映画「Black Box Diaries」がアカデミー賞にノミネートされ、世界中で注目を集めています。
映画を監督したのは伊藤詩織さん。山口敬之さんから性暴力の被害を受けたドキュメンタリーの映画になっています。
伊藤詩織さんと山口敬之さんの間には何があったのでしょうか?時系列でまとめます。
ジャーナリスト志望の伊藤詩織

ジャーナリストを目指していた伊藤詩織
伊藤さんはアメリカの大学でジャーナリズムを学んだ経験があり、アメリカでジャーナリストとして仕事を画策していました。なかなかうまくいかず、伊藤さんは帰国します。
就労ビザがなくてはアメリカで仕事ができません。伊藤さんは、米国で偶然知り合った山口敬之氏に連絡し、就労ビザやインターンのことを相談しようとしました。
TBS報道局の山口敬之氏に就職相談

山口氏はスケジュールを合わせ、2015年4月3日、二人は串焼き屋と寿司屋で会食をします。
その際、山口氏はほとんど飲み食いをせず、伊藤さんはビールやワインなどを飲みました。もともとお酒に強いはずの伊藤さんでしたが、その日はベロベロに良い、酩酊してしまったと言います。
酔わされてホテルで暴行される
その後、タクシーに乗った二人は「シェラトン都ホテル東京」で降ります。(その時の状況をホテルのドアマンが証言しています。)
無理矢理伊藤さんをタクシーから引きずり下ろした山口氏は、伊藤さんを抱えながらホテルの部屋へ連れていき、その後伊藤さんを乱暴しました。

山口敬之の驚くべき発言
山口敬之の放った驚くべき発言がⅩに投稿されていましたので、こちらでシェアします。(削除要請が来るかもしれませんが)
どの口が言ってんのかと。 https://t.co/nM5ritZOXW pic.twitter.com/WuBFZwubK7
— ソラミミ (@sora__mimi__) February 24, 2025
警察に行ったが相手にされず

酩酊していた伊藤さんは途中で意識を取り戻し、全力で抵抗してホテルを逃げ出しました。
5日後、意を決して警察へ事件を報告しに行きます。被害を淡々と語る伊藤さんに刑事は、被害者らしさが足りないと言ったそうです。

しょせん刑事もただのバカ男か…涙



勇気を出して警察に行ったのに、詩織さんがかわいそう!
刑事には不起訴、民事では伊藤さん勝利


刑事裁判


被害届を受理した警視庁高輪署は、山口氏を書類送検しました。
当初はやる気のなかった高輪署の刑事でしたが、最後は良心の残っている刑事ががんばって逮捕状を取り、アメリカから帰国する山口氏を成田空港で身柄拘束する運びになっていました。
ところが、逮捕直前に当時警察庁長官だった中村格(いたる)氏から「取りやめ」の連絡が入り、逮捕には至りませんでした。
結局のところ、「刑事裁判」にはならず、2016年に山口氏はおとがめなしに終わりました。


民事裁判


刑事事件には至らなかった山口氏ですが、伊藤詩織さんはこのまま負けるわけにはいきませんでした。
2017年9月28日、伊藤さんは山口氏に対して「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしました。
山口氏は犯行を完全否定しましたが、裁判は伊藤さんの完全勝利となり、山口氏には330万円の賠償金が命じられました。
山口氏はなぜ不起訴処分になったのか


さらに、2017年に販売予定の「暗闘」(こちらも安倍首相をほめたたえる本)も控えており、なんとしても山口氏の逮捕だけは避けたいという上からの意向があったのではと考えられます。
ゆえに、当時の警察庁長官の中村格氏から逮捕にストップがかかったのでは?という憶測が飛び交ったのは事実です。
実際、不起訴処分に至った功労者となった中村格(いたる)・当時刑事部長は、現在警察庁長官にまでのし上がることに成功しています。
山口敬之の裏に、中村氏と安倍首相が存在したことは、忘れてはなりません。
ホテルの防犯カメラ映像(動画)
最後に、問題となりました「ホテルの防犯カメラに映った、山口氏が伊藤さんをタクシーから引きずり下ろす動画」をご紹介します。
かなりショッキングな映像になっています。
『Black Box Diaries』伊藤詩織 山口敬之
— 𝗱𝗱𝗱𝗲𝗺𝘇 (@DDDEmz) February 20, 2025
2015年4月3日 23時21分~ pic.twitter.com/Ae3RjWAPT5
伊藤詩織と山口敬之に何があったか?まとめ
伊藤詩織さんは、就職のアドバイスを受けるために山口敬之(当時TBS報道局)に会い、お酒を飲まされてホテルに連れ込まれ、乱暴されました。
泣き寝入りする女性が多い中、伊藤さんは自分の名前も最終的に公表し、民事裁判で勝利し、さらに自身が監督を務めるドキュメンタリー映画「Black Box Diaries(ブラックボックスダイアリーズ)」を制作しました。
日本での上映は未定ですが、上映された暁には映画館に足を運んで観に行こうと思っています。
女性が被害にあって、泣き寝入りする世の中を許してはいけません。
2025年アカデミー賞の授賞式は3月5日です。
伊藤詩織監督がアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しますように。#BlackBoxDiaries
— Koichi Kawakami, 川上浩一 (@koichi_kawakami) February 22, 2025
アカデミー賞審査委員会には日本のわるいところが凝集されたこの事件を、この映画への授賞によって明らかにし、日本を少しでも救ってもらいたい。https://t.co/6nvllZH5mo