「2025年7月5日に地震が来る」「その時間は午前4時18分」——こんなワードが、いまSNSや検索で注目を集めています。
ある漫画家の“予知夢”が元になっているこの話、信じるべきか? あるいは、どう対応すればよいのか?
この記事では、話題の背景を整理しつつ、冷静な視点でファクトチェックをしていきます。
漫画家・たつき諒さんの「予知夢」とは?


この話題の出発点は、漫画家・たつき諒(りょう)さんの著書『私が見た未来 完全版』(飛鳥新社)です。
この作品には、著者が実際に見たとされる予知夢が描かれており、特に注目されているのが「2025年7月に本当の大災難が来る」という記述です。
さらに、夢の中では「太平洋の水が盛り上がる」など、津波や地震を連想させる描写もあり、「7月5日午前4時18分に地震が来る」といった具体的な時間まで、ネット上で語られるようになりました。
「東日本大震災を当てた」とも話題に

この作品が話題を集めたもう一つの理由は、1999年に刊行された旧版の表紙に「大災害は2011年3月」と書かれていたことです。
その記述が、後に起こる東日本大震災(2011年3月11日)と一致していたため、「この漫画は震災を予知していたのでは?」と注目が集まりました。
この経緯から、「たつき諒さんの予言は当たる」と信じる人が一定数いるのも事実です。
SNSや観光業にも影響が拡大

現在、この「2025年7月予言」はSNSや動画投稿サイトを通じて拡散され、日本のみならず香港など海外にも影響を及ぼしています。
たとえば、香港の航空会社「グレーターベイエアラインズ」は、予言を信じた乗客による予約キャンセルが相次いだことを受け、仙台便や徳島便の減便を発表。
日本国内の観光地でも、不安の声が上がっているとの報道もあります。
気象庁や専門家は「冷静に」と呼びかけ
では、この「地震予知」に科学的根拠はあるのでしょうか?
気象庁は公式ホームページで、「日時と場所を特定した地震を予知することは現代の科学では不可能」と明言しています。
また、信州大学の菊池聡教授(認知心理学)も、「情報のファクトチェックをし、過剰に振り回されずに、日常の中で防災意識を持ち続けることが大切」とコメントしています。
たつき諒さん自身も「解釈は自由、ただし冷静に」
実際に予知夢を描いたたつき諒さん自身も、冷静な対応を呼びかけています。
「皆様が高い関心をお寄せいただいていることは、防災意識の高まりと前向きに捉えています」
「解釈は自由ですが、専門家の意見を参考に、過度に振り回されないようにしていただきたい」
とのメッセージを毎日新聞の取材に対して文書で発表しました。
「信じる」よりも「備える」ことが大切
今回の話題は、たとえ真偽が不明であっても、「災害への備えを見直す」良い機会になるかもしれません。
実際、たつきさんの作品内でも「今から準備・行動することが重要」と繰り返し呼びかけられています。
大切なのは、いたずらに恐れることではなく、冷静に備えること。
非常持ち出し袋の見直し、家族との避難場所の確認、スマホの防災アプリのインストールなど、できることはたくさんあります。
まとめ:不安より、行動を
2025年7月5日、午前4時18分――。この日時に何が起こるのか、誰にも断言はできません。
しかし、地震大国・日本に暮らす私たちにとって、「備えること」は未来に向けた希望ある行動です。
不安に振り回されず、今できることを始めてみませんか?
たつき諒さんの漫画を読みたい方は、下の画像をクリックするとアマゾンへ飛びます。
【気象庁公式】地震に関するよくある質問