林遣都という名前を聞くと、真っ先に思い浮かぶのはドラマ「おっさんずラブ」での彼の印象的な演技ではないだろうか。彼の幅広い演技力は映画や舞台でも高く評価されている。
最近では、音楽劇「浅草キッド」で北野武役に挑戦し、また一つ新たなステージに立った。私生活でも、元AKB48の大島優子と結婚し、仕事もプライベートも充実している彼の姿が話題となっている。この記事では、林遣都のこれまでのキャリアと魅力を徹底解剖し、彼の演技に対する真摯な姿勢と挑戦の軌跡を探ってみたい。
- 林遣都の幅広い演技力と代表作について理解できる
- 林遣都が挑戦した音楽劇「浅草キッド」の詳細を知ることができる
- 林遣都の私生活や大島優子との結婚について知ることができる
- 林遣都の今後の目標や理想の大人像について理解できる
林遣都：その卓越した演技力とは
林遣都はドラマ、映画のみならず、舞台にもひっぱりだこだ。演技力がないと務まらないのが舞台だ。彼の演技力はどのようにして発揮されるようになったのだろうか。
おっさんずラブで見せた愛らしくも辛い役どころ
私が林遣都の演技を初めて観たのは、おそらく「おっさんずラブ」ではないかと思う。それまでもちろん彼をテレビで観たことはあったが、特に気にしたことが無かったような気がする。
だが、娘がある日「すごく面白いドラマがあるから絶対観て！」と言ったのがおっさんずラブだった。
さっそくドラマを見はじめたが、面白いのなんのって。それまでタブーとされていた男性の同性愛というか、そんなくくりではおさまらない、日常と非日常がごちゃまぜになったような、涙もあり、笑いもありの秀逸なドラマになっていた。
おっさんずラブで重要な役割を占めたのが林遣都だった。それから、私は彼の演技に注目することとなった。
彼の出演作は多岐にわたる。
・バッテリー
・おっさんずラブ
・スカーレット
・火花
・VIVANT
などなど。多くの映画やドラマで幅広い役柄を見事に演じ分け、着実にキャリアを築いてきた林遣都。最近は元AKBの大島優子さんと結婚し、仕事にもプライベートにも絶好調ではないかと予想される。
「婦人公論」という雑誌に彼のインタビュー記事があったのでじっくりと読ませていただいた。
以下は、記事を読みながら私なりに解釈した林遣都の魅力を、つたないながらもまとめてみた。
映画やドラマで見せる幅広い演技力
林遣都は、繊細な役から狂気を秘めた役まで、数々の作品で幅広い演技を披露している。
TBS日曜劇場『VIVANT』では、主人公の父親役を演じて話題となった。驚くべき登場の仕方だったので度肝を抜かれた視聴者も多かったことだろう（私も含めて）。難しい役どころを演じた林遣都は、視聴者から高い評価を受けた。
また、『おっさんずラブ』シリーズでは、コミカルな役柄で一躍有名になり、多くのファンを獲得した。我が家の家族全員も、林遣都の大ファンになったことは言うまでもない。
林遣都は、これまでのキャリアで様々な役を経験し、その都度新たな挑戦を続けてきた。役柄によって異なる表情や感情を見せることで、視聴者を魅了してきた。その演技力は、単なる技術にとどまらず、役柄に対する深い理解と共感から生まれるものだと言えよう。
音楽劇『浅草キッド』への挑戦
林遣都の次なる挑戦は、音楽劇『浅草キッド』だ。この作品は、浅草のフランス座で下積み時代を過ごしていた若き日のビートたけしこと北野武さんを描いていることで有名だ。林遣都は、この役に対する思いを次のように語っているす。
「今回の舞台『浅草キッド』のお話をいただいたのは２年ほど前のことです。原作の自伝小説を武さんが書かれたのは知っていましたが、どういう内容の舞台になるのか、いざフタを開けたら、僕が武さんの役で。そして音楽劇でした。あまりにもビックリして、この話はいったんちょっと置いておこうと。（笑）」
林さんは、実在の人物を演じることに対して非常に慎重な姿勢を見せている。特に、北野武さんのように日本中の誰もが知っている人物を演じるのは初めての経験だったからだ。
そのため、役作りには相当な覚悟が必要であり、稽古に入る直前まで緊張感を保ち続けていたそうだ。
武さんへのリスペクトと共感
林さんは、役作りのために北野武さんに関する書籍をいくつか読み、彼の人となりを深く理解しようと努めた。林さんは、武さんの博識さやユーモア、そしてネガティブな部分を笑いに変えて表現する力に感銘を受けている。
「武さんはネガティブな部分があるからこそ人の気持ちがわかったり、マイナスな部分がある人間にしかできない表現があるとおっしゃっていて。その言葉にすごく勇気をいただいたので、そんな武さんの本質的な部分を自分の中に落とし込み、僕なりの人物像をつくっていけたらと思っています。」
この言葉からもわかるように、林遣都は武さんの本質を自分の中に取り込み、独自の解釈で役を演じようとしている。そのため、武さんに近づこうとするのではなく、自分なりの武さんを作り上げることを目指しているのだ。
歌とタップダンスへの挑戦
音楽劇という形式での挑戦も、林さんにとっては大きなものだった。今回の舞台では、歌やタップダンスといった新たなスキルが求められる。林さんは、その準備に対しても真摯に向き合っていた。つまりは「タップダンスの猛練習」だ。
「歌に関しては、どこまで完成度の高いものを披露できるのか、正直な話、不安もあります。でも、若き日の武さんも、武さんのその後の人生を決定づけた師匠の深見千三郎さんもシャイな人だから、歌でそれぞれの本音を表現するために音楽劇にしたのだと。そのお話を聞いたとき、ちょっぴり肩の荷が下りたと言いますか。歌だからといって必要以上に気負わずに、お芝居と同じ気持ちで向き合っていきたいです。」
タップダンスについても、林さんはプロフェッショナルな指導の下で猛練習を重ねていった。タップ界の巨匠であるRONxII（ロンロン）さんに特訓を受けながら、自らのステップを磨き上げていった。
「タップダンスも、舞台ですからやり直しは効きません。自分でステップを踏んできちんと音を出さなきゃいけないというプレッシャーもありますが、精一杯頑張りたいです。」
福原充則さんとの出会い
今回の音楽劇『浅草キッド』の脚本と演出を手掛けるのは、福原充則さんである。林さんは、以前から福原さんの作品に出演することを夢見ており、その機会がついに訪れたというわけだ。
「何年か前に、葛西臨海公園で上演されていた福原さんが手がける野外劇を観たときに、『なんて面白いんだ！』と雷に打たれたような衝撃を受けました。今回の稽古場でも、新しいアイディアが福原さんから次々と生まれてくるので、毎日、ワクワクしています。」
福原さんの演出スタイルは、役者に自由な表現を求めるものであり、林さんにとって非常に刺激的な環境だった。福原さんの稽古場は風通しがよく、役者たちがのびのびと演技できる場となっていた。
理想の大人像と人間としての成長
林遣都はまわりの人間からも多くを吸収して、自分の人生の糧としている。真面目で真摯な彼の性格から、多くの先輩方から暖かく見守られ、アドバイスも受けているようだ。
山本耕史との出会い
林さんは、30代に入り、自身の理想とする大人像についても考えを深めている。その理想の人物像として挙げているのが、共演者の山本耕史さんだ。
「山本耕史さんは、お会いした瞬間に『カッコイイ！』と感じるような方です。誰に対してもオープンで、見栄を張ったり、カッコをつけることがいっさいない。周囲に対する気配りも本当にスマートで、こういう方が『素敵な大人の男性』なんだなと思います。」
林さんも、山本さんのように偉ぶらない大人になることを目指しているそうだ。特に、他人の価値観を尊重し、柔軟に対応する姿勢を身につけたいと考えている。
「僕も30代になったので、山本さんのように決して偉ぶらない大人になるのが理想です。いつどんな相手に対しても優しく接することが出来る人。たとえ自分の考えと違っても、他人の価値観を簡単に否定しない。年齢を重ねるにつれ、そんな器の大きい人がカッコいいと思うようになりました。」
私生活の変化と家族の支え
30代になってから、彼の私生活にも大きな変化があった。特に、家庭を持ったことで生活が大きく変わり、その影響を感じている。妻は元AKBであり、現在は女優として活躍している大島優子だ。
「夜、お酒を飲みに出かけることもほとんどなくなりました。役者はやっぱり体が資本ですから、基本的には早寝早起きで健康的なライフスタイルを心がけています。とはいえ、これといって何か特別なことをしているわけではありません。時間のあるときにランニングをしたり、体が重いなと感じたら、汗をかいて運動したりする程度です。」
林さんは、家族と過ごす時間が自分を支えてくれていると感じている。特に、子どもの存在は林さんにとって大きな支えとなっているのは当然と言えよう。
「実は、もともと無趣味で、オンとオフの切り替えがめちゃくちゃ下手なタイプなんですよ。独身時代は、家にいても仕事のことが頭からずっと離れなくて。それが、家庭を持って、家族と過ごす時間が生まれたおかげで、ずいぶん救われるようになりました。それでも、ぜんぜんオフれてないことも多いんですけどね。（笑）」
子どもができたことで、林さんの生活は大きく変わってきた。子どもという存在が、彼の堅苦しい考え方をほぐし、悩みやすい性格も少しずつ変えてくれたのだ。
「子どもが生まれたことで、いい意味で、僕の堅苦しい考え方をほぐしてくれると言いますか。悩みやすい性格は相変わらずですけど、いったん自分のことはまあいいかっと。誰かのために生きようと思えたことで、今まで気にしていたことが気にならなくなりました。それまでわからなかった感情も実感できるようになりました。子どもが生まれた直後に、ドラマで父親役をやらせていただいたときも、それまでとは感情の込め方がぜんぜん違いました。」
家庭と仕事のバランス
林遣都は、家庭を持つことで、仕事とのバランスに悩むこともあった。家族との時間が増えたことで、自分自身に費やす時間が減り、役者としてのパフォーマンスに影響が出るのではないかと不安に感じることもあったと告白している。
「生活が大きく変わったことで、仕事のギアが入りにくくなったと悩んだときもありました。自分自身に費やす時間が減った分、それまでと比べてお芝居に影響が出てないかなと。」
しかし、同じく役者である吉田鋼太郎さんの言葉が、林さんの心を軽くしたそうだ。
「先日、たまたま吉田鋼太郎さんにお会いしたときにその話をしたら、『役者が家庭を持ったら、誰でもそう感じることがある。でも、間違いなく大切な経験をしている時期だから、マイナスにはならないよ』とおっしゃってくださって。その言葉を聞いて、気持ちがちょっとラクになりました。」
さすが吉田鋼太郎だ。人生に重みのある人間の言うことは説得力がある。
今後の目標と理想像
林さんは、今後も役者として成長し続けるために、自分を磨いていく決意を新たにしています。特に、自分が理想とする「求められる人」であり続けることを目指している。
「父親としても、役者としてもまだまだこれからですが、この先、40代、50代と年齢を重ねていく上で、僕が理想としているのは『求められる人』。仕事の上でも、１人の人間としても、常に求められ続ける存在でいるために、ここからさらに頑張って、自分を磨いていきたいと思っています。」
林遣都という人間像
林遣都のこれまでのキャリアと、現在取り組んでいる新たな挑戦について私なりに詳しく解釈してみた。彼の演技に対する真摯な姿勢や、家庭とのバランスを取りながら成長を続ける姿勢は、多くの人々に感動を与えている。
『浅草キッド』での新たな挑戦がどのように実を結ぶのか、ファンや視聴者にとって楽しみなことだろう。林さんは、その優れた演技力と人間性で、これからも多くの人々を魅了し続けることを期待するとしよう。私も、これまで以上に林遣都を応援していきたい。
林遣都の人間力と演技力を総括して
- 林遣都は幅広い演技力を持つ俳優である
- 「おっさんずラブ」で一躍有名になった
- 映画「バッテリー」でデビューした
- TBSドラマ「VIVANT」で主人公の父親役を演じた
- 大島優子と結婚し話題となった
- 音楽劇「浅草キッド」で北野武を演じる
- タップダンスに挑戦するため猛練習を重ねた
- 福原充則との共演を夢見ていた
- 理想の大人像として山本耕史を挙げている
- 家族との時間を大切にしている
- 吉田鋼太郎のアドバイスで悩みを克服した
- 家庭と仕事のバランスを取りながら成長している
- 父親としての役柄にも新たな感情を込めている
- 役者として求められる存在を目指している
- 「婦人公論」のインタビューで彼の思いを語った