どうも納得できない試合が、オリンピック男子柔道のしょっぱなから出てしまいました。 男子60キロ級の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)は準々決勝で23年世界王者のフランシスコ・ガルリゴス(スペイン)に一本負けを喫しました。いったい、何が起きたのでしょうか?
追記あり:永山竜樹選手、意地の銅メダル獲得!おめでとうございます!
パリ五輪柔道 男子60キロ級 永山竜樹 準々決勝で無念の敗退
パリ五輪の柔道男子60キロ級に出場した永山竜樹選手(28、SBC湘南美容クリニック)は、準々決勝で世界ランク4位のフランシスコ・ガルリゴス(スペイン)に一本負けし、敗者復活戦へと回りました。
永山の試合、何があった?
永山選手は準々決勝で寝技を耐え抜き、審判から「待て」がかかった瞬間に力を緩めました。しかし、ガルリゴス選手はそのまま絞め技を続け、永山選手は失神。主審はこれを一本と判定しました。納得のいかない永山選手は何度も映像検証を求めましたが、判定は覆らず、畳を降りるよう促されました。畳を降りる際、永山選手は「待てがかかっていた」と関係者に語りました。
なかなか畳を降りられなかった永山
判定に納得できなかった永山は、相手のガルリゴス選手から握手を求められましたが、応じることはありませんでした。
初の五輪で金メダルの夢が絶たれた永山選手は、失意の中で試合場を後にしました。敗者復活戦では東京五輪銀メダリストの勇緯(台湾)と対戦することになります。
相手に勝ちの判定がくだった後、納得できないという表情の永山。
私柔道の審判の資格もってるんだけど、オリンピック
— Corrupt_Tuber (𝙋𝙖𝙧𝙤𝙙𝙮) (@loveutuberpr_) July 27, 2024
永山竜樹選手の試合、盛大に大誤審だし、殺人未遂でしょ。待てって言って永山選手手を緩めてるのに締め続けて審判求めないで1本とか2人とも殺人者にしか思えない。 pic.twitter.com/I6yb682ciL
これまでの永山選手
永山選手はこれまで数々の国際大会で実績を積み、2023年12月のグランドスラム東京の決勝で東京五輪金メダリストの髙藤直寿選手を破り、パリ五輪代表の座を獲得しました。パリ五輪では2回戦から登場し、ブラジルのアウグスト・ミッシェル選手に延長戦の末勝利しました。
しかし、準々決勝での不可解な判定により、永山選手の五輪での道は敗者復活戦へと続くことになりました。彼の今後の戦いに注目が集まります。
柔道は「礼を尽くす」スポーツだと思っていたが
柔道は、「礼に始まって礼に終わる」と言われるスポーツです。勝っても負けても、正々堂々と戦うことが相手への礼でもあります。
ですが、「待て」の瞬間に永山選手は力を抜き、逆に相手は力を入れました。その結果の勝敗というのは、永山選手のみならず、見ている私たちも納得することができませんでした。
また、なかなか「待て」を言わなかった審判にも問題があるのではと思います。
解説の大野将平さんも、「相手ももう畳を降りてしまったので、判決が覆ることはないでしょう」と悔しそうに、でも淡々とおっしゃっていました。
何とも幕切れの悪い終わり方でした。
ですが、最後は畳に礼をして降りた永山選手は立派でした。気持ちを切り替えて、敗者復活戦でまた良い結果を出してもらいたいと思います。
追記:永山竜樹選手、堂々の銅メダル!
永山選手は、敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦でトルコのサリー・イルディス選手と対戦し、開始48秒で大腰で技ありを奪ってペースをつかむと、3分すぎに横車で再び技ありを奪って合わせ技で一本勝ちし銅メダルを獲得しました。
大野将平さん、さすがのコメント
準々決勝で不本意な負け方をし、次は敗者復活戦の永山選手に、大野将平さんはこんな言葉を画面でかけていました。
「もやもやしているだろうが、悪い日は悪い。悪いなりにやっていくしかない。」
さすが、良いも悪いも経験している、五輪で二連覇を果たした大野将平さんの言うことは重みがありました。