、10年以上経った今でも私の中では色あせることはありません。

ドラマの重い内容をいっそう色濃くしたのは、主演の松阪慶子です。娘の国仲涼子とともに、代理出産という答えの出ない質問を、私たち視聴者にするどく、そして優しく投げかけたのでした。

娘の国仲涼子から「お母さん、愚かね」と言われた母は、こう返します。

「あなたは、何もわかっていない。母親というのはね、愚かな者なのよ。」

この一言は、まさにこのドラマのテーマを表す名言と言えましょう。

概要

2011年4月19日から5月24日まで、NHK総合の「ドラマ10」枠で放送された「マドンナ・ヴェルデ?娘のために産むこと?」は、海堂尊の長編小説を原作としたドラマです。この作品は、代理母出産というテーマを通じて、母と娘の絆や葛藤を描いています。

あらすじ

物語は、産婦人科医である曾根崎理恵(国仲涼子)が、過去の病気で子宮を失い、子供を望むことができなくなったところから始まります。彼女は、自身の母親である山咲みどり(松坂慶子)に代理母を頼みます。みどりは初めは戸惑いますが、最終的に娘の願いを受け入れ、代理母として妊娠します。

診察に訪れたみどり(松阪慶子)を、いぶかしく思う妙高みすず柴田理恵)。 マリアクリニックの助産師を演じています。彼女が不審に思う場面から、物語は大きく転換していきます。

夫婦の受精卵を、母親の身体に組み込み、母親に出産してもらうというショッキングな内容になっています。

物語は、代理母出産を巡る法律や倫理の問題、家族の絆、そして新たな命の誕生に対する希望と不安を描き出します。

キャスト

  • 山咲みどり(演: 松坂慶子): 主人公で、娘のために代理母出産を引き受ける。
  • 曾根崎理恵(演: 国仲涼子): 帝華大学医学部産婦人科学教室の産婦人科医で、母親に代理母を依頼する。
  • 曾根崎伸一郎(演: 片桐仁): 理恵の夫で、世界的なゲーム理論の権威者。
  • 清川吾郎(演: 勝村政信): 帝華大学医学部産婦人科学教室准教授で、理恵とは男女の仲だったことがある。
  • 三枝茉莉亜(演: 藤村志保): マリアクリニックの院長。
  • 妙高みすず(演: 柴田理恵): マリアクリニックの助産師。
  • 青井ユミ(演: 南明奈): みどりと親しくなるギャル風の妊婦。

制作スタッフ

  • 原作: 海堂尊
  • 脚本: 宮村優子
  • 演出: 本木一博、富沢正幸
  • エンディングテーマ: リベラ「生命の奇跡」
  • 製作総指揮: 佐野元彦、田村文孝
  • 制作: NHK【5†source】【6†source】。

放送と評価

「マドンナ・ヴェルデ」は全6回にわたって放送され、視聴者からの評価も高く、特に松坂慶子の演技が注目されました。最終回の視聴率は10.1%を記録し、前回よりも上昇しました。

妊娠が成功し、二人は向き合う。

「おめでとう、お母さん。」これは母(松阪慶子)が娘(国仲涼子)に放ったひと言です。この愚かで聖母のような母親を、誰が責めることができましょうか。

自分の生命をかけても娘のために尽くす。これが母親というものだと、ドラマは語り掛けています。

テーマとメッセージ

このドラマは、代理母出産をテーマにしており、日本社会における出産や家族の在り方に対する問題提起を行っています。理恵が医師としての使命感と、母親としての葛藤を抱えながらも、母親の愛と強さを描いた作品です。また、代理母出産というテーマを通して、生まれてくる子供の権利や倫理的な問題についても考えさせられる内容となっています。

ドラマの見どころ

  • 松坂慶子の熱演: 主人公・山咲みどりを演じる松坂慶子の演技は、多くの視聴者の心を捉えました。母親としての葛藤や強さをリアルに描き出しています。
  • 現代社会への問題提起: 代理母出産というデリケートなテーマを扱いながらも、視聴者に深いメッセージを投げかけています。
  • 豪華なキャスト陣: 国仲涼子、片桐仁、勝村政信、藤村志保など、実力派俳優たちが集結し、それぞれのキャラクターに深みを与えています。

「奇跡では終わらせないわ」という娘(国仲涼子)の表情には「なんとしてでも成功させなければ」という身震いするほどの狂気を感じます。

「マドンナ・ヴェルデ」は、ただのドラマではなく、家族の絆や生命の尊さについて深く考えさせられる作品です。松坂慶子のファンや、社会問題に興味のある方にとって、ぜひ見ておきたい一作と言えるでしょう。

ドラマ【燕は戻ってこない】との共通点

おりしも、2024年5月から桐野夏生原作の「燕は戻ってこない」がNHKドラマ10でドラマ化されました。このドラマも、子供ができない夫婦が「代理母」の契約をして他の女性に子供を産んでもらうというショッキングな内容です。

燕は戻ってこないを見ながら、私はマドンナ・ヴェルデを思い出していました。設定は違えど、子供が産めない女性がどうしても子供を授かりたいという切実な気持ちは、同じ女性として胸を打つものがあります。

法の整備はなかなか日本では実現されませんが、卵子は誰のものか、出産は誰のものか、そんな思い課題を突き付けられます。

「燕は戻ってこない」についての解説もぜひお読みください。

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