東京都の小池百合子知事(72)が膝関節を剥離(はくり)骨折しました。都によると全治2カ月程度の診断が出ているそうです。原因はプロ野球の始球式です。
この記事では、小池都知事の投球とその直後の異変、そして、高齢になってからの事故の怖さについて解説します。
サプライズのつもりだったプロ野球の始球式
小池都知事は、8月6日の夜、明治神宮野球場(新宿区)で行われたプロ野球、ヤクルト-阪神戦前の始球式に登場しました。サプライズでの登場だったので、観客は驚いたことでしょう。
小池都知事にも考えがありました。都民から「税金の無駄づかい」と言われる国立競技場を盛り上げたいという狙いもあったのでしょう。もちろん、目立ちたい、都知事として良いところを見せたいという狙いがあったことも間違いないでしょう。(政治家としては当然のことですが)
始球式の前に、小池知事はマイクで呼びかけました。
「来年はお隣の国立競技場で世界陸上が、そしてデフリンピックが東京体育館で開かれることになっている。これからもスポーツで盛り上げていきましょう」
振りかぶって…
そう言って、マウンドから投球しました。もう少し前から投球すればよかったのですが、マウンドから投げたかったのでしょう。届くはずもありません、ツーバウンドでキャッチャーに届きました。とんでもないところに球が飛んでいく人もいるので、まあまあの投球だったのではないでしょうか。(あの江川さんですら、ワンバウンドでした。)
投げ終わった瞬間、よろけてしまい、もう少しで転ぶ、あるいは膝をつくところでした。
キャッチャーの後方から見ると
角度を変えて見てみましょう。
投げた瞬間に、バランスを崩しています。
あー、あぶない、立っていられるか?
投げた瞬間、左足がふらついていますね。支えられないようです。それで、左方向へ向いて右足が出て、身体を支えたようです。(私も今やってみましたが、そうなります)
左側から見ると
小池都知事の左側から角度を変えてみてみましょう。明らかに、左足が崩れそうです。完全にバランスを崩しています。
なんとか転ばずにがんばりました。
そのまま何もなかったように歩き出しました。手を振っていますが、明らかに足を引きずっています。
ヤクルトスワローズのマスコット、つばみちゃんに手を引っ張られて、手を振りながら退場する小池都知事。かなり痛そうです。この時点で、やばいなと思っていたはず。痛々しかったです。
関係者によると、小池都知事は直後に不調を訴え、車いすで球場を後にしたそうです。投球の際に膝をひねったとみられています。
小池氏は7月の都知事選で3選を果たしたばかり。7日午後には、令和7年度の国の施策や予算に対する都としての提案に向けて、公明党都本部への要請活動を予定していましたが、小池氏のけがにより中止となりました。
当面はリモートでの勤務になるということです。
ネットでのコメント:心配もあり、批判もあり
筆者自身は医学のことについてほぼ無知なので、剥離骨折がどれほど大変なケガなのか分かりません。ですので、ネットでお医者さんが小池都知事の今回のケガについていろいろコメントしていますので、それを掲載させていただきます。
投球動作時に膝がガクガクとズレていました。剥離骨折という事ですが、膝を支えている靭帯もしくは腱と骨の連結部(付着部)の剥離骨折だと推察されます。年齢や性別を考慮しますと“骨粗鬆症”という骨が脆くなっっていると思われますので、骨を強くする薬物療法も必要だと思います。関節の痛みや可動域の制限が残存しない様に骨折治癒過程における適切なリハビリも焦らずに頑張ってください。(杉本和隆:整形外科医/苑田会人工関節センター病院長/都立大学客員教授)
72歳ともなりますと、骨折をして入院、そのままけがをする前の状態に戻らず、ずるずると…と、悪い方向に行くことも考えられます。
何よりも、リハビリがきついそうで、その辛さに耐えられない人も多いと聞きます。
まだ若いと思いがちなのが、70代です。ここを無事に超えられるかどうかが、人生の大事なところ。自分ではできると思っても、なかなか思い通りにならないのが自分の身体。
普段運動をしていない人は、急に体を動かすとすぐにどこかを痛めがちです。
しっかり治して、都民のためにがんばって働くことを目指してください。それから、これに懲りて、無理をしないように。ケガをすると、自分が大変なのはもちろん、他人にも迷惑をかけますから。きっと、自分のケガを通して、人への感謝の気持ちが生まれてくることでしょう。そんなふうに、プラスに考えてみてはどうでしょうか。
※画像はすべて、8月8日の首都圏ネットワークから拝借しました。