ドラマ【3000万】第1話:「3000万を手にしたらどうする?」あらすじ

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もしもあなたの手元に、いきなり3000万円が転がり込んできたらどうするだろうか?

このドラマは、「大金」を偶然手に入れた平凡な一家が、ちょっとした「心のすき間」に入り込んだ誘惑をきっかけに、とある事件に巻き込まれる「ファミリーサスペンス」である。

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目次

バイクとあやうく正面衝突

佐々木祐子(安達祐実)は、通販会社のコールセンターで働く主婦。小学生の息子・純一はピアノの才能があるようだ。発表会の後で、ピアノの先生から「本物のピアノを用意するように」とアドバイスを受ける。純一は電子ピアノで練習していたのだ。

夫の義光(青木崇高)は元ミュージシャン。「なんとかなるさ」が洋服を着て歩いているような男。根はいいやつだが、生活力はない。交通整理の仕事をしている。

ピアノの発表会の帰路。夜、祐子、義光、純一が乗る車がカーブの多い山道を走っていたところ、対向車線からバイクが車線を越えて突っ込んできた。あわててハンドルを切る義光。バイクの運転手が倒れている。

祐子と義光はあわてて外に出た。祐子はバイクのほうへ駆けより、義光は救急車を呼ぶためスマホを取り出す。山中なのでなかなか電波が届かない。

バイクの運転手は女だった。出血もしている。大丈夫ですかと尋ねる祐子を突き飛ばして、道に投げ出されたバイクを這って手に取る女。

祐子と義光があわてている間に、なんと女は佐々木家の車を運転して逃げていく。車の後部座席には純一が乗ったままだ。

車は走り去るが、後部座席の純一に女が気付いた瞬間、ハンドルを切りそこない、車は路肩に突っ込んでしまう。女が気絶している間に車から脱出した純一は、助手席に置いてあったバッグを取り出す。中を開けると、札束がぎっしり入っていた。純一はそのことを誰にも言わなかった。

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病院に佐々木家を迎えに来たのは刑事の奥島

純一を病院に運び、ケガがないことを確認してホッとした祐子と義光。そこへ、懇意にしている奥島が駆け付けてくれた。奥島の息子が以前義光とバンドを組んでいたこともあり、そのころからの付き合いだ。

奥島は刑事をしており、今回の事件は「交通事故」として片づけられることを伝えた。特に、純一を誘拐するための仕掛けではないだろうという結論だった。

純一の部屋で金を見つける

次の日、祐子は純一の部屋で机の引き出しが少し開いているのに気づき、バッグの中に大金が入っているのを見つけた。純一を問い詰め、昨日の事故からの経緯を聞き出した。純一は、ふとした心のはずみで持ってきてしまい、誰にも言い出せなかった。

驚いた祐子はバッグのことを義光に話すと、義光はすぐに警察に行って奥島さんに届けると出ていった。「昨日は気が動転していて」こういうことになったと言うつもりだった。

警察に着くと、何やら騒ぎが起こっていた。男が暴れて取り押さえられ、連れていかれるのを見た義光。

義光に気が付いた奥島は、驚いている義光に「嘘つきは泥棒のはじまり。泥棒はすべての犯罪のはじまりってね」と語った。

先ほどの少年と純一が重なって見えてしまった義光は、奥島にバッグのことを言い出せずにお茶を濁して帰宅した。

金をひとまず押し入れに隠すことに

帰宅した義光は、純一に、お金は無事に警察に返した、もう大丈夫だ、心配することはないと告げた。

義光は祐子に言った。

「あのバイクの女はおそらく助からないらしい、そうなると、この金のことを知る者は誰もいないはずだ」

義光と祐子は、ひとまず押し入れに金を隠すことにした。

広域捜査科の野崎刑事

奥島の元へ、広域捜査科の野崎刑事がやってきた。この事件を担当すると言う。野崎は奥島のバディとなってこの事件の捜査に当たることになった。

さっそく、佐々木家へ聞き込みに行く二人。野崎は、別の事件が関係しているかもしれないと告げ、何かバイクの女から聞いていないか、何か持っていなかったかを尋ねた。

「知らない」と答える祐子。幸い、純一はまだ帰宅していなかった。

野崎は続けた。

「実は、あのバイクは強盗事件に使われたバイクと同じだったんです。最近頻発しているんです。実行犯はいわゆる闇バイトの一般人ですが、裏では反社会的勢力が動いているとみられています。今度、純一君にもお話を聞かせてください」

祐子の心は凍り付いていた。

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金を現場に戻しに行く祐子と義光

祐子は刑事の話を、夜帰宅した義光に聞かせた。反社が関わっていると聞き、この金はもう家に置いておけないと悟った二人は、事故現場に金を置きに行った。

現場に着き、バッグを手に持ったとき、近くで二人の男がライトを手に持ち何かを探しているのを見た。そっと車を動かそうとしたが、男たちに気づかれてしまう。

走ってきた男は、車の中にあるバッグを見つけた。近くにあった岩を車のガラスにたたきつけ、無理矢理バッグを取り出した。

中を開けてみると、そこにはお札ではなく、義光が昔バンドを組んでいたときの、幻のチケットが山ほど入っていた。金が入っていないことにがっかりした男たち。

義光と祐子は、何食わぬ顔で(しかし内心はドキドキしていた)男たちをよそに、車で走り去った。

恐怖とパニックから解放された義光と祐子は、なぜか笑いが止まらなかった。二人の狂気のはじまりである。あの女が死ねば、もう大金は祐子たちのものである。誰も金の行方を知らない。

この後始まる恐ろしいストーリーが自分たちを待ち受けているとも知らずに、祐子と義光は勝利の雄たけびを車の中であげていたのである。

そのころ、病院ではバイクの女の意識が戻っていた。

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